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このstory5は
【明城学院】シンジとアスカの学生生活【LAS】No1~6とは別の作者の方々が書かれたssです



それと同時にこちらはナンバリングしておりますがシリーズものではない点を、了承していただきますようお願いいたします
31: 16 2017/07/27(木) 23:58:36.88 ID:FI5i5kCs
碇シンジには、両親がいない。
幼い頃に他界し、叔父叔母の元で育った。
そのことで特に不自由を感じることもなかったし、叔父叔母には感謝している。
が、14歳の時に夢で聞いた言葉がある
「自分の足で地に立って歩け」
以来、独立心とともに、幼かった頃、両親のいないことを気にするあまり
ちょっとした難しいことにも『逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ』とネガティブな考えを巡らしていたのだが
この言葉を胸に刻んでからは『がんばろう』とポジティブに考えるようになった。
さらに、彼の黒歴史のひとつ。あまり自己主張することがない性格のせいで、
モノゴトを曖昧にして、その結果、他者を傷つけてしまうことも経験していた。
優しさや思いやりは無責任ではいけないことを知ったのだ。
そして、東京に出てくるのを機に、夢とか希望などを考えもしなかった中学時代と決別し
自分で歩く道を自分の足で探す事を誓った。

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32: 16 2017/07/27(木) 23:59:21.92 ID:FI5i5kCs
Part 1

入学したてで、何かと慌ただしかった四月五月を過ぎ、
ようやく落ち着いた学園生活が始まろうとした六月のある日。。。

やや混雑した学食に碇シンジは、いた。
(さてと、今日は何にしようかな。ンーとAランチかな。)
券売機でAランチのボタンを押すと真っ赤なプラスチックのチケットが出てくる。そして同時に売り切れのランプが付いた。
(ウワッ。ラッキー!美味しいんだよねAランチ。コレ買えなかった人、ゴメンナサイ。きょうは、なんかついてるかな。)
とか何とか思いながら、Aランチが載ったお盆を給仕のおばさんから受け取ると
シンジ「いつも美味しいご飯、ありがとうございます」
おばさん「あーら、碇くん。いつも美味しそうに食べてくれてありがとね。ラストだから目玉焼き、もひとつとブロッコリー大盛り、サービスね」
シンジ「あ、ありがとうございます」(ちょっと、ついてた)ニコッ
そしてシンジは、Aランチと共にお盆に載ったコップに水を注ぐと、先に学食へ行った友人を探した。

「おーい。碇。こっちだ、こっち」
「遅っそいなぁ、シンジ」

二人の友人。
ひとりは、入試の際に駅で出会った、相田ケンスケ。
もうひとりは、スポーツ推薦枠で入りながら入学初日に靱帯断裂で病院送りになった、鈴原トウジ。

33: 16 2017/07/28(金) 00:00:08.60 ID:KjAb6l/g
シンジ「教室、抜け出すの早すぎだよ、ふたりとも。あおり食らって先生に捕まったじゃないか。。。」
ケンスケ「ま、最小限の犠牲者で済んだつーことだよ、碇」
トウジ「スマンのぉ~w」

シンジが席に着いたときには、ふたりとも昼食をほぼ食べ終えていた。
ふたりは、スマホのゲームの話をしていたようで、対戦の続きを教室でしようと席を立った。
トウジ「ほな、先行くで」
ケンスケ「悪いな、碇。ゆっくり食ってこいよ。w」
シンジ(チエッ。なんだよ。ご飯、食べ終わるまで付き合ってくれても良いじゃないか)

34: 16 2017/07/28(金) 00:00:57.31 ID:???
二人が立ち去ると、前が開けた。
すると右の壁側、柱の横の一人掛けの席に見覚えのある少女が座っていた。
赤みがかった金髪に碧い目。惣流アスカだった。
シンジは、受験日に駅で電車から降りれなくなった彼女の手を引いて助けたのにもかかわらず
自分のことを勝手にナンパしたみたいに思われたことに少し憤慨していた。

シンジ(あっ。あの娘だ。あ、目が合った。一応挨拶しとくかぁ。。。)ペコッ
アスカ(んっ。あの時ナンパしてきたヤツだ、なによ、こっち見ちゃったりして)フン
シンジ(あ、何だ、あの態度。感じワルぅ~。ちょっとカワイイからって。日本人は、礼と思いやりだ。ちょっと注意だな)
そう思うとシンジは、猫招きのように右手でコイコイをした。
アスカ(えっ。アタシ?アタシを呼んでるの?し、失礼なヤツね!)べぇー!!
シンジ(なっ!ふざけてるよな!来なさい!)再び猫招きでコイコイ
アスカ(はぁ?なによ!レディに向かってなんて態度!むかつくわね!)
腹の虫が治まらないアスカは、立ち上がってシンジの前へ。

35: 16 2017/07/28(金) 00:02:30.77 ID:???
<第1ラウンドは、はじまった。ジャブの応酬もそこそこに、接近戦でパンチを繰り出しながら>

アスカ「何よ!アンタ失礼じゃない!」
シンジ「失礼は、キミの方だろ!頭を下げて挨拶したら、フンとばかりにそっぽをむいたりしないだろ、普通!」
アスカ「よく知りもしない男の人に、愛想を振りまくほど愚かじゃないわよ!それにね。あの猫招きは、何なのよ!」
と言い合いをしていると、アスカが座っていた席に誰かがやってきて
「この席に座りたいんだけど、誰も居ないの?この食事かたしてもいいの?」と叫んだ。
アスカ「あ、それ、アタシの。退けるからちょっと待って」
そう言うと、アスカは席から食事を取り上げて、シンジの座っている席へ向かってきたが
ちょうどその時シンジと同じクラスの女の子が、
「あ、碇くんだ。そこ空いてる?」と言いながらシンジの向かいの席に座った。
その席の前で立ち尽くしたアスカは、言い放った。
アスカ「ちょっとアンタ。そこ、アタシの席。どいてくれる」
女の子「へっ。そ、そうなの碇くん?」
シンジ「ん、まぁ。。。」
女の子は、「な、なによ。。。」と恨み言を言うように呟き怪訝そうな顔をして立ち去って行った。

シンジ・アスカ「「・・・・・・・・」」

シンジ(エッと、何で言い争ってたんだっけ。。。)
アスカ(何でこの席に来たんだっけ。。。あっ、こいつAランチだ)

シンジ・アスカ「「・・・・・・・」」無言は続く。重い空気。

36: 16 2017/07/28(金) 00:03:38.57 ID:???
シンジ(あっ、そうだ。確かにあの猫招きは、まずかったかな)
シンジ「んんっと、確かに親しくもないのに猫招きは、悪かった。ゴメン」
アスカ「あっ、うん。分かれば良いのよ。あたしも挨拶されて返さなかったのはゴメンナサイ。
    でもね、毎日なの。男子から声かけられたり、ジーッと見られたりするのが。もうウンザリしてるのよ」
シンジ「そりゃ大変だね。まぁ、キミの場合、どこに居たって目立つしカワイイからしょうが無いんじゃない」ニコッ
アスカ「あ、あ、アンタ、またアタシをナンパしてるの?」(顔を真っ赤にしながら俯いてしまった////カァー)
シンジ(ん?何かマズいこと言ったかなぁ。。。)天然の怖さはここにあるんだぞ。黒歴史を忘れたのか、碇シンジ。

アスカ「ところでさ、なんでAランチ食べてんのよ。ハンバーグ、少し大きめな感じだし、目玉焼きもふたつついてるし、それに。。。」
シンジ「あははは。今日のAランチ、ボクでラストだったんだ。それで給仕のおばさんが、オマケしてくれたんだ。良いだろ」
アスカ「アタシのハンバーグをアンタが取ったって事ね」
シンジ「なんで、そうなるのさ!」
アスカ「なんでもよ!交換しなさい、アタシの唐揚げと」
シンジ「イヤだよ!ボクだって好きなんだから。給仕のおばさんが、いつも自慢するぐらいに美味しいんだから。。。」
アスカ「じゃ、こうしましょ。アタシの唐揚げを半分揚げるから、ハンバーグを半分よこしなさいよ。目玉焼きだってふたつあるんだから、半分ッコよ」
と言いながら、すでにアスカは、ハンバーグに手を付けていた。それも半分より少し大きめに。
シンジ「あっ、何すんだよ」(この娘は、遠慮ってものを知らないのか?)
アスカ「ほ・ほ・ほ・ほ。アタシみたいなカワイイ女子と、こうして半分ッコできるんだから、光栄に思いなさいよ」ニヤリ
シンジ「は、は・は・は。それは、それは。でもね、ボクにだって選ぶ権利はあるんだよ」ヒクヒクッ
アスカ「アラ、なかなか言うじゃないの」こめかみに#マークを出している。

本日、ここまで

39: 16 2017/07/29(土) 20:09:08.89 ID:???
<第2ラウンドは、すでにはじまっていた。ほとんどインターバル無しで> が、その雰囲気、空気、周りの目は、このふたりが、あたかも恋人同士のように見ていた。

シンジ(・・・・パクパク・・・・)
アスカ(・・・・モグモグ・・・・)
シンジ・アスカ「「・・・・・・・・・」」

無言の食事が続き

シンジ・アスカ「「ごちそうさまでした」」何故かユニゾンしてしまった。

シンジ・アスカ「「えっ。何な(んだ)(のよ)」」

アスカは、ハァと溜め息をつくと目の前にあったコップの水を一気に飲んだ。
シンジ「あ、ちょっと、それボクの。。。」
アスカ「へっ。。。」ブッー!思わず吹き出しそうになったが、すでに水は飲み干されていたので、シンジに水がかかることはなかったが
それは、紛れもなく間接キス。
シンジ「ったく、しょうがないなぁ」とティッシュをアスカに差し出すと『ほら、クチ、拭きなよ」とひと言。
アスカ「あ、ありがと。。。」(こいつ気付いてないの?間接キスよ!鈍いの、ひょっとして。。。)
シンジは、テーブルの左横に積まれたコップを手に取り、水を注いでアスカに渡し、自分のコップにも水を注ぎ、一飲みして
それから何事もなかったようにティッシュでテーブルを拭き始めた。
シンジは、通常運転。アスカは、再び顔赤く染めていた。

40: 16 2017/07/29(土) 20:09:47.81 ID:???
<第3ラウンド。試合は動いた!Fight!>

アスカ「アンタ、何してんのよ」
シンジ「テーブル、拭いてんだよ。見りゃ分かるだろ」
アスカ「いつも、そうしてんの?」
シンジ「当たり前だろ。後から来る人が汚れたテーブルじゃ気持ちよくないだろ。なに言ってんだよ」
アスカ「男のくせに、細かいと言うか、気が利くわねぇ。。。」
シンジ「そう言う問題じゃないだろ。こころの問題だよ。うん、キレイになった。よしっ」テーブルをフキフキ

アスカ「ねぇ」
シンジ「なに?」
アスカ「アンタさぁ、最初にアタシをナンパした時になんか言ってなかったっけ?」
シンジ「ナンパなんかしてないだろ。変なこと言うなよ。ボクはそんなに軽くないよ!」
アスカ「はい、はい。でもなんか言ってたよね。エッ~と。手を握ってぇ、前にどっかで会ってない?って。。。」
シンジ「あぁ、そうだね。確かに言った。あの時、そう思ったんだ。。。。」

41: 16 2017/07/29(土) 20:10:39.14 ID:???
シンジは、自分の手を見ながら、(あの感触、懐かしいあの感触、忘れてはいけないあの感触)と呟くと
アタマの中にボンヤリと何かが浮かんでくるのだが、思い出せないでいる。そしてアタマを抱え唸り始めた。するとアスカが

アスカ「今日は特別よ。ほら、握って良いわよ。ただしちょっとだけよ」と右手を差し出した。
アスカ「それに、アンタに会ったことなんて記憶に無いわ。だって、ずっとアメリカで暮らしてたんだから。あの時が初対面!」

