572: 名無しが氏んでも代わりはいるもの 2016/11/30(水) 03:09:14.11 ID:???
「シンジー、寒いー」毛布ファサ
「手が冷たい」ハンドクリームヌリヌリ
「脚が冷える」足湯ホカホカ

シンジは世話焼きだ。
アタシの望みをなんでも叶えてくれる。
でも一番あたためてほしいのは…

「シンジ…心が…寒い…」
「…ん」黙ってそっと後ろから抱っこ…
「…これでどう?」
「あったかい////」

ミサト「あっちでやってくれる?(#^ω^)」

577: 名無しが氏んでも代わりはいるもの 2016/12/02(金) 01:05:23.43 ID:???
「かーじー、聞いてよぉ…ヒック」
「おいおい、飲み過ぎだろ、明日に響くぞ?」
「もうマセガキがぁイチャイチャしてて私の家なのに居場所がないのよぉぉぉぉ」
「ほーぅ、じゃあ俺ん家くるか?w」
「ちょ!バカ!どさくさまぎれになにいってんのよ!アンタとは…もう…なんでもないんだから……//」
「ふーん、そのわりに握った手を離さないのはどういうことかな?」
「…バカ///」

「ミサトさん遅いね」イチャイチャ
「どっかでよろしくやってんじゃないの、もう子供じゃないんだし!」イチャイチャ

579: 名無しが氏んでも代わりはいるもの 2016/12/03(土) 05:32:28.92 ID:???
>>578
「…シンジ」
「アスカ…」
あと数センチで二人の影が交わる…
その刹那

ガラッ
「いやぁ~酔った葛城は重い重い~
加持宅配便、眠れるレディを無事に配達完了しました」

ミサト、アスカ、シンジ
「…チッ」

582: 名無しが氏んでも代わりはいるもの 2016/12/05(月) 00:00:02.19 ID:???
今日という日が終わる。
いつもと変わらない、でも少し特別な。
アイツはしつこく欲しいものを聞いてきたけど、アンタがアタシのものなら他はなにもいらないのよ、シンジ。

588: 名無しが氏んでも代わりはいるもの 2016/12/07(水) 03:29:19.97 ID:???
「「アスカお誕生日おめでとう!」」
「ありがと♪」
食卓にはシンジが腕をふるったご馳走がズラリ。

「はーおなかいっぱい…眠くなってきちゃった」「ごちそうさま」
「私は酔っ払っちゃったから部屋戻るわ~、おやすみ~」
「ムニャ…」
「アスカだめだよ、こんなとこで寝ちゃ風邪引くよ。部屋に戻りなよ」
「やだ…動けない…スヤァ…」
「ちょ、ちょっと!起きてよ」ユサユサ

589: 名無しが氏んでも代わりはいるもの 2016/12/07(水) 03:39:57.03 ID:???
普段はキリリと上がった眉毛も寝顔では穏やかで。白く透き通った肌がとても綺麗で思わず頬に手を当ててしまった。なだらかな頬に沿って指を走らせ、唇で止まる。このまま、いっそ…

いや、だめだ。寝込みを襲うなんてズルいやり方だ。今はただこのままでいたい。ずっとこのままでいた方が、お互い傷付けることもない。

590: 名無しが氏んでも代わりはいるもの 2016/12/07(水) 03:54:40.41 ID:???
シンジは立ち上がると電気を消してアスカに毛布を掛けて立ち去ろうとした。
「逃げる気?」

暗がりの中からアスカが問いかけた。

「起きてたの?」
「…少しくらい手を汚さなければ、欲しいものなんて手に入らないのよ」
「…欲しいものなんてないよ」
「アタシはあるわよ…、アンタの全部」
「…全部ったって、ものじゃないんだし…あげられないよ…」

591: 名無しが氏んでも代わりはいるもの 2016/12/07(水) 04:10:01.19 ID:???
「簡単なことよ、拒まなければいいのよ。アタシとアンタがひとつになることに」
「…!ひと、つ…」
「心の壁、溶かしてあげるわ…」