シンジは、差し出されたアスカの手を両手で握りしめたり、モミモミしてみたり、指をなでたりしてみた。
シンジ(何なんだろ、この感じ。毎日触ってたような。。。う~ん。思い出せない。このモヤモヤ、気持ち悪いぃぃ。。。う~~~ん)

しばらくすると、アスカは、周りからジロジロと見られていることに気付き、立ち上がると
アスカ「アンタ、いつまで触ってんのよ!エッチ!スケベ!変態!このバカシンジ!!!」バシッとシンジに平手打ちが炸裂。
シンジ「な、なにするんだよ!アスカっ!!!」左頬にクッキリと紅葉を付けたシンジも立ち上がった。

シンジ・アスカ「「・・・・ん・・・・????」」

シンジ・アスカ「「あっ、えっ、うっ、なっ・・・」」

シンジ・アスカ「「なんで名前、知ってん(だよ!)(のよ!)」」

42: 16 2017/07/29(土) 20:11:09.65 ID:???
再び沈黙。
そして昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。

アスカがそのまま立ち去ろうとした時、
シンジ「食器!」
アスカ「アンタに片付けさせてあげるわ。感謝しなさい!フン!」と言い放って立ち去った。
シンジは、なんなんだよぉ~と左頬をさすりながら溜め息をつくと二人分の食器を片付けた。

アスカは、立ち去りながら、なんでアタシはシンジって言ったんだろ?なんで知ってんだろ?自問を繰り返していた。ドキドキしながら
シンジもまた、なんでアスカって呼んだんだろ?名前なんて知らなかったのに。と、うっすら涙目で自問していた。ヒリヒリしながら

<これをもって本日の対戦は幕を閉じた>4回戦ボーイ碇シンジ、善戦虚しく3回TKO負け orz

しかし、その時、二人の胸の中のある歯車が静かに、そして確実に動き出した。


Part 1 fin.

47: 16 2017/07/30(日) 22:18:12.85 ID:???
Part2

午後からの授業が始まる少し前、教室の一角に人だかりができていた。
その中心にいたのが、先程、学食でアスカから恫喝されて席を離れた女の子、霧島マナであった。
彼女は、誰とでも気さくに話ができ、明るく愛らしかった。が、人一倍、他人の色恋沙汰に目の無い女子高生だったのだ。
さらに入学早々でありながらこの学園で有名な事情通でもあった。
そう、彼女は事情通。それは、火のないところに煙を立て、さらに炎上へと誘う者。。。。
そして、またの名を伝道師。彼女こそがエヴァンジェリストだった。

48: 16 2017/07/30(日) 22:19:16.95 ID:???
人だかりができる少し前から再現してみよう。

マナは、教室に入る前に、左腕を右手で思いっきり抓り、その痛みで涙ぐんだ。
そして、教室に入るなり、グスリッとみんなに聞こえる程度の大きさで泣き声を漏らしながら席に駆け込むと、机に打っ伏した。
すると、3、4人の女子が「どうしたの、マナ?」と駆け寄ってきた。ツカミは、上出来であった。
マナ「イヤァ!」と叫び声を1度だけ上げると、「もう、ワタシ、立ち直れないかも。。。」と呟くように声を発した。
周りの女の子から「マナ?何があったの?」「相談に乗るわよ」「私たち、友達じゃない」同情の声とともに
数人の女子と男子が集まってきた。
マナ「ありがと。あのね。。。。」と切り出すと、学食の件を語りはじめた。
まわり「ウンウン」

49: 16 2017/07/30(日) 22:19:54.35 ID:???
マナ「ワタシさぁ、ちょっと碇くんのこと、イイなって思ってたのよ」
まわりの女子たち「えっ。マナ、抜け駆けするのはなしって、この前、話したじゃ無い」「そうよ。そうよ」
まわりの男子たち「えぇぇ!なんで碇がモテんだよ?」「目立つヤツでもないのに。。。」
まわりの女子たち「あんたたち、まだ子供ね」「あの優しそうな目が良いのよ」
まわりの男子たち「はぁぁ?」「わからん」「やっぱり遙か彼方の女かぁ。。。」思春期の男子は、嘆きのファーストインパクトをこの時、経験した。
女子「で、マナ。どうしたのよ」と話を戻す。
マナ「うん。さっき学食でね。碇くんがひとりで食べてたの。それでね、前の席が空いてたから、一緒に食べようと思って座ったの」
まわり「ウンウン。で」
マナ「となりのクラスの惣流アスカさん。知ってるよね?」
まわり「あの、惣流アスカさん?」「今年のナンバーワンって言われてる。。。」「明城学院男子生徒全員の注目の的。。。」「・・・・ワイワイ、ガヤガヤ・・・・」
マナ「そっ!その彼女が、ワタシの横に立って『ちょっとアンタ。そこ、アタシの席。どいてくれる』って言うのよ」
まわり「えぇぇぇぇぇ!!!!」「マジ」「何よ、それ」「ウソだろ!」「OMG!」ザワザワっ
マナ「赤鬼よ!スンゴイ顔で睨んでくるの!そりゃ、もうね、生きた心地しなかったのよ。赤鬼。トラウマになりそ。。。」(´Д⊂グスン
まわり「それでそれで?」
マナ「ワタシ、怖くなって席を離れたの。そしたら、ふたりでコソコソ話し始めてぇぇ~。でも、少し痴話ケンカぽっかかも」

50: 16 2017/07/30(日) 22:20:42.53 ID:???
まわり「それからそれから」
マナ「ふたりが食べてたランチ、ハンバーグと唐揚げを半分ッコして食べ始めちゃったのよぉぉ~~~~」
まわり「ワォ!」「アッラァァァ~!」「なによ!それっ!」
マナ「それだけじゃないわ。ふたりとも、ひとつのコップでお水、飲んでたわ」
まわり「それって、アレ?」「そうよね、アレよね」「「「「間接キッス!」」」」「「「「・・・不潔っ・・・」」」ザワザワっ
マナ「あんなの見せられて、もうね、こっちまで恥ずかしくなって、ご飯もほとんど食べずに出てきっちゃたわよ。あのふたり、ぜーったいに昨日今日の付き合いじゃないわよ!」
まわり「「「「なにぃぃっ!・・・・・・・・・・う~ん」」」」
マナ「しかもよ。碇くんったら『ほらっ』って言いながら、ティッシュ取り出して惣流さんの口元を拭いてあげってんのよぉぉ!」
まわり「「「「あっりえなぁ~い!!」」」」
まわりの女子「碇くんって、もう売約済みってことぉ~?」「あんなにおとなしそうな顔してるのにぃ~」「ちょっと、どうする?」
まわりの男子「碇のヤロー!怒」「虫も殺さないような顔しやがって裏じゃ・・・怒」「万死に値するぜ!怒」メラメラ
まわり「「「「「「どうしてくれよう!」」」」」
その時、マナのまわりにはクラスのほぼ全員どころか。黒山の人だかり。
ケンスケとトウジも、もちろんのこと、さらには噂を聞きつけ、となりのクラスからも十数名がこの輪に加わっていたことは言うまでもない。
その後もマナは、続けた。その邪推しかない脚色のもとにシンジとアスカの関係が、この場にいた全員のアタマに刷り込まれた。

51: 16 2017/07/30(日) 22:27:31.99 ID:???
ごめんなさい。
>>50
少しミスった。。。。(時系列的に)

↓こっちです。

まわり「それからそれから」
マナ「ふたりが食べてたランチ、ハンバーグと唐揚げを半分ッコして食べ始めちゃったのよぉぉ~~~~」
まわり「ワォ!」「アッラァァァ~!」「なによ!それっ!」
マナ「それだけじゃないわ。ふたりとも、ひとつのコップでお水、飲んでたわ」
まわり「それって、アレ?」「そうよね、アレよね」「「「「間接キッス!」」」」「「「「・・・不潔っ・・・」」」ザワザワっ
マナ「しかもよ。碇くんったら『ほらっ』って言いながら、ティッシュ取り出して惣流さんの口元を拭いてあげってんのよぉぉ!」
まわり「「「「あっりえなぁ~い!!」」」」
マナ「あんなの見せられて、もうね、こっちまで恥ずかしくなって、ご飯もほとんど食べずに出てきっちゃたわよ。あのふたり、ぜーったいに昨日今日の付き合いじゃないわよ!」
まわり「「「「なにぃぃっ!・・・・・・・・・・う~ん」」」」
まわりの女子「碇くんって、もう売約済みってことぉ~?」「あんなにおとなしそうな顔してるのにぃ~」「ちょっと、どうする?」
まわりの男子「碇のヤロー!怒」「虫も殺さないような顔しやがって裏じゃ・・・怒」「万死に値するぜ!怒」メラメラ
まわり「「「「「「どうしてくれよう!」」」」」
その時、マナのまわりにはクラスのほぼ全員どころか。黒山の人だかり。
ケンスケとトウジも、もちろんのこと、さらには噂を聞きつけ、となりのクラスからも十数名がこの輪に加わっていたことは言うまでもない。
その後もマナは、続けた。その邪推しかない脚色のもとにシンジとアスカの関係が、この場にいた全員のアタマに刷り込まれた。

55: 16 2017/08/02(水) 21:35:41.76 ID:???
その頃シンジは、ふたり分の食器を返却し、教室へと戻るところだった。
廊下ですれ違う人に、クスッと笑われたり、オォォッと驚かれたり、また殺気立った視線を背中に浴びせられたりと、尋常ではない空気をひしひしと感じていた。
(多分それは、左頬の紅葉のせい)
シンジ(Aランチが食べれてラッキーと思ってたけど、とんでもないお釣り貰っちゃったよなぁ~)とヒリヒリと痛む左頬をさすりながら教室のドアを開けた。
すると驚嘆、悲鳴、嗚咽、その他モロモロの声にならない声と共に一斉に視線がシンジに注がれた。
一瞬、身動ぐシンジ。そこにケンスケとトウジが駆けつけ、いきなりヘッドロックを咬ます。
ケンスケ・トウジ「「この裏切りモンが!!」」
シンジ「はぁ?なんのことだよ」
ケンスケ「碇、お前、惣流と付き合ってるのか?」
シンジ『誰だよ、ソウリュウって?」
トウジ「あの、惣流アスカだよ!知らんとは言わせへンでぇ!」
シンジ「・・・・・」(あぁぁ、あれか。学食の件か。。。何か、厄介なことになりそうな雰囲気だな。はぁ。。。メンドな事にならなきゃ良いけど)
やがてクラスにいた全員から取り囲まれる。が、そこで午後の授業開始のチャイムが鳴った。

56: 16 2017/08/02(水) 21:36:08.78 ID:???
午後からは数学。教師は、シンジのクラスの担任でもある葛城ミサトであった。
ミサトは、教壇につくとクラスのただならぬ空気を感じ取ったが、職員室を出る際に教頭の冬月から二言三言、耳打ちされていた。
ミサト(恋愛に敏感な思春期真っ盛りの高校生だから、仕方ないっちゃ仕方ないけど、それにしてもザワメキ過ぎよね。とりあえず教頭の言う通りに。。。っと)
ミサト「シンジくん。授業が終わったら、職員室に来てくれる。ちょっちお話ししたいことがあるの」ニコッ
シンジ「・・・はい」(何か、イヤな予感しかしない。。。)
ミサト「それじゃ、授業はじめるわヨン」

授業が始まったのでシンジがタブレットを開くと、明城学院専用メールの着信が100件を超えていた。
シンジ(あぁぁ、もう。どうせ、学食の件だろうな。。。)
案の定、「コ○ス!」「氏ね!」『お前ごときが・・・」「ふざけるな!」「バカチンがっ!」「不潔よ!」「さいってー!」などなど
恐喝まがいのモノから、誹謗中傷、人格否定、何でもありのメールばかりで
中には同情的なメールもあったが、噂の真相を単純に知りたっがっているだけなのが見え見えであった。
ケンスケとトウジ。そして当然ながらマナのメールが、まさにそれ。
シンジ(友人の一大事に、コレかよ。。。)と悔しいので、ケンスケとトウジに『短い付き合いだったな』とメールを返した。
すると、ケンスケとトウジがシンジに向かって少し申し訳なさそうにニヤリと笑った。
そんな遣り取りをしながらシンジは、『・・・ハァ・・・』と溜め息をつくと、
メールを一件一件削除すると同時に発信者のアドレスを迷惑メールに指定してブロックすることにした。
が、着々と届く迷惑メール。。。。閉口しながらメールアプリをOFFにしようとしたその時、アスカからのメールが届いた。

57: 16 2017/08/02(水) 21:36:37.64 ID:???
件名:バカシンジ
本文:何とかしなさい!それと、何で名前、知ってんのよ。

シンジ(何とかできるなら、やってるさ!!それにしても、件名と本文、逆じゃないのか?あの暴力女めっ!元々は誰のせいだと思ってるんだ!。。。って言うか、何でこうなったんだっけ?)
シンジは、根が温厚な性格と多少気が弱いせいもあって、怒りが持続しない希有なタイプであった。

一方、となりのクラスでも、不穏な空気の中で授業が始まっていた。

とくにお高くとまっているという風ではなかったが、アスカは、自分に相応しい男子がここにはいないと感じて、
普段から男子を適当にあしらい、自身に近づけさせないでいたことや
また、ランチを男子と半分ッコして食べることは、女子にとって憧れの行為であり、男子にしても正直な気持ちからすると同様であった。
その意味では、アスカに対しては、驚愕を越えて憧憬の念すら禁じ得ないところも見受けられたこともあり、シンジに向けられたような騒ぎは起こらなかった。
(因みにアスカは、2,3名の女子と教職員を除いて生徒全員のメールをブロックしていた。。。)
そんな中、授業が終りかけた時、理科担当でこのクラスの担任、赤木リツコが、アスカに声をかけた。
リツコ「アスカ。この後、一緒に職員室まで来てくれる」
アスカ「・・・?・・・はい」

58: 16 2017/08/02(水) 21:37:10.10 ID:???
ミサトとリツコに連れられてシンジとアスカが職員室に入ると、教頭の冬月が待っていた。
冬月「職員室じゃ話しづらいこともあるだろうから、こっちの会議室にしようか。じゃ、みんな入って。。。」
シンジ・アスカ「「失礼します」」

シンジとアスカが席に着くと、小声で言い合いをはじめた。
アスカ「アンタ!なんとかしなさいよ!」
シンジ「分かったよ!うるさいなぁ。できる限りのことはするよ」
アスカ「うるさいって、何よ!」
シンジ「あぁ、もう、悪かったよ。すべてボクのせい!コレで行くから、余計なことしゃべんないでくれよ」
アスカ「ぁによ!余計なことって。アンタって。。。」

59: 16 2017/08/02(水) 21:37:57.00 ID:???
冬月「あぁ、ゴホン。いいかな」(ああ、彼がユイくんの子供か。大きくなったわい。確か3歳ぐらいの時にあって以来か、覚えちゃいまいが。。。しかし目元なんかはユイくんソックリだな。ゲンドウのヤツに似ずにすんで幸いじゃな。w)
ミサト「ふたりとも、何で、ここに連れてこられたかは分かってるわよね?」
リツコ「まぁ、大目に見ても良かったんだけど、学食でのあの騒ぎについて風紀委員からの通報があってね、看過するわけにもいかないの。事情を話してくれない」
冬月「惣流アスカくん。キミは噂に違わず容姿端麗・頭脳明晰で注目の人だね」
アスカ「いえっ、そんな。。。」
冬月「そんなキミが、何故大声を上げて碇くんに手を上げたのかね」
アスカ「あっ、それはぁ。。。」
シンジ「ボクが彼女の手を握ったからです。いまは申し訳なかったと思っています」
ミサト「あら。最初は仲良くランチを半分ッコしながら食べてたって報告にあるわよ・・・・」
アスカ「う~んっと。最初というか、入試の時に、彼が混雑した電車からアタシの手を握って連れ出してくれて、その時に、手を握ったまま、どこかで会ったことないって。。。」
ミサト「わっ。シンジくん、やるわねぇ~w」
シンジ「違いますって!その話は、もういいよ!ここでの問題は、食事が終わった時に、ボクがキミの手を握った。キミは気分が悪くなって手を上げた。そしてボクは反省してる。ごめんなさい。」
アスカ「・・・・・・・」
冬月「それで間違いないのかね」
シンジ「はい。間違いありません。ただボクが変な気を起こした覚えはないですが、誤解を招いたことは確かです。なので彼女は、自分の身を守るために当然のコトしたまでです」
アスカ「・・・・・・・」

60: 16 2017/08/02(水) 21:38:20.81 ID:???
冬月「であれば、当学院の男女交際規則には抵触しないかもしれんが、それでも騒乱の元となったことには変わりはない。そうなると、校則第9条3項に触れることになる。規則に沿えば処罰対象になるが。。。」
ミサト「そうですね。男女交際のもつれと言うことではないようですので、ちょっち風紀を乱したと言うことで。。。教頭?」
リツコ「でもね、ミサト、今、メール回線がパンクしそうなくらいに騒ぎが拡散してるのよ。何らかの処分がないと沈静化しないわよ。でも何か変ね、この拡散の仕方。。。」
冬月「後々の影響を考えると、仕方ないな。当学院は、風紀に関しては、いかなる場合も厳しく罰するのが伝統だ。碇シンジくん。少し厳しいと思うかもしれんが、1週間の停学。寮での自室謹慎でどうかな」
ミサト「教頭、すいません。もし騒ぎが早く収まれば、謹慎期間を短縮はできないでしょうか。。。」
冬月「そうだな。それは、騒ぎの収束次第で検討しよう。ただし現段階では、1週間の停学は変更できんよ」
アスカ「あのぉぉ~。アタシへの処分は、どうなんでしょう?元はと言えばアタシが手を上げて騒いだのが原因だし、日本では喧嘩両成敗って言うでしょ。。。」
シンジ「惣流さん、キミが気にすることはないと思うよ。だから、もうこの件は、コレで幕引きにしてくれないか。キミには本当にはすまないと思ってるから。。。」
ミサト「あら、シンジくん、言うわね!アスカもここは素直にシンジくんに言うことを聞きなさい。いい女になりたいならね」
アスカ「う、う~ん。・・・・はい・・・」(それにしても、何か引っかかるわよね。。。)

63: 16 2017/08/03(木) 22:11:31.48 ID:???
カタカタカタッ。カタカタカタッ。カタカタ。パーン。カッチャ・・・・・・

リツコ「何の音かしら。さっきから。。。」と会議室のドアを開けると、そこには霧島マナが、この状況をリアルタイムでメール配信していた。
さすがだ、事情通の鏡!色恋沙汰とあれば、知人だろうがなかろうがお構い無しにクビを突っ込まずにはいられないその性格こそが、
のちに梨元勝を継ぐ女、人間のクズと称されるまでになった敏腕芸能リポーター霧島マナの原点であった。
マナ「はっ!あら、イヤだ。部屋を間違えたみたい。すいませ~ん、日向先生はこちらにはいらっしゃいませんよね?」
リツコ「ちょっと待ちなさい!」と言うとマナのパソコンを取り上げ「なるほど、そういう訳ね」
マナ「は、は・は・は・はぁ~」(コレって、すごくヤバいかもぉぉ~)
リツコ「アナタが発信元ね、覚悟なさい!」(#゚Д゚)
マナ「ウワッ。。。」orz

64: 16 2017/08/03(木) 22:12:18.36 ID:???
リツコ「それと、教頭先生、ひとつ検討していただきたい提案があります」
冬月「どうかしたのかね?この件でかね」
リツコ「はい。今回の件も踏まえてのリスク管理の提案でもあります」
冬月「いいだろう、話してみたまえ」
リツコ「騒動のは発生元がシンジくんとアスカの2ヶ所。そして騒動を拡散する発信元がここに1ヶ所です。
リスク管理から考えると発生元は、1ヶ所で一元的に管理することがベストな選択。そして発生元と発信元を一緒にするのは最悪の選択。
混ぜるなキケンの法則です。発生元と発信元の距離を取ることでリスクは最小限に抑えられます」
冬月「なるほど。一理あるな。で、具体的には、どのような施策を採れば?」
リツコ「はい。アスカとこの子、霧島マナをトレード。クラスを入れ替わってもらいます」
ミサト「それって、アスカがうちのクラスに来て、マナがリツコのクラスに行くってこと?」
リツコ「そうよ。明日からと言うことでいかがでしょうか、教頭先生」
冬月「致し方あるまい。それにしても霧島くんといったかな。今授業中ではないのかね」
マナ「あっ。・・・はい。申し訳ありません」
リツコ「無様ね!」

65: 16 2017/08/03(木) 22:13:04.59 ID:???
シンジ・アスカ((えぇぇ。。。一緒のクラスになる!それはそれで。うぅ~ん))
シンジ・アスカ((不安!!))

シンジ(せっかく騒動が、落ち着きかかったのに、火に油って事にならなきゃ良いけど。。。。)
アスカ(バカシンジと一緒となると、厄介なことになるんじゃ?。って言うか、この騒動の件はいいとして、依然、何で名前を知ってるかって問題は解決してないじゃん!)

そんなこんな状況の後、アスカとマナは教室に戻り、シンジは、ミサトに相談があると言ってこのまま残った。

66: 16 2017/08/03(木) 22:16:42.93 ID:???
ミサト「相談って何?」
シンジ「停学中の土・日も謹慎していないとダメでしょうか?バイトがあるんですが」
ミサト「シンジくん、バイトしてるの?教頭先生、そこはどうなるんでしょう?」
冬月「差し支えなければ教えて欲しいんだが、なんでアルバイトを?」
シンジ「はい。実は、ボクは両親を4歳の時になくし、以来叔父・叔母も元で暮らしてきました。
ここへ入学する際も入学金とかも無理を言って出して貰いました。なのでこれ以上、仕送りだとか世話になる訳にはいかないんです。
奨学金をもらいながらですが自立して暮らすために、バイトはしていかないと困るんです。どうか、土日は。。。」

67: 16 2017/08/03(木) 22:17:31.00 ID:???
冬月「そうか、ふむ。事情は、わかった。アルバイトは認めよう。しかしあまり目立たぬようにな」
シンジ「ありがとうございます」
ミサト「し、シンジくぅ~ん。。。うっぅぅぅ。あらっ、目からLCLが。。。」。・゚・(ノД`)・゚・。
シンジ「あのぉ~。ミサト先生。これ、みんなに知られたくないので、内緒でお願いします。変に同情とかされたくないんで。。。」
冬月(ユイくんが無くなった時に、結構な額の保険金と、彼女ら夫婦で得た特許料が支払われていると聞いていたのだが。。。一度調べてみる必要がありそうだな)
因みにであるが、碇夫妻が有する特許とは、深夜の通販番組で10年連続売上ナンバーワン。トマトから使徒まで切れ無いものは無い!でお馴染みのプログレッシブ包丁をはじめ、
ゴキブリなどの害虫を一撃で仕留めるATフィールドスプレー、

69: 16 2017/08/03(木) 22:29:09.77 ID:???
Part 3

シンジが教室に戻った時には、もうすでに授業は終わって教室にはひとりも残っていなかった。なので誰からも詮索を受けずにすみ、シンジは、少しホッとしていた。
そして足早に寮へ向かうと、寮と裏門を結ぶ小径にアスカが立っていた。

アスカ「ちょっと、無理してくれちゃって」
シンジ「どう言う意味だよ、それ」
アスカ「アンタ、アタシに恩を売ったつもりでいるんじゃない」
シンジ「知らないよ、そんなの!キミがそう思いたいんならどうぞ、勝手に。ボクは興味ないし」
アスカ「あら、そう。それなら、それでいいわ。大したことじゃないし。でもね、何でアンタがアタシの名前を知ってるかが、解決してないわ。どうして知ってんのよ!こっちの方が問題よ!」
シンジ「それなら、キミの方こそ、何でボクの名前を知ってんのさ?」
アスカ「・・・あら?それはそれで問題よねぇ。。。。」