じりじりと壁際に追い詰められるシンジ。
二人の距離が縮まるのに従って、お互いを受け入れる気持ちも高まって。
あと数センチ…鼻先に互いの息がかかる距離。

644: 名無しが氏んでも代わりはいるもの 2017/01/15(日) 22:25:17.17 ID:???
「ア・・・アスカ・・・」
と言って目を閉じるシンジ。 
シンジはアスカにすべてを任せる事を決めた。 
たった、数秒な時間が何十分とも感じ時である。 
「やっぱりいいわ・・・私寝る」 
「え・・・?アスカ?」
と拍子抜けするシンジ。 



649: 名無しが氏んでも代わりはいるもの 2017/01/16(月) 18:05:59.70 ID:???
拍子抜けするシンジをしり目にアスカは 
ベットに戻り、シンジに背を向けように横になった。 
横になったアスカは
「ねぇ?アタシ寝たいんだけど、出て行ってくんない?」と
拍子抜けして動けないシンジにサラッと言った。 

651: 名無しが氏んでも代わりはいるもの 2017/01/16(月) 19:19:04.33 ID:???
シンジも我に返り
「あ、ゴメン・・・今出るね・・・」と部屋から出ようとすると 
「おやすみ。シンジ。」とアスカがおやすみの挨拶をし
シンジも「おやすみ。アスカ。」と返した。 

652: 名無しが氏んでも代わりはいるもの 2017/01/16(月) 19:41:52.97 ID:???
部屋を出たシンジは、緊張から解放されてほっと胸を撫で下ろした。 
アスカに告白する事が出来ない自分に、嫌気を感じたが 
かと言って、感情と欲望に負けてはアスカを傷つける事になる。 
それだったら、自分がもっと成長してから告白したほうがいいとシンジは考えた。 
しかし今の彼には、明日の朝食の献立をどうするかの方が重大な案件であり 
その朝食を考えながら、自分の部屋に戻るのであった。 
一方、アスカは・・・ 

653: 名無しが氏んでも代わりはいるもの 2017/01/16(月) 20:13:00.51 ID:???
ベットの中でアスカはため息をついていた 
「アイツは、いつになったらアタシの元に来てくれるんだろうか?」かと 
本音を言うのであれば「あの時、抱きしめてくれるだけで良かった」だろ。 
自分から抱きしめればいいのかもしれないが
同時に、シンジも抱きしめてくれなければ意味がない。 
時間は掛かるだろうが、少しづつシンジが自分の元に来てくれればいい
とアスカは思った。 

654: 名無しが氏んでも代わりはいるもの 2017/01/16(月) 20:22:44.54 ID:???
アスカは横になりながらある事を呟いた。 
「Herankommen
Mehr mehr mehr
Das Lassen Sie uns uber gestern vergessen
Und wir mussen dicht und fest, und ich habe Liebling・・・」 
と呟き、シンジが早く自分の元に来る事を願い
深い眠りについたのであった・・・

「完」
次回「バレンタインデーまで何マイル? 」
乞う、ご期待!






「シンジ!早く起きて!!」
窓を開けてアスカは言う。
この白銀の世界をみせてあげたい。
「アスカ…寒いよ…窓…閉めて…」
布団にくるまって芋虫状態のシンジの願いもむなしく、叩き起こされて渋々窓際へ並ぶ。
「わぁ!真っ白だ!」
冷気に当てられて目が覚めたシンジもすっかり雪景色の虜である。

「地軸がずれてまた四季が訪れるようになったのね」
詳しいことはよくわからないけど、そういうことらしい。
朝食もそこそこに二人は家を飛び出し学校へ向かう。
何年ぶりかわからない天からのプレゼントにはしゃぎながら。
「ふわふわ!」
「冷たいけど、すぐとけちゃうね」

「わー、こっちまだ誰も踏んでない!綺麗に積もってる!」
走り出したアスカを追い掛けるシンジ…
「アスカ、走っちゃあぶ…うわぁ!」ズデーン
「何やってんのよ、アンタは」
「いてて…雪道なんか初めてなんだから慣れてないんだよ…」
「んもぉー、相変わらずドジね、ほら手貸してあげるから、早く起きなさい、びしょ濡れじゃないの」