70: 16 2017/08/03(木) 22:31:03.79 ID:???
シンジ・アスカ「「・・・・・・・」」

シンジ「あのさ。今日は疲れたから、早く帰って寝たいんだけど、いいかな」
アスカ「分かったわよ。アンタ、寮生なの?」
シンジ「そうだよ。そこの部屋。N棟106号室。通りから丸見えだから、どこにも逃げ隠れしないよ。それじゃ」
アスカ「だったら、明日話をチャンと聞かせなさいよ」
シンジ「ボクは、謹慎中!じゃ」
そう言い残すとシンジは、部屋に入っていった。

シンジの暮らす106号室は、元々寮監の仮眠室を想定して造られていたため、他の部屋と間取りが少し異なっていた。
小径と部屋を遮るフェンスは105号室まではあるが、106号室は、寮監が外から直接入れるようになっていたのを
寮生用に直接外から入れないように小さな生け垣を備えたが、外から部屋は丸見えだし、プライバシー上もセキュリティ上もやや不安のある造りだった。
そして他の部屋が8畳の1Kに対して、やや狭い6畳の1Kなのだが、ロフトと他の部屋より大きめのキッチンがついていた。

71: 16 2017/08/03(木) 22:33:02.18 ID:???
シンジ(あんな程度のことでも停学になっちゃうんだよなぁ~。やはり良家の子息が多くいる明城学院だから、仕方ないことなんだろうな。。。ま、自分でこの学校を選んだわけだし。。。)と自分自身を諦めさせることに努めた。
シャワーを浴び、夕食も取ることなく、すぐにロフトへ上がり、『明日からは、人生初めての謹慎生活だ!とりあえず頑張ろう!』と気合いを入れて寝ることにした。
シンジ(そう言えばミサト先生が、謹慎期間中は毎日反省文を書く事って言ってたなぁ~ったく。。。寝よ寝よ、おやすみぃぃ)
精神的な疲れのせいか10分もしない内に、すっかり熟睡モードへ入った。

シンジ(う~ん、あっあっ、ムニャ、う~ん。。。。う~~~~~ん)重苦しい夢を見ているように時折手足をばたつかせたり、嗚咽のような苦しげな声を出していた。

75: 16 2017/08/04(金) 21:30:53.23 ID:???
夢の中。。。。

14歳のシンジは、エヴァンゲリオンと呼ばれる汎用人型決戦兵器に乗り、
人類の敵である使徒を殲滅するためとは言え、何も知らされずに戦場へと立っていた。
この上なく不条理な戦いを強いられていたのだ。
そこで、青髪・紅眼の少女、綾波レイ。そして金髪・碧眼の少女、惣流アスカ・ラングレーに出会う。
3人は、エヴァンゲリオンのパイロットとなり戦い続けた。
14歳のシンジたちに課せるべき戦いでないことは誰の目にも明らかであるにもかかわらず
その過酷な戦いは熾烈さを増していくのだった。常に死と隣り合わせで。

76: 16 2017/08/04(金) 21:31:09.87 ID:???
そうしたストレスしかない日々を過ごせば、人の心から忍耐と寛容は、いつの間にか削り取られ、身勝手さだけが残っていく。
一緒に暮らしているシンジとアスカもまた、同じであった。些細なことでぶつかり合い、互いを傷つけあった。
しかし、だからこそ誰よりもお互いのことを分かり合っていた。
そしてそれは、人を恐れるがあまり恋愛に臆病なシンジとプライドが邪魔をして恋愛に素直になれないアスカとの間に小さな恋の物語も生んでいた。
戦いと戦いの短い合間であったが、何度か手をつなぎデートを楽しんだりもした。ファーストキスの相手も、もちろんアスカだった。
もしも戦いがなければ、この恋愛は、もっと早く、もっと濃密に成就していたのかもしれなかった。。。

77: 16 2017/08/04(金) 21:31:32.27 ID:???
殲滅すべき使徒が、あと数体と思われた時、アスカは、使徒の攻撃により精神が汚染され、病床に伏した。
それから間もなく今度はレイが、戦いの中で使徒とともに自爆した。
最後の使徒は、仲が良かったクラスメイトだった。それも生身の。
彼は言う。使徒と人類は共存できない、と。
さらに彼は、人類を滅亡させるサードインパクトを起こすことができる自分を殺せと言う。
シンジは、躊躇と葛藤の末にシンジの乗るエヴァンゲリオンの手で、生身の彼を締め殺した。
両手に残るあの感触をシンジは、忘れられない。そして苦しみが癒えぬままでいた。
使徒との戦いが終わるとすぐに、人間同士の戦いがはじまった。
シンジは精神的にも肉体的にも疲弊し立ち上がることすらできずにいた。
敵の戦士には、味方の基地を占領する勢いがあった。
アスカは、病院からエヴァンゲリオン弐号機へ乗せられ、そのまま近くの湖底へ匿われた。
敵は、容赦のない攻撃を続けた。さらに白い量産型のエヴァンゲリオンが多く押し寄せた。
そんな中、アスカの乗る弐号機が目覚めた。湖底より立ち上がると、量産型のエヴァンゲリオンと戦いはじめた。
やがて優勢だったアスカも、大勢で攻めかかる量産型エヴァンゲリオンに襲われていく。
アスカが戦い続ける間も立ち上がれないでいるシンジ。
それでも何とか意を決しアスカも元へエヴァンゲリオン初号機に乗って駆けつける。
ふたりで戦いはじめた時、驚くべき早さで飛んできた槍がシンジの乗る初号機の両方の掌に突き刺さり、そのまま身体ごと天空へ持ち去られた。
地上では、アスカの乗る弐号機が、量産型から集中攻撃を受け、伸ばした右手が切り裂かれそうになっていた。。。。
シンジは叫んだ。『アスカ!アスカ!アスカ!」何度も何度も何度も叫んだ。
それがシンジが生きていた時に発した最後の言葉。。。
『・・・アスカ・・・』

78: 16 2017/08/04(金) 21:32:00.42 ID:???
ここで、ハッと目覚めた。。。。
布団も枕もパジャマも大量の汗で濡れていた。
驚きと、悲しみと、恐れと、憎しみと、怒りとが、心に記憶された。そんな夢。
思い出すだけでもおぞましい世界。
これは、前世なのだろうか。それとも。。。。考えはまとまらない。
顔の汗を手でぬぐう。そして掌を見る。そこには丸いカタチをした薄い色の痣があった。
子供の頃は、もっと濃くて近所の子供に気持ち悪いとからかわれた痣だ。

この夢でシンジは、両手の痣の原因と、アスカの名前を知っていた原因を理解した。

シンジは、シャワーを再び浴び着替えると、無性に外の空気を吸いたくなった。
部屋にいると息が詰まりそうになるのを感じたからだ。

79: 16 2017/08/04(金) 21:32:26.30 ID:???
午前5時。空がやや白みはじめていた。
シンジは、ミネラルウォーターを手にして寮の裏手にある小高い丘に登った。
そして夜が明けるのを待った。一刻も早く太陽を見たかった。悪夢から逃れるために。。。

80: 16 2017/08/04(金) 21:34:32.88 ID:???
アスカの方はと言うと、眠れない夜を過ごしていた。
原因は、シンジが別れ際に言った「それなら、キミの方こそ、何でボクの名前を知ってんのさ?」この言葉。
アスカ(そうなのよねぇ~。何で知ってたんだろ、アタシ。。。。)
アレコレ思い返しても、全く心当たりがなく自問自答を繰り返していた。

81: 16 2017/08/04(金) 21:34:52.20 ID:???
以下回想

アメリカで生まれてぇ~、それからすぐにパパの故郷であるドイツに渡ってぇ、
また再びパパとママの仕事の都合でアメリカに来てジュニアハイスクールに通ったのよねぇ。。。
アルバムを見ても、ドイツの小学校にも日本人はいなかったし、アメリカのジュニアハイスクールにもシンジという名前の日本人はいないし。。。
パソコンの写真アプリを見ても、記憶にある日本人にシンジという名前の日本人は見当たんないわね。
それに、あの顔よ。個性的でもないし、どちらかというと中性的な。。。あ、それと無邪気な顔して笑ってたわね、アレはちょっと反則よね。。。
まぁ、悪くはないけど。。。う~ん。タイプかどうかとなると、微妙よね。。。
それにランチ食べてる時、アタシのこと、カワイイって言ってたわよね。。。。そこは評価してあげてもいいかも。ニヘラっ///
あぁぁ、もう。眠いんだけど眠れない!どうしよう!
てな感じでモンモンと夜を過ごした。そして、ふと窓の方を見ると、空が白みかけてきたことに気付く。
アスカ「もう5時かぁ~。ここで寝ちゃったら朝起きれなくなるわね。美容には悪いけど、徹夜かな。気分転換に散歩に行きましょ!」
アスカもまた、裏手にある小高い丘を目指した。
因みに、アスカも寮住まいで、シンジのN棟の隣に建つ女子寮のE棟501号室。ベランダに出ればシンジの部屋が見えるのだ。

82: 16 2017/08/04(金) 21:36:23.82 ID:???
丘の頂上付近に着いた時にアスカは、ベンチに座る人影を見つけた。
アスカ(あれぇ~。バカシンジじゃないの?何でアイツこんな時間にここにいるのよ!)

シンジは、先程まで見ていた夢を思い返していた。「ふぅ~」と一息つき、持っていたミネラルウォーターをゴクリと飲むと独り言を言いはじめた。
シンジ「世界を守るために使徒という怪物みたいなモノと戦っていたなんて言って、誰が信じるんだろう。まだウルトラマンの方がリアリティがあるって言われちゃうかもしれないなぁ」
シンジ「・・・・はぁ~・・・」
シンジ「でも、なぁ、あの夢の中のこと、確かなんだよなぁ。。。。でも、もう思い出したくないんだけど。。。あぁぁ」とアタマを搔き毟り、そして掌の痣を見つめた。
そうしている時に後ろから、突然『コホンっ』と咳払いが聞こえビクッとして振り返ると、そこにアスカが立っていた。
アスカ「夢がどうしたってのよ。言ってみなさいよ」と言い、シンジの横に座ってきた。
シンジ「えっ、どこまで聞いてたんだよ? てか、何でいるんだよ?こんな時間に。。。」
アスカ「信じるか信じないかは、アタシ次第でしょ?とりあえず話しなさいよ」
シンジ「うっ、確かにそうだけど。。。先に言っとくけど、あまり気持ちの良い夢じゃないよ。それじゃ、話すね」と言い、
不条理な戦いの末に、驚きと、悲しみと、恐れと、憎しみと、怒りだけを残した夢を語りはじめた。。。。

83: 16 2017/08/04(金) 21:36:45.60 ID:???
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・シンジが見た夢・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

84: 16 2017/08/04(金) 21:39:16.38 ID:???
語り終えると、掌の痣を見せた。
するとアスカは、突然、嗚咽と共に急に痙攣しはじめた。
シンジはアスカを抱きかかえ、背中をさすりながら「惣流!大丈夫か?やっぱり気持ち悪かったかい?ごめん。こんな話したばかりに。。。」
アスカは震える手でシンジを縋り付くように抱きしめ、泣きだした。しばらく泣いて痙攣も治まりかけた時に
アスカ「ア、アタシも知っている。。。。思い出したわ。まだ幼かった頃、小学生だった。その夢を見た後、あまりの怖さに1ヶ月ぐらい一人で寝れなかった。だから忘れたかったわ。
そしてその夢の中で、アタシが最後に言った言葉が、そう『・・・シンジ・・・』だったわ。覚えてる、はっきりと。。。」
アスカは、そう告げるとシャツの右袖をまくり上げた。その美しい右腕には、手の甲から肘にかけて、うっすらと細い痣があった。
アスカ「子供の頃は、もっとハッキリしてたの。普段はファンデーションを塗っているのよ、やっぱり気になるし。だからノースリーブや半袖なんて着られないのよ。。。」
シンジ「そっか。ボクが、あの時もっと早くキミのそばに行っていたなら。。。ごめんね。ボクは卑怯だ!ボクが臆病なばかりに、本当にごめんよ、アスカ。。。あっ、惣流さん」
アスカ「アスカでいいわよ。むしろそう呼ばなければならないわ。アタシもシンジって呼ぶから。それに、あの世界のアタシとシンジは、ここにいるアタシとシンジじゃないよね。
意識として共有化されているかもしれないけど。だから、シンジが今ここでアタシに謝る必要はないんじゃないかしら。」
シンジ「例えそうであっても、謝りたい。あの世界でもボクはボクで、アスカはアスカだから。どんな世界であれ、ボクはアスカを守れなかったんだ。キミを傷つけたんだ。
ボクは、罰を受けなきゃいけないんだ。。。」そう言うと、シンジは、アスカの右腕に残る痣を優しくさすった。そして「ごめん。ごめんね。ボクのせいだ』と何度も呟き涙した。

85: 16 2017/08/04(金) 21:39:38.01 ID:???
アスカ(コイツ、アタシの痣をさすってる。。。子供の頃、みんなから気持ち悪いと言われた痣を。。。ママ、どうしよう?コイツったら、コイツったら。。。アタシを本気で心配してくてれるみたいなの)
シンジ「ア、アスカ!この痣のせいでツライ思いをしているならボクに何でも言ってくれ。できることは何でもするから。。。」
アスカ『さっきも言ったけど、アンタが責任を感じるのは違うと思うわ。もしもよ、もしも、何でもぉ。。。。そのぉ。。。ああぁ、もう!その内言うわよ!」
アスカ「ところで、いつまでアタシを抱きしめてんのよ!このエロシンジ!!」バシッ
シンジ「あっ、ごめん!つか、痛ぁぁぁ。加減してよ、少しは。あは、はははっ」
アスカ「ウフッ、ふふふ」

89: 16 2017/08/05(土) 18:25:42.38 ID:???
アスカ「ねぇ。ひとつ、聞いても良い?」
シンジ「ん、なに?」
アスカ「あの世界のアタシを14歳のシンジは、どう思ってたの?」
シンジ「あ、なんて言うか。。。とっても大切な人だったよ。アスカに直接言えなかったけど、誰よりも好きだった。多分アスカも同じことを思っていてくれたんだと思う。
ケンカしている時や苦しい時でも、手をつなぎ合えさえすれば、お互いの心が通じ合ったというか、凄く落ち着けたんだ。だから、一番大切にしたかったんだ、アスカのことを」
アスカ「ふ~ん。だったら、いまのアタシは?」
シンジ「えっ、いまのアスカ?う~ん、正直分からない。だってまともに話をしたのは昨日が初めてだよ。でもね、これだけは分かる気がする。ボクにとってきっと大切にしなきゃならない人なんだろうなって」
アスカ「そ、そうなんだぁ。。。。ずっとなんだよね。。。」ポッ////
シンジ「うん。もちろん。。。」これがシンジの人生を左右するひと言だとはこの時、気付きもしないでいた。。。
アスカ(・・・・いただきました、言質!・・・)俯いてニヤッ
シンジ「じゃ、あの世界のアスカは、ボクのこと、どう思ってたの」
アスカ「・・・う~ん、あまりよく覚えてないけど、シンジに『アンタがアタシのものにならないなら、アタシ何もいらない』って言った記憶があるわ。それがすべてよ、きっとね」
シンジ「そ、そっかぁ。。。」

90: 16 2017/08/05(土) 18:26:20.62 ID:???
その時、ゴッゴゴゴ。ゴゴゴゴゴゴッ。グラグラッ。突然地震が。。。

アスカ「キャッ、なに?ゆ、揺れてる!怖い!」
シンジ「地震だよ。それほど大きくはなさそうだけど。。。」
すると再び、ゴゴゴゴゴゴッ。グラグラッ。
アスカ「うわっ、怖い!何これ!キャー!助けて!」シンジに思いっきり抱きつく。それもそのはず、アスカは地震を生まれて初めて体験したのだから。
シンジ「大丈夫だよ。すぐに収まりそうだから・・・ね」
グラグラ。まだ揺れている。。。。
アスカ「ちょっとシンジ!助けてよ!助けなさい!シンジったら。シンジぃぃぃ!こ、これが地震なの?」
シンジ「ひょっとして地震、初めて?」
アスカ「そうよ!アンタ、大切にするって言ったじゃない!何よ!ちゃんと抱きしめなさいよ!」
シンジ「あっ、あぁ。ごめん。これでいい?」ガシッ
アスカ「そうすればいいのよ!最初っから」ニヘラっ////
シンジ「あっ。ほら。収まった」
アスカ「もう少し、このままでいなさい!また来るかもしれないし。。。」
シンジ「はいはい。あぁ~謹慎初日にして、とんでもない誕生日になっちゃったなぁ~w」

91: 16 2017/08/05(土) 18:26:46.56 ID:???
・・・・・・・・・・・・・・・
アスカ「へっ?アンタ、今日、誕生日なの?」
シンジ「あ、うん。でも謹慎初日の方が重要だよね。はははっ。毎日、反省文書かなきゃなんないし。。。」
アスカは一瞬、考えを巡らす(ふぅ~ん。あ、そうなんだ。ど~しよっかなぁ~。ま、ここは特別よね。よしっ、アスカ、頑張るんだから!)と、意を決すると
アスカ「じゃ、このままでいいから目を瞑りなさい。アタシを離すんじゃないわよ」
シンジ「う、うん?」
アスカ:chu!
シンジ「うわっ!何すんだよ!アスカっ!」
アスカ「あ、コラ!アタシを離すな!!こっ、これは、誕生日プレゼントよ!それにあっちの世界でもファーストキスは、アタシなんでしょ?」
シンジ「あ、うん。まぁ、それは、そうなんだけど。。。今のって、アスカもファーストキス?」
アスカ「当たり前でしょ!アタシをなんだって思ってんのよ!でも、まぁ、昨日アンタと間接キスしたし。。。覚えてんの?このバカシンジ!」
シンジ「えっ。ウソ?どこで?」
アスカ「はぁぁぁ。。。もしかしてとは思ってたけど、アンタ、やっぱり気付いてなかったのね。学食でアンタのコップ使って、水飲んだでしょ、アタシが!」
シンジ「あっ、あぁぁ。そっかぁ、まったく気付かなかった。だってアスカが目の前で不機嫌だったし。。。」
アスカ「ちゃんと気付きなさいよ。これからのことだってあるんだから。。。」
シンジ「えっ、なにそれ?」
アスカ「アンタは考えなくていいの!それはアタシが考えるから。それより、さすがに、もう抱きしめなくてもいいわ」
シンジ「わっ!ごめん」
アスカ「お腹すいたわね」
シンジ「そうだね。すっかり夜も明けて太陽出ちゃたし、気持ちいいなぁ~。コンビニ行って何か買ってくる?」
アスカ「うん。そして、ここで食べましょ」
シンジ「じゃ、行こうか」ふたりは、ごく自然に手をつなぎ丘を下りコンビニへと向かった。満面の笑顔で。

92: 16 2017/08/05(土) 18:27:42.07 ID:???
ガサッガサガサ・・・・シンジとアスカが座っていたベンチから5mほど離れた草むらで怪しい動きが。。。。

マナ「アンタ、ちゃんと撮れた?」
ケンスケ「ああ、バッチリさ!多分、今年の最高傑作さ!」
マナ「じゃ、すぐにちょうだい。写真付きで配信するから」
ケンスケ「いや。これは、相当にいい写真になるはずだから、ちゃんとLightroomで現像して渡すよ」
マナ「時間かかるの?」
ケンスケ「授業始まる前には渡せるよ」
マナ「分かったわ。ワタシもシッカリ記事書いとくから」
ケンスケ・マナ「「じゃ、ヨロシク!」」
そう言うとふたりは二手に分かれて、小高い丘を後にした。。。。
それにしても、手際が良すぎるぜ、アンタら。。。。w

その日、また再び学院を騒ぎが襲った。激震である!原因は、マナが放った現場写真付きの特報メール。
そして職員室で、ケンスケとマナは尋問を受けた。。。(当然ながら、シンジとアスカも・・・それは後ほど)
ケンスケは、新しく買ったカメラのテストをかねて夜明けの写真を撮りに行ったら偶然見つけてしまったと弁明をし
マナの方は、あそこへ行ったのは第六感よ!きっと何か動きがあると予感がしたの。あの二人にはそう思わせる何かがあるのよ!まだまだこんなモンじゃないはずよ!と言い放った。

その時に撮られた写真はと言うと、
逆光でローアングル。若いふたりが抱きしめ合った姿は、美しいシルエットとなって浮かび上がった。その瞬間をケンスケは逃さなかった。
その後、ケンスケは写真雑誌に「早朝の告白」と題して投稿。そして見事に優秀賞を獲得した。
余談ではあるが、彼はフォトグラファーとして活躍することとなるのだが、後にも先にも、これを超える作品を生み出すことは無かった。
まさに奇跡のワンショット。言ってみれば、彼の人生の運をすべて、この1枚に費やしたのかもしれない。

93: 16 2017/08/05(土) 18:30:13.47 ID:???
シンジとアスカは、小高い丘の上で朝食を済ませ、放課後、また会うことを約束して、ふたり揃って寮へ戻った。

シンジは、部屋に戻ると、唇に指先を当たるとアスカとのことをもう一度思い出しながら
シンジ「16歳かぁ。。。最高のプレゼント、貰っちゃったなぁ。。。。」と呟くと、ほくそ笑んだ。

アスカは、学校へ着くと何やらザワメキを感じとったが構うことなく下駄箱の前へ。
アスカ「あら、今日は少ないわね。毎日、良く飽きないで入れてくるけど。。。ま、ムダなんだけどね。お気の毒様!」とラブレターの束2、30通を近くのゴミ箱へ投げ入れた。
すると、柱の陰、階段の裏、閉じられていたドアなどから、「チエッ」と一斉に舌打ちが聞こえてきた。
そして、ちょっと気になったのか、シンジの下駄箱の前に行き、チェックした。
すると、5通ほどラブレターらしきモノが入っていた。。。
アスカは「う~ん。どうしよっかな?でも、まぁ、決まっちゃったようなもんだし。。。」と言うと、ペンケースからマジックを取り出し、
シンジの下駄箱の扉に[売約済み]と事も無げに書き込む。それから、自分アタのラブレターと同じくゴミ箱へ投げ入れた。
アスカ「悪いけど、もう、手遅れよ!」もう、すっかり彼女気取りであった。

94: 16 2017/08/05(土) 18:31:44.48 ID:???
その時であった、校内放送でアスカへの呼び出しがかかった。
校内放送「惣流アスカさん、登校していたら至急、職員室へ。繰り返します・・・」ミサトの声であった。

アスカ「なんだろ?」(徹夜したから、授業中に寝ようっと思ってたのにぃぃぃ)

職員室に着くと、昨日入った会議室からリツコのヒステリックな怒鳴り声が聞こえた。
アスカ『朝から、なにかしら?」と人ごとのような態度でいた。

ミサト「アスカ!」
アスカ「あ、おはよう、ミサト!」
ミサト「アンタねぇ、朝の挨拶してる場合じゃないわよ!ちょっと、コレは何よ!」バンッと机の上に投げつけられた1枚の写真。

96: 16 2017/08/05(土) 20:27:58.20 ID:???
あ、抜けが。。。
>>92>>93のあいだに

Part 3 fin.