「ありが…」ズデーン
「いたた…もぅ!そんなに引っ張ったら転ぶじゃないのよ!」
「そんな、強く引っ張ってないよ、地面が凍ってるから少しの力でバランス崩すんだよ」
「もぉぉぉそもそもアンタがどんくさいから巻き添えくっちゃったんだから!ぼやぼやしてるせいよ、たるんでるわね!」

「まだ寝起きだから少しはボーッとしてるけど…でもアスカが無理やり早起きさせるから…」
「なによ、アタシのせいだっていうの?もー、責任転嫁とは呆れるわね!」キー


「あのー、お二人さん、お熱いところ失礼するんだけど…」

「なによ!今取り込み中なんだから!ってか誰よ!…あ、ひ、ヒカリ…」
「委員長…トウジ…お、おはよう…」

「なんやなんや朝から夫婦喧嘩か、元気ええのう」
「…仲いいのはイイコトだと思うけど…さすがに外でその格好は…風紀的に…ちょっと…///」

ヒカリに言われてふと我に返った二人は…


びしょ濡れで対面座位よろしくシンジに乗り交じっている己の姿に雪もとけるほどに赤面して、無言で自宅へ直帰。翌日見事に風邪を引いて一週間欠席しましたとさ。

おまけ

ヒカリ「雪は初めてだったけど、トウジ…鈴原が…『危ないやろ…手ぇ繋いだるわ…///』って言ってくれて…あの…嬉しかったです///」
トウジ「べ、別に深い意味はあらへん!男は弱いもんを守ったらなあかんのや!それが漢っちゅーもんや///
(雪に感謝や…)」

716: 名無しが氏んでも代わりはいるもの 2017/02/14(火) 01:09:04.89 ID:???
バレンタインデーまで何マイル?~ある少女の憂鬱~

2月14日はバレンタインデーである。 
世界では、男性から女性に対してチョコを贈り、愛の告白をする日であるが 
一方日本では、女性が男性に対してチョコを贈り、愛の告白をする日になっている。 
この日を、楽しみする人とまったく、興味がない人などにも分かれる日でもある。 
そんな日をどう、迎えるか悩む女子がいた。 

彼女の名前は「惣流・アスカ・ラングレー」。 
日独のクォーターで、頭脳明晰で日本人離れしたプロポーションを持つ
女子高校生である。 
そんな天性の才を持つ彼女にも、悩みがある。 

そう。バレンタインデーである。 

彼女がチョコを贈ろうとしている相手は
同じ明城学院附属高校に通い
同居人である「碇シンジ」である。 
そう。この少年こそが、アスカが恋心を寄せる少年である。 

アスカは、これまでシンジに何度もアタックをかけている。
しかし、奥手で鈍感なシンジは、アスカの気持ちに答える事はなかった。 
シンジとは、同居していて他の誰よりも近い存在であろう 。
距離は、0マイルと言ってもいい。
しかし、「心」だけは100マイル以上離れている気がしてならないのだ。

「てか、バレンタインなのに女のあたしが
なんでアイツにチョコを作ってやんなくちゃいけないのよ!」
とベットに横なりながら、ブツブツと文句を言うアスカ。

海外生まれのアスカにとっては、この日本の文化は
まったく考えられない習慣であるし 
シンジ以上に、素直じゃないアスカにとっては
苦行なような物である。 

ましては、アスカは家で料理をまったくしない
いや、出来ないと言っても過言ではない。
料理を含めた家事全般を、シンジにまかせっきりである。 
そのせいか、シンジは完全なる「主夫」になってしまった。

「あぁ~ホント、どうすればいいのよ・・・」
とベットで大の字になって悩むアスカ。 
「作ろうしても、ここで作ったシンジにバレるし・・・
それに私、チョコなんか作った事ないし・・・」
といろいろ悩んだアスカはある結論に至った。

「そういうわけで、ヒカリ。助けてほしいの!」 
「いきなり、家に上がって来てなによ!?」
彼女の名前は洞木ヒカリ。高校の同級生であり
アスカの良き理解者である。
「だから~チョコ作るの手伝ってほしいの!ヒカリ!お願い!」

と頼み込むアスカにヒカリは
「はぁーで、本命チョコを贈る相手は碇君でいいの?」
「ほ、本命じゃないし!悪までも、同居人としての義理チョコよ!」
と顔を真っ赤にしながら否定するアスカに
「はいはい。分かりましたよ。」と半ば飽きれてるように言った。