Part 4

が入りますです。コピペで抜けてしまいました。。。。

もう、集中力が切れかけてます。落ちたらゴメンね。とりあえず頑張るけど。

102: 16 2017/08/07(月) 22:41:21.28 ID:???
アスカ「あっ!!!!何で?えっ、誰が撮ったのよっ!!!」
ミサト「さてと、シッカリ説明して貰いましょうかねっ!」
アスカ「・・・・・・・」
アスカが黙りこくっていると、そこへシンジが日向に連れられてやってきた。。。
日向「碇くん、謹慎中なんだから、行動は慎重にしないとな。気持ちは分かるけどさ」
シンジ「・・・・スイマセン・・・・」

ミサト「やっと、ご両人様が揃ったところで話して貰おうじゃないの。。。で、どちら様から話していただけるのか・し・らっ!」

シンジ・アスカ「「・・・・・・・・・・・」」しばし無言だったが、シンジが口を開いた。
シンジ「あのぉぉ。。。ぼく、昨日の件で少し疲れちゃって、学校から帰るとすぐに寝たんです。そうしたら、早く起きちゃって。。。
それで昨日のことをよく考えながら反省しようと、裏のあの丘に登ったんです。そうしたら、アスカが来て。。。」
アスカ「アタシは、昨日のことがイマイチ納得いかなくて、一晩中、アレコレ考えてたの。それで行き詰まって気分転換に、丘に登ったてわけよ。そうしたらシンジがいてぇ。。。」

103: 16 2017/08/07(月) 22:41:51.36 ID:???
ミサト「ちょっち待ってくれる!、アンタらふたり、昨日は、惣流とか、コイツとか呼んでたわよね?何で今日になったら、名前で呼び合ってんのよ!」

シンジ「あっ、それは。。。」
アスカ「いいわ。アタシが話す!丘での上で、昨日のこととか、シンジと色々話し合ったのよ。ちょっとここじゃ話せないようなこともあったけど。。。あっ、でも、変なことじゃないわよ!
そして、話をしてるうちにお互い出会うべきひとに出会ったんだって気付いたの。そうしたらシンジは、シンジでアタシのことを、ずっと大切にするっていうのよ。。。
それでね、アタシたち、付き合うことにしたの!」
シンジ「えっ!」
アスカ「何よ!」ジト目(アンタ、>>89の9行目で言ったでしょうがっ!!アタシのこと、ずっと大切にするって)
シンジ「・・・あ、はいぃぃぃ。。。。」
アスカ「ん。よろしい!それでね。そんな感じでいた時に、地震があったのよ。今朝の地震、知ってるでしょ?アタシ、地震はじめてでパニックになっちゃって、シンジに思わず抱きついたの。それがこの写真よ、文句ある?」

ミサト「はぁぁぁ?アンタ、ずいぶんと都合よく説明してくれちゃってるけど、これ、キスしてるわよね!」
シンジ・アスカ「「あ、えっ!そっかなぁ~。。。。そう見えるだけ(です)(よ)」」唇おさえながら言ったらバレバレですぜ、シンジさん、アスカさん。

104: 16 2017/08/07(月) 22:42:33.85 ID:???
ガラッ。バッシーン!会議室のドアが開いたかと思うと、思いっきり閉じられた。
そこでリツコが「いいことっ!アンタたち、そこで暫く反省してなさい!次は無いと思いなさいよっ!!!」と捨て台詞を吐いた。

ミサト「で、リツコ、そっちの方の事情聴取は?」
リツコ「どうも、こうもないわ!相田の方は、カメラテストしてて偶然ってのは、本当っぽいけど、マナの方は、違うわ。確信犯で間違いないわね。
とにかく騒動を煽って自分が目立ちたいのと、もっとウラがありそうなんだけどね。口を割りそうにないわ。そもそも入る学校を間違えてないかしら、堀越学院とか、アッチの方が。。。」
ミサト「そう。。。マナには、困ったモノね。でもあの子、理事長筋で入学してきたから、停学とかの処分は難しいかもねぇ」
リツコ「それで、こちらのおふたりさんは、ちゃんと納得のいく説明をしていただけたのかしら」
ミサト「それが、こちらもね。。。」
リツコ・ミサト「「・・・はぁ。。。手間のかかる子たちねぇ。。。」」ふたりが愚痴板った時、日向から報告を受けていた冬月教頭が姿を現した。

105: 16 2017/08/07(月) 22:43:31.20 ID:???
冬月「確かに困った生徒たちですねぇ。でも、間違いがあれば、ちゃんと指導するのが教師の努めですので、
対応や処分については、私が責任を持って行いましょう。それにそろそろ授業がはじまりますよ、葛城先生、赤木先生」
ミサト「あ、はい。。。お任せしてもよろしいんでしょうか?」
冬月「はい。大丈夫ですよ。日向先生には、少しお手伝いいただきますが。。。」
リツコ「では、よろしくお願いいたします。昼休みに、またお伺いしますので。。。」
冬月「それでは、授業の方、お願いしますね。じゃ、日向先生、霧島くんと相田くんについてですが、両名共に1週間の謹慎処分とします。
まぁ、相田くんにとっては少し厳しい過ぎるかもしれませんが、風紀を乱すことに荷担したのは事実ですから。あ、それと写真、良く撮れてましたと伝えてください」
日向「霧島くんについてですが、理事長からの推薦枠でにゅうがくしてるのですが。。。」
冬月「誰であろうと、規則に触れれば、それを指導しなければなりませんよ。もし心配でしたら、私の方から理事長に話をしておきましょう」
日向「分かりました。それでは、両名にこれから処分を伝えてきます」
冬月「はい。お願いしますね。さてと、碇くん、惣流さん、ちょっと教頭室まで来て貰えますか?」
シンジ・アスカ「「はい」」
冬月「まぁ、お座りなさい。日向先生から聞いたのですが、あの丘に行ったのは、ふたりとも偶然だそうですね。間違いありませんか?」
シンジ・アスカ「「はい。間違いありません」」
冬月「そうですか。で、あの丘で何を話したんですか?言える範囲でいいですから」

106: 16 2017/08/07(月) 22:44:24.61 ID:???
シンジ「はい。じゃ、アスカ。ボクの方から話すね。そもそもは、受験の時に電車でアスカの手を握ったことで、ボクの中で何か忘れられない感触が蘇ったんです。
入学してからも気にはなって吐いたのですが、その頃アスカのことをよく知らなくて話すこともできないでいたんです。
それが、昨日、学食で会って、もう一度、その感触を思い出すためにアスカに手を握らせてもらったんですが、ぼくがなかなか手を離さなくて、アスカに誤解させてしまったんです。
丘の上で偶然会えた時に話したのは、アスカの手を握った時に、なぜ忘れられない感触だったのかを説明しました。コレについては、なかなか信じて貰えるような話でもありませんし、
どちらといえば話せないことでもあります。しかし決してやましいことでもありません」
アスカ「その通りで、丘の上でシンジから、あることを言われてアタシも思い出したんです。もっと早くにアタシが気付いていれば、シンジが謹慎になることも無かったと思っています。ゴメンね、シンジ」
冬月「それで、ふたりの間では誤解が解けたと言うことですね。なるほど。。しかし直接会った話をしてから半日も経たずに付き合いはじめるというのは、早すぎませんか?」
アスカ「アタシは、シンジがそばにいてくれるからアタシでいられるんだと思ってます」
シンジ「ボクは、誰よりもアスカが大切で、アスカを守っていけないと思っています」

107: 16 2017/08/07(月) 22:45:14.55 ID:???
冬月「具体的な理由は、言えない範囲のことでしょうか?まぁ。それは構いませんが、運命にも似たものなんでしょうね。とりあえずここは納得しましょう。
ところで、碇くんは、謹慎中と言うことで学院内には、入れませんが、惣流さんは、現時点では授業棟を受けなければなりません。
そうなると、これだけの騒ぎの中、彼女は孤立無援、誰も守る人がいませんよね。また学院内がざわつけば、当然他の生徒たちにも影響が出てしまいます。
そこで、惣流さん、あなたにも碇くんと同期間、謹慎していただきたいのですが、いかがですか?」
アスカ「あ、はい。ありがとうございます。ご配慮いただいて。。。」
冬月「明城学院は、男女交際について、特別厳しいというわけではありません。節度さえ守れば自由な交際は、むしろ好ましく思っています。
ですから、お互いが成長できるような交際になることを望んでいますよ。それと、謹慎中ふたりだけで会うのは控えてくださいね。
余談ですが、10年、付き合っても分かり合えない人もいれば、出会った瞬間、分かり合えたりする人もいるようですからね。w」
ミサト「クシュン」(あら、背筋が。。。風邪かしらねぇ?)
シンジ「はい。ボクとアスカはまだ出会ったばかりで、まだお互いのことを十分に知っている訳じゃありません。
なので、これからふたりで色々と話し合って行きたいと思います。この度は、先生方に、大変ご迷惑をおかけしました」
シンジ・アスカ「「申し訳ありませんでした」」
冬月「はい。大変、結構です。それでは、これより碇くん、惣流さんは、寮にて謹慎してください。それから惣流さんは、放課後に葛城先生に連絡してください」
シンジ・アスカ「「はい。それでは、失礼します」」

冬月「やれやれ。ユイくん。シンジくんは、なかなかシッカリしてそうだな」

115: 16 2017/08/10(木) 20:17:47.66 ID:???
Part 5

シンジとアスカは、冬月教頭の温情あふれる処分に感謝し、職員室を後にすると揃って寮へ向かった。

シンジ「アスカまで謹慎になっちゃったね」
アスカ「うん。でも教室で変な目で見られなくてすむから、これで良かったわ。それに徹夜で眠いし。。。」
そして、男子寮と女子寮の分かれ道にさしかかった時に
アスカ「じゃぁね。うーん」と唇をシンジの顔の前に突き出しながらダキッ(早くキスしなさいよ!)
シンジ「アスカったら、マズイよ。ここじゃ」
アスカ「なによ!しばらく会えないんだよ!それとも、なに、アタシと別れるのが名残惜しくないの?」
シンジ「そんなことある訳ないじゃないか!」
アスカ「だったら、早くぅぅ!」
シンジ「ダメだって、もう。どこにカメラが仕掛けられてるか分かんないよ、ここは」
アスカ「う~ん。それもそうね。。。じゃ謹慎明けは、しっかりすんだからねっ!」
シンジ「分かってるよ。。。じゃぁね、アスカ」
アスカ「あ、そうだ。アタシここの501号室だから、ベランダに出るとシンジの部屋、見えるの。電話したら顔出しなさいよね、じゃぁね」

116: 16 2017/08/10(木) 20:18:09.43 ID:???
そして昼休みの職員室・・・・
ミサト「あっ、冬月教頭。今朝の件は。。。」
冬月「ええ、この騒ぎを長引かせるのも良くありませんので、関係した生徒に注意と謹慎を課しましたよ。これで収束に向かってくれれば良いのですが。。。」
ミサト「そうですね。あの年頃って、すぐに熱くなっちゃいそうで心配ですが。。。」
冬月「その点で言えば、碇くんも惣流さんも案外シッカリしている見たいですね。まぁ、温かく見守りましょうか。あ、それと、手数かけますが、当学院のOBの加持くんを呼んで貰えますか」
ミサト「ゲッ!なんで加持なんかを。。。」
冬月「ちょっと調べて貰いたいことがあるので、お願いしますよ。w」
ミサト「分かりました。ちょっちお待ちを。。。」
そう言うと、ミサト曰く腐れ縁、かつての同級生兼元恋人であり探偵事務所を近くでひらいている加持に電話した。
ミサト「あっ、加持?ワタシよ!ヒマなんでしょ!今からすぐ来てくれる?」
加持「へっ?葛城か!ヒマとは、随分だなぁ、これでも色々と忙しいんだぜ」
ミサト「どうせ浮気調査か、迷子の猫探しぐらいなもんでしょ!ゴチャゴチャ言ってないで、すぐに来なさいよ!冬月教頭がお呼びよ」
加持「はいはい。冬月教頭じゃ、行かない訳には行かないな。ん、1時間後ぐらいには伺いますと伝えてくれ」
ミサト「頼んだわよ。あっ、教頭、1時間後ぐらいには来るそうです」
冬月「ご苦労様です。それと放課後にですが、惣流さんの指導を少しお願いできますか。詳しくは、あとでお話ししますんで。。。」
ミサト「あ、はい。分かりました」