そして、二人のチョコづくりが始まった。 
ヒカリのアドバイスを聞きつ、悪戦苦闘する事、数時間・・・ 
「できたー!ヒカリ!ありがとうね!」と満天の笑みをするアスカに対し 
「あーやっと出来た・・・」と少々お疲れ気味なヒカリであった。

無理もない。あくまでも「義理」だというのに
「この味じゃない!」や「形が気に入らない!」など変なこだわりを見せたのだ。
その結果、製作に倍の時間が掛かってしまったのだ。
疲れ切ったヒカリは椅子にもたれ掛かった。 

疲れ切って、椅子にもたれ掛かっているヒカリは
アスカに少し意地悪な質問をする事にした。 
「ねぇ?最後に、チョコに裏になにか書いていたけど、なに書いたの?」と
とニヤニヤしなから聞くとアスカは

「べ、べ、別に何でもないわよ!ぎ、義理って書いただけよ!」と
顔を真っ赤にして声を大にして、反論してきた。
「はい、はい。分かりましたよ。」とからかうようにヒカリは答えたのであった。 
そして最後に、チョコが入る箱にラッピングをして完成となった。 

もちろん、アスカが作ったチョコが入る箱は
とても、義理チョコだとは思えないほど綺麗にラッピングされていた。 
「それじゃ、このチョコは私が預かる感じでいいのかしら?」と
少しからかうようにアスカに尋ねると

「た、頼むわ・・・」と少しおどおどしなから答えた。
「よろしい。あ、チョコは明日の朝、取りに来る感じでいいのかしら?」と
ヒカリがアスカに尋ねると、アスカの口から
「朝じゃなくて、学校帰りでいい?」と予想外の返事が返ってきた。

ヒカリは一瞬、「ん?」となったが、すぐにアスカの考えが分かった。 
朝にチョコを受け取っても、どうせ学校では渡せないし 
下手をしたら、チョコが崩れる可能性もある。
それだけは、避けたいのがアスカの気持ちなのだ。

その気持ちに答える為「分かったわ。学校帰りね」とヒカリは了承したのであった。
アスカは「ありがとう!ヒカリ!」と感謝し
「んじゃ、時間も時間だし、アタシ帰るね。じゃね、ヒカリ!」とあいさつをし
ヒカリも「うん。またね。アスカ」と言ってアスカを見送った。

扉が閉まると両手を腰に当て「ふぅー」とため息を付き
「まぁ、なんで素直になれないかなー?」と思うヒカリ。 
まぁ、女の子だし、難しい年頃なんだとは分かっている。 
けど、あれは異常だとかしか思えないのだ。

だが、相手のシンジも奥手の鈍感ときている。 
そんな二人の関係がどうなるか頭を抱えながら 
晩御飯を作りにキッチンに戻るのであった。 
この後、何十年の付き合いになるとは知らずに・・・

一方、アスカはシンジと住むマンションに着いた。 
「シンジ!ただいま~」とシンジに声を掛けた。
「あ、アスカ。お帰り!」と出迎えた。 
「今日は、少し遅かったね。どっかに行ってたの?」と尋ねるシンジ。 


「明日、バレンタインじゃない?。ヒカリに手伝ってほしいって言われたから手伝ってのよ」と
何事もなかったように答えるアスカ。 
「へーそうだったんだ。アスカも、料理できるんだね」と少し関心するシンジ。 
「あ、あんたのチョコなんかないからね?誤解してないね?」とさらっというアスカ。 

「わ、わかってるよ・・・そんの、興味もないし」少しすね気味にいうシンジに 
「あら~ママのチョコでもほしいのかな~?シンちゃんは~」とからかうアスカに
「もう~アスカ。いい加減にしてくれよ~」と困り顔になるシンジであった。 
「そんな事より~アタシ、お腹減った~」と話題を変えるアスカ。 

「もう、少しでご飯できるからね。リビングで待って」とやれやれとした顔をして 
キッチンに戻るシンジであった。 
アスカは、シンジのかわいい困り顔を見て上機嫌になりながら
リビングに向かうのであった。