117: 16 2017/08/10(木) 20:18:30.86 ID:???
加持「あ、ご無沙汰しております。冬月先生、じゃなかった冬月教頭先生。。」
冬月「別に先生で構わんよ。ははは」
加持「で、何でしょう?この不肖の教え子にご用とは。。。」
冬月「うむ。少し調べて貰いたいんだが。。。今年入学した碇シンジくんの身辺についてだが、少し訳ありでね。それでこの資料に目を通してくれるかな・・・・・」
加持「分かりました。そう言うことであれば、多分1週間もあればご報告できると思います」
冬月「じゃ、よろしく頼む。お礼に内申書の点数をオマケしとこうかね」
加持「それは、さすがに、もう手遅れですよ。先生」
冬月「そうかね。葛城くんに渡す内申書なんだがね。。。」
加持「あ、それは。。。もう。。。いや、何でも無いです」
加持は、では、早速と言うと、冬月から渡された資料を手に、調査をはじめた。

118: 16 2017/08/10(木) 20:18:55.48 ID:???
シンジは、謹慎中は時間割通りで自習を行うように言われていたので、それに従い机に向かっていた。
そして時計を見ると授業終了の4時を過ぎていたので机から離れて背伸びをして一息ついた。
シンジ「ふぅぅ~。一人で自習するのも疲れるモンだねぇ。
あ、そう言えばアスカ、放課後にミサト先生に電話するように言われてたけど、徹夜してたみたいだから、大丈夫かな。。。電話してみるかぁ。」
スマホ:ティリュティリュティリュ・・・・ティリュティリュティリュ・・・・ティリュティリュティリュ・・・・
シンジ「アスカ、出ないなぁ。。。きっと寝てるんだろうな。しょうがないミサト先生に電話してみるか」
シンジ「あ、ミサト先生。碇シンジです」
ミサト「あ、シンジくん。どうしたの?ちゃんと自習した?」
シンジ「はい。一応時間割通りに。あ、電話したのはですね、アスカから電話ありました?徹夜していたみたいなので、もし電話が無ければ寝てるんだと思うんですけど。。。」
ミサト「あら、シンジくん。アスカのこと、フォローするのね。やっぱり彼女は、大切にしなきゃね!www」
シンジ「・・・・イヤ、そんなこと・・・ありません」
ミサト「確かにアスカから電話かかってこないから、直接、寮に行ってみるわ。シンジくん、ありがとね!でも彼女だからってフォローばかりしてると尻に敷かれるわよ。気を付けなさい」
シンジ「あ、はい。あ、あははは・・・とりあえず、アスカのこと、よろしくお願いします」
ミサト「シンジくんから、そこまで言われたら、よろしくお願いされちゃいましょ!じゃっねぇ~」
シンジからの電話を切ると、ミサトは寮で、寮監からマスターキーを受けとって、アスカの部屋へ向かった。
その時、ミサトは、しょうがない子ね、アスカは。それにしても、アスカって見る目があるのか、運が良いのか・・・まぁ偶然とは思うけどシンジくん見つけちゃったかぁ~。
と訳の分からぬ自問自答をしながらも何か納得していた。

119: 16 2017/08/10(木) 20:19:41.87 ID:???
501号室。アスカの部屋をノックするも応答無し。仕方なくマスタキーを使って部屋へ入ると・・・・いない!
部屋は荒らされた形跡も無いので、無理矢理連れ去られた訳でも無さそうだったが、つい先程まで人がいたような残り香が漂っていた。

ミサトは、急いで1階へ戻り寮監にアスカを見なかったかを聞いた。
すると、1時間ほど前に母親が来て、連れ出したという。確かに面会者が名前を記入するノートには、惣流キョウコと記されていた。
ミサトは職員室に戻り生徒の連絡簿から自宅の連絡先を見つけ、電話をした。。。。

120: 16 2017/08/10(木) 20:21:05.75 ID:???
ミサト「惣流さんでしょうか?ワタシ明城学院でアスカさんの担任をやっている葛城ミサトと言います」
キョウコ「はい。あ、葛城先生ですか。娘がお世話になっております。先程、娘から謹慎処分になったと連絡が入ったので、それで少し事情を聞くつもりで連れ出しました。
ええ、少し前に学校の方へ連絡を入れましたが、この件のご担当の方が席を外されているとのことで、後ほど、再度ご連絡を差し上げようと思っておりました。この度は、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。」
ミサト「いえ、そんなことはないのですが。。。いま、どちらに?」
キョウコ「今、そちらから少し離れた郊外のレストランにおります。食事をしながら落ち着いて話をしてみたいもので。。。」
ミサト「はい。お気持ちは分かります。しかし謹慎中ですので、寮にいて貰わないとこまるのですが」
キョウコ「それは、理解しております。ただ謹慎と言うからには、それは罪を犯し、罰を受けたと言うことになります。
それならばそうした行為について親として躾ができていなかったことになります。その意味では、むしろ娘より親の私の方が罪深いのかもしれません。
ですので娘のアスカから話をしっかり聞きたいので2、3日自宅へ連れ戻したいのですが、ご同意いただけないでしょうか」
ミサト「は、はい。ですがワタシの一存で了承することはできないので、後ほどご連絡を差し上げます。それからアスカに代わっていただけますか」
アスカ「ごめんなさい。ミサト。ママって少し強引なところがあるので許してよ。シンジには、アタシが連絡するんでご心配なく」

121: 16 2017/08/10(木) 20:21:35.58 ID:???
ミサト「少し強引ってなモンじゃないでしょうが。。。それはそうと、アンタの電話が繫がらないって連絡くれたのはシンジくんよ。
アスカは、徹夜したんで疲れて寝てるかもしれないって心配してたわよ。良い子よね、シンジくん。
ところで、シンジくんと、どういう風に付き合おうと思っているのか知らないけど
彼には彼の事情があるんで普通の付き合いはできないわよ。覚悟が無いんだったらおやめなさい。忠告よ」
アスカ「それってどういうことよ!アタシにはシンジしかいないの!シンジと付き合えないなら、付き合えないなら…う、うっ」。・゚・(ノД`)・゚・。
ミサト「何も意地悪言ってるんじゃないわ。寮に戻ったら彼の事情を話してあげるから。それに女の勘で言えば大金星のような気もするし。。。あ、お母さんに代わってくれる」
アスカ「えっ、ホント!でも、ミサトの勘じゃ。。。あ、ママ、代わってって」
ミサト「それでは、後ほどアスカの帰寮に関してお電話させていただきます。それでは、よろしくお願いします」
キョウコ「はい。こちらこそ、よろしくお願いします。ところで、アスカが付き合っている彼氏の名前は?シンジとしか言わないので。。。」
ミサト「碇です。碇シンジくんです。とっても良い子ですよ。今はそんなに目立った子では無いですけど」
キョウコ「イカリですか。。。イカリ?。はい、分かりました。それでは後ほど」
キョウコは、天を仰ぎながらウ~ンと唸ったまま、暫く考え込んでいたが、これ以上考えても無駄と思ったのか、立ち上がるとアスカに
キョウコ「さ、帰るわよ」と言いレストランを出た。
アスカ「ママ、ちょっと待って。シンジが心配してるみたいだから電話する」
・・・・・・・・・・・・・・・

122: 16 2017/08/10(木) 20:22:23.24 ID:???
シンジ「あ、アスカ。ミサト先生から連絡あった?」
アスカ「うん、あった。シンジ、心配してくれてありがと!それでね、今ママと自宅に戻る途中なの。多分2、3日中には戻ると思うわ。だから浮気するんじゃないわよ!したらコ○スからねっ!」
シンジ「し、しないよ!そんなこと。。。アスカ。徹夜したんだから、今日は早く寝なよ」
アスカ「うん。分かった。早く寝る。だけどシンジに知っててもらいたいことがあるから、あとでメールするね。じゃ、切るね」
そしてキョウコの運転する真っ赤なアバルト使用のチンクエチェントに乗り込んだ。

127: 16 2017/08/11(金) 21:17:24.13 ID:???
その頃、職員室では冬月が、ミサト、リツコ、日向を前にして話をしていた。。。
ミサト「アスカの母親が来て自宅へ連れ戻していて、2、3日後には寮へ戻すと行っていますが、どのように致しましょう?」
リツコ「えっ!アスカの母親って、そんなに教育熱心なの?まさかモンスター?」
ミサト「いや、そんな感じじゃなかったわ。むしろ自分の躾ができていなかったことが原因だったら、娘より自分の方が罪深いって言ってたわ」
日向「それは、良くできた親だなぁ。珍しいよね。モンスターに悩まされている身とすればありがたい話だよ」
冬月「そうですか。連れ出しましたか。。。ルールはルールなんですけどねぇ。それで親御さんの名前は?」
ミサト「惣流キョウコさんです」
冬月「えっ!あ、そうですか。。。でしたら、私が話をした方が早そうですね」
ミサト「お知り合いですか?」
冬月「どうでしょうかね、多分。。。」ユイくんの息子に、キョウコくんの娘ですか。それはそれは。。。これも運命なのかもしれませんねぇ。
日向「あ、ご報告が遅れましたが、教頭が席を外されている間に理事長から電話がありました」
冬月「やっぱり来ましたか。。。」
日向「ええ。それでですが、教頭先生!例の件、考え直してはいただけないでしょうか」
冬月「それについては、前に話した通りですよ」
ミサト「例の件って何よ?日向くん!」
日向「・・・・う~ん。。。話してもいいですよね?教頭先生」

128: 16 2017/08/11(金) 21:18:04.22 ID:???
冬月「まぁ、いろいろと関わってくる話ですし、その内知られる話ですから。。。」
日向「じゃ。前の校長が急逝してから明城学院には、その席が空いたままになっているのは知っていますよね。学院として、このままで良いわけないので、当然校長を選ばなければなりません。
そこで理事長から、アメリカの姉妹校であるマルドック学院からキール氏を招聘するように提案してきたんですよ。
理事長からの推薦とあれば誰も無視するわけにはいかないのですが、キール氏は、その経歴の表向きは、各国の交流団体の支援をやっていることになっていますが、
裏では兵器の密輸入やブラックマーケットに通じていることが判明していて、理事長もそれについて関係ができつつあるのが現状です。あ、因みにそれ、加持さんが調べてきました。
当学院としても、他の国に姉妹校を増やすということを名目に利用されかねないので、理事長が急遽決めた来月末に行われる校長選に冬月教頭先生にご出馬願っているんですよ」
ミサト・リツコ「「ええっー!そんな動きがあったの、この平和な学院に」」
日向「そうなんですよ。ふたりともお気楽すぎますよ。wwww」
リツコ「それで教頭先生は。。。。」
冬月「私もいい歳ですからねぇ。京都からこちらに来て15年、そして来年には定年ですし、そろそろ自分の好きな道に。田舎の小学校で先生をやろうかと」
日向「そこを何とか。。。それに碇くんと惣流くんの件だって、おかしいでしょ?」
冬月「・・・・わかっていたのですか?」
ミサト「おかしいって?何が、わかっていたの?」
日向「考えてもみてくださいよ。碇・惣流くんの件って、ちょっとした男女交際のことであって、特段目くじら立てるほどのことじゃないと思いませんか?
普通であれば、騒ぎが大きくなければ注意程度のモンですよ。それが、ここまで大騒ぎになって、関係のない生徒たちまでザワつかせて学院内の風紀に波風を立てる。
その責任を誰がどう処理する?って、こんな風に考えると、何かおかしい気がしませんか?」
ミサト・リツコ「「そう言われると。。。変よね」」