 
それから、いつもの日常であった。
いつものように二人で、ご飯を食べてしゃべって過ごした。
今の彼らには、これの状況が一番の理想なのだろう。
しかし、今日のアスカはある事を考えていた。 

そう。明日のバレンタインの事である。
シンジにチョコを渡すタイミングをいつにするかだった。 
帰ってすぐ渡すか、寝る前のこっそり渡すかで悩んでいた。 
もちろん、渡すと時は「チョコ、余ったからアンタに上げる」とサラッというつもりだ。 

だが、不器用なアスカにシンジを目の前にして
そんな事をサラッと言えるかが問題なのだ。 
意識しなくても、シンジを見てしまうと
なにも、言えなくなってしまいそうだからだ。

そんな事を頭の中でずっと考えていたら 
いつの間に、寝る時間になっていた。
アスカは「しゃーない。こうなったら出たとこ勝負ね・・・」と思いつつ 
眠りに付くのであった。

そして、バレンタインデー当日の朝を迎えた。
学校では、チョコが欲しいキョロキョロする男子に
好きな人に、渡すタイミングが分からなくて困っている女子や 
女友達は、各々が作ったチョコを交換し、食べ比べをする子たちなどで溢れていた。

しかし、ある学年のあるクラスだけは、そんな平和ではない空気が流れていた。
そう、シンジとアスカが居るクラスである。 
そんな空気の中、コソコソ話す二人組が居た。 
二人の名前は、関西鈍りがある「鈴原トウジ」と
サバゲー大好きなメガネっ子「相田ケンスケ」の二人

「しかしまーなんちゅう空気やんね・・・ここは・・・」と小声で話すトウジ。
「したないだろ・・・あのオーラを出されたら誰も
なにも言えなくなるよ・・・」と同じく小声でケンスケが
視線を向ける先には、アスカが居た。

アスカの体からは鬼の様なオーラが出ていた。 
そんなオーラを出しながら、見ている先にはシンジがいた。 
「他の女からチョコもらったら、ただじゃすまないわよ・・・」と言わんばかりオーラである。
そんな視線を感じるのか、シンジも少し怯えている。

「しかしまぁーあれは「鬼」にそのものだね・・・」と小声で話すケンスケに
「ちゅうな。あれは「鬼神」や・・・」と返すトウジ
「鬼神?なんだそれは?」とトウジに尋ねるケンスケ

「鬼神っていうんは、鬼の中の鬼ってこってや」と説明し
「ほんでもさわったもん、ぜええんぶひとつのこらずなぎ倒して行くんや」と
トウジは小声で話すのであった。
「うわぁーマジかよ・・・てか、この状況が1日続くのは勘弁してくれよな・・・」と呟くケンスケであった。 

この状況で、誰もアスカに声を掛ける事はできない。
まして、この状況でアスカに触れようものなら
触れた人は崩れゆくだろう。 
そんな、状態が放課後まで続いた。 

「はい。アスカのチョコよ。」とヒカリは保管していたチョコをアスカに渡したのであった。 
「ありがとうね。ヒカリ。」とヒカリに感謝を述べた。
「ちゃんと作ったんだから、ちゃんと渡すのよ!」とアスカにエールを送った。 
「わ、分かってるわよ!」と少し顔を赤くして言い放った。 

「いろいろ、ありがとうね。ヒカリ。またね」と言って玄関を後にした 
ヒカリも「じゃねと、アスカ」と言って見送った。
ヒカリの家を後にしたアスカは、シンジと住むマンションについた
アスカは緊張を誤魔化す為に、自然体である事を意識し扉を開けた。 

「シンジ~ただいま~」と何時ものようシンジに声を掛けた。
シンジも「お帰り、アスカ」と出迎えた。 
「ねぇ、シンジ。アタシ、お腹減ったんだけど、なんか食べる物ない?」とアスカが尋ねると 
シンジは「あぁ~リビングにお菓子があったはずだけど
あんまり食べ過ぎちゃダメだよ?」とアスカに注意する。 
「分かってるわよ。んじゃ、お菓子いただきまーす」と言ってリビングに向かった。 

それからは、いつもに日常みたいな物だった。
キッチンでは、シンジが何時ものように晩御飯の準備をし
それを遠目から、見るアスカが居た。 
それが、彼らのなんでも日常だった。 

日が沈み、晩御飯の時間になった。 
「アスカー晩御飯、出来たから手伝ってー」とアスカに声を掛けた。 
「オッケー!で、今日の晩御飯はなに?」とアスカがシンジに尋ねると 
「今日は、アスカが大好きなハンバークだよ!」と答えた。
「本当に!?シンジ、ありがとう!」と満天の笑顔を見せてた。

それから二人は、何時ものように二人仲良く晩御飯を食べて、テレビを見て過ごした。 
晩御飯が終わりシンジは食器の洗い物をして、風呂を沸かした。 
しばらくしてお風呂が沸いたので、シンジはアスカに
「アスカーお風呂沸いたよー」と声を掛けた。 
「分かったー今入るー」と言って風呂場に向かった。

お風呂に入りながらアスカはある事をずっと考えていた。
そう。チョコを渡すタイミングである。
昨日から、それだけを考えていた。 
「しゃーない、覚悟を決めるしかないわね」と心の中で思ったアスカは風呂を出た。 

アスカがお風呂から上がり、リビングでいつものように牛乳を飲み始めた。 
シンジが風呂から上がるのを持つ事にした。 
しばらくして、シンジも風呂から上がってきた。
シンジも同じく、牛乳を飲み始めた。 

しばらくして「あ、そろそろ僕、部屋に行くね。おやすみ」とアスカに声を書けると
アスカが「あ、シンジ。ちょっと待って。」とシンジを呼び止める。
「なんだい?アスカ」とシンジが立ち止まる。
「チ、チョコ余ったから、あげる!「義理」だから勘違いしてないでよね!」と顔を赤らめながら話すアスカに
「本当?うれしいな。ありがとう!」とニコっとアスカに微笑んだ。
その瞬間、アスカの顔がさらに真っ赤になったのであった。

「じゃ、おやすみ。アスカ」とシンジは言って部屋に戻っていった。
しばらくして、アスカは地面に座り込んだ。
シンジに「好き」という事は言えなかったが
チョコを渡した時に、シンジが見せたあの「笑顔」だけで
今のアスカは十分だった。 

アスカは「まぁ、いいわ。今日の所はここまでね。」と思い
なにか、満足したような顔をするのであった。 
一方、部屋に戻ったシンジは・・・
「ふー」となにかホッと胸をなでおろした。

理由としては、昼間のアスカのあのオーラである。
いくら鈍感なシンジでも、さすがに気づいたのである。
「どうしだんだろ・・・アスカ。怒ってるのかな・・・?」とずっと感じでいたのだ。 
そこで、晩御飯はアスカの大好物なハンバークを作って 
機嫌を直そうとしたのであった。 

シンジは「アスカの機嫌も直ったみたいだから、良かった」と感じ
明日の予習をする為に、机に向かった。 
予習をする前にシンジは
アスカが作ったチョコ食べる事にした。

ラッピングを剥がして、箱を開ける
その中には、とても綺麗なハートのチョコが入っていた。
「お、綺麗だし、おいしそうだな」と思った。
一口、食べて口の中に入れると
とても、甘いチョコの風味が広かった。

「うん。おいしい!さすが、洞木さん監修だけはあるな」と感心していた。 
しかし、シンジはある大事な事に気づかなかったのだ・・・ 
それはアスカが、チョコの裏にチョコペンで書いた文字であった。
アスカは精一杯の気持ちで、ドイツ語で「愛する人」と言う意味の「Liebling」と書かれていた。
そんな事は、知らずにシンジは全部食べてしまったのだ。 

「ふーう。美味しかった。さて、明日の予習をやんなくちゃ」と言って予習を始めたのであった。
今日の話は、二人が結婚してバレンタインの時期になると
この話で、盛り上がると事とはこの二人はまだ知らないのであった・・・・

バレンタインデーまで何マイル?~ある少女の憂鬱~
【完】



<LAS>バレンタインデーまで何マイル?~ある少女の憂鬱~2


元スレ:http://hayabusa6.5ch.net/test/read.cgi/eva/1450700274/