129: 16 2017/08/11(金) 21:18:31.80 ID:???
日向「でしょ!それは、つまり校長不在時の失態に持ち込めば、校長選に出馬する可能性が最も高い冬月教頭への警告にもなるわけですよ。だって冬月教頭が出馬しなければ、無投票選挙ですから」
ミサト・リツコ「「おおおぉぉぉ!日向くん、スゴイ!」」
日向「それでですね。この火の無いところに煙を立てちゃったのが、理事長推薦で入学した霧島マナ」
ミサト「あっ、なんだか繫がってきたわね」
リツコ「でも推測よね。何か証拠になるようなモノは。。。」
日向「それがですねぇ~意外なところから見つけちゃいました。ちょっと待ってください」と言い残すと、総務部へ向かった。
そこで明城学院のネット関連などIT部門を統括している伊吹マヤを呼び出した。
日向「マヤちゃん、時間ある?例の書類出して欲しいんだけど。それとちょっとみんなに説明して貰えるかな」
マヤ「はい。わかりました。お役に立てれば良いんですけど」
日向「お待たせしました。これが証拠となる書類です。詳しくはマヤちゃんの方から」
マヤ「あ、どうも。えっとですね。この書類の1枚目は、メール利用時のログです。つまり生徒や教職員が使う当学院のドメインのメールは、
すべて当学院のサーバに保管されています。そして、当学院のドメイン同士のメールについては、保管はしていますが、プライバシー保護から、検閲等はしていません。
しかし昨今のネット上の事件等から考えるとセキュリティ上、外部ドメインに発信されるメールや外部ドメインからの受信メールは、別のサーバに残すようにしています。
そこで気になったのが、書類の2枚目にある霧島マナさんが発信した理事長宛てのメールです。
理事長のメールアドレスは、当学院とは異なったドメインを使用しているので、このようにすべて残っています。霧島さんがフリーのアドレス等を使っていれば分からなかったのですが。。。」

130: 16 2017/08/11(金) 21:19:01.88 ID:???
ミサト「これなんかスゴイわよ。『騒ぎがある程度大きくなったら、外部サイトへupしてさらに炎上させます』理事長からは『あまり当学院の評判が落ちない程度にな。笑』ですって。呆れてものが言えないわ」
リツコ「あら、こっちなんかマナの理事長からの報酬まで書いてあるわよ。でも、案外セコいわね」
ミサト「どれどれ!理事長も、もっと奮発しないと。。。。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日向「これらをそのまま出しても、プライバシーの侵害になるとも言えませんので、取り扱いは慎重を要します。ですのでこれを使った戦略について後ほどご相談させてください」
冬月「・・・・・う~ん。ここまでとは。。。多分そうではないかとは思っていましたが。。。」
日向「教頭先生!!」
冬月「・・・・分かりました。但し条件があります。仮に学長選に当選した場合ですが、任期通りの4年。それ以上はできません。それで異存が無ければ出馬しましょう」ああぁ、また私の夢が遠のいていく。。。。

その後、ミサトたちによる用意周到な戦略により理事長とキール氏の企みは未遂に終わり、理事長は更迭。夏休み明けから、正式に冬月校長が誕生した。そして霧島マナは、2年生になるとすぐに一身上の都合と言うことで転校。その後、有名な芸能レポーターとして活躍した。

Part 5 fin.

131: 16 2017/08/11(金) 21:19:41.62 ID:???
Part 6

そしてその夜、惣流家に電話が。。。
キョウコ「はい。惣流ですが」
冬月「こんばんは。明城学院の教頭、冬月ですが。キョウコくんですか。お久しぶりですね。声を聞いてすぐに分かりましたよ」
キョウコ「えっ、冬月?冬月教授ですか?」
冬月「その節は、お世話になりましたね。はははは。元気でしたか」
キョウコ「えええええっー!!!はい。元気にしていますぅ。きょ、教授!京都にいらしたのでは?え、あ、なぜこちらに?」
冬月「驚きましたか。まぁ、私にも、いろいろとありましたから。それはそうと、アスカくんの件ではちょっと申し訳ないことをしました。それについて謝らなければなりませんね」
キョウコ「まだアスカから詳しくは聞いていないのですが、何というか似て欲しくないところばかり似ると言いましょうか。思ったことはそのまま出ちゃう方なのでご迷惑をお掛けしたのでは。。。」
冬月「そんなことはありませんよ。それにしても私の方こそビックリしましたよ。キョウコくんの娘さんが入学しているとは。。。ただ惣流という珍しい名字だったので、もしやとは思いましたがね」
キョウコ「それで教授から、お電話いただけると言うことは、やはり何かマズいことでもあったのでしょうか?」
冬月「いえいえ。何もありませんよ。たかだか男女交際の些細な問題ですよ。ただちょっとアスカくんたちと関係の無いところで問題が出てきて、
その被害を被ったと言うのが事実です。ですので、その点に関してはこちらに非があるのですが、いろいろと複雑な事情もあり、
アスカくんたちには辛い処分を下さなければなりませんでした。そこは、時期を見てお詫びに行かなければならないと思っているんですよ」
キョウコ「事情がおありになるのであれば、私やアスカで良ければ役立ててください」

132: 16 2017/08/11(金) 21:20:04.34 ID:???
冬月「ああ、ありがとう。そう言って貰えると助かるよ。それで、私が電話したのには、もう一つお願いがあってね。
アスカくんの交際相手だが、碇シンジくんと言うんだよ。何か思い出さないかね?」
キョウコ「・・・・・きょ、教授。ま、まさかユイの。。。?」
冬月「そのまさかだよ!私の研究室でキミの1年後輩で大親友だったあのユイくんの息子だよ。驚いただろ。私もそれが分かった時に腰を抜かしそうになった。わはははは」
キョウコ「・・・・・・・・・・そうでしたか。ユイの葬儀のときに、ちょっとだけ見かけたんですけど、あの子が、シンジくんだったんですね。男の子なのにユイにそっくりで。。。」
冬月「そうなんだよ!ゲンドウのヤツにまるで似ていない!神様も粋な計らいをしてくれたモンだよ」
キョウコ「そうですよねっ!あのヴァッカに似たら、ろくでもないですからね!そっかぁ。。。ユイの子かぁ」
冬月「何だろうなぁ、運命的とでも言うんだろうか。。。嬉しいねぇ。そこでだが、アスカくんたちには親同士が親友だと言うことは伏せて欲しいんだが。
まだまだふたりとも若い。付き合うと言っても、これから何があるか分からない。親同士が親友と言うことを教えるのは、それは別の機会があると思う。
いまは、シンジくんやアスカくんが、それぞれ自分の道を見つけること、そしてこれから自分たちでどのように付き合っていくのかを決めることの方が大切だ」
キョウコ「そうですねぇ。ウンウン。同意します、教授!それにしても会いたいなぁ、シンジくんに。何とかなりませんか?」
冬月「あ、キョウコくん。私はもう教授じゃないよ。一介の教頭先生だよ。はははは。
じゃ、取引をしよう。こちらは、アスカくんを早く寮に戻さないと他に示しがつかない事情がある。なので明日の夕刻、シンジくんに迎えに行かせる。その理由はこちらで考えるとして。。これで、どうだろう?」
キョウコ「あ、分かりました。ありがとうございます。アスカも喜びます」
冬月「それじゃ、取引成立と言うことでいいね」
キョウコ「は、はい!それでよろしくお願いします!それでは、失礼いたします」

133: 16 2017/08/11(金) 21:21:01.74 ID:???
アスカ「ねぇ、ママ。誰からの電話?」
キョウコ「内緒よ。それよりグッドニュースがあるけど、どうする?」
アスカ「アタシ、徹夜してて眠いの。それに今日シンジにどうしても伝えたいことがあってメールしたいの。だから明日でいい?」
キョウコ「あら、つれないのね。。。ま、いいわ。明日話してあげる。その代わり何で早く教えてくれなかったの!って言わないでよ」
アスカ「あ、何か思わせぶりよね。でもシンジにメール出すのがアタシのファーストプライオリティよ。だから明日でいい」
キョウコ「あっそ。それじゃ、おやすみ、アスカ」
アスカ「うん。おやすみ、ママ」

137: 16 2017/08/12(土) 21:50:22.15 ID:???
宛先:碇シンジ
Cc:
件名:ありがとう。
差出人:惣流アスカ

シンジ
朝からいろんなことがあったね。
何だかとっても疲れました。
でもね、シンジにこれだけはちゃんと伝えておかないとと思いメールしました。

138: 16 2017/08/12(土) 21:50:42.37 ID:???
夢で見たこと。それはシンジとアタシだけが共有していること。
だから誰に話をしても、きっと理解して貰えないと思います。
それにあの夢は、あまりにも残酷で、思い出す度に苦しくなります。
でも、だからと言って目を背けてはダメなような気もしています。
なので、この話は、ふたりで少しずつ話しましょう。
今日、どうしても伝えたいことは、アタシの痣のことです。
初めてでした。アタシの痣を優しく撫でて涙してくれた人に会ったのは。
幼稚園の頃、アタシの痣を見て『アスカちゃんの手にヘビがいる』って言われたことがあります。
子供って、見たままを口にするから素直であると同時に残酷であったりもします。
多分アタシはそれがトラウマになり、幼稚園からずっと長袖の服を着ています。
夏の暑い時も、日焼けするのがイヤだからと言い訳しています。
どうしても半袖のシャツを着なければならない時には、腕に包帯を巻いたり化粧をして隠しているのです。
小学校の時も、ジュニアハイスクールの時も、何度か男の子からデートに誘われましたが、
この痣は隠していました。そして、この人なら大丈夫と思った人だけに、この痣を見せました。
でも、みんな目を背けてしまいました。翌日には、クラスでこの痣を知らない人はいませんでした。
やはり、気持ち悪かったのだと思います。

139: 16 2017/08/12(土) 21:51:07.09 ID:???
シンジは違いました。
アタシの痣を、なんの躊躇もなく撫でて、さらに自分のせいだとまで言ってくれました。
あの夢が本当にあったことで、それが原因でこの痣ができたにしろ、シンジが背負うべきことではありません。
それなのに、シンジはアタシがトラウマにしているこの痣を優しく撫でてくれた。手を握りしめてくれた。
アタシは、容姿やちょっとした印象だけで人を判断するのはキライです。
だけど、この痣は、アタシにすべてを教えてくれていると思っています。
シンジは、この痣を見て、撫でて、そしてアタシのことを大切にしたいと言ってくれた。

アタシは素直じゃありません。どちらかと言えばワガママです。
だから、シンジを前にして、はっきりと言えない時だってあると思う。
でも今日だけは、シンジに思いきって伝えたいの。
シンジ、好きよ。
あなたの側にいさせて。ずっと。
I need you.

アスカ
ps.
今日はさすがに、もう眠いです。おやすみなさい、シンジ。
来年の誕生日には、驚くようなプレゼントをします。期待して待ってるのよ!

140: 16 2017/08/12(土) 21:51:30.19 ID:???
宛先:惣流アスカ
Cc:
件名:Re:ありがとう。
差出人:碇シンジ

アスカ
もう、寝ちゃったかな。だとしたら、このメールを読むのは、朝だよね。
おはよう!アスカ。

アスカからのメール、とっても嬉しかった!
ありがとう!
初めてだよ、この気持ち。言葉にできないよ。。。
でも、今アスカに伝えたいこと、ありのままに書きます。

141: 16 2017/08/12(土) 21:51:48.86 ID:???
ボクは、この数日でいろんなアスカを見た。

ボクと一緒にいるアスカ
美味しそうにハンバーグを食べるアスカ
怒ってボクに平手打ちをしたアスカ
あの夢の話をして悲しそうな顔をするアスカ
キレイな碧い眼に涙を溜めて泣いたアスカ
腕に残る痣の辛さをガマンするアスカ
地震に怯えてボクに抱きついたアスカ
最高の誕生日プレゼントをくれたアスカ
ヒマワリのような笑顔を振りまくアスカ
先生たちに堂々と意見を言うアスカ
少し強がってみせるアスカ
素直になれないアスカ
いきなりkissをせがんでくるワガママなアスカ
甘えん坊なアスカ
可愛いアスカ
ボクを気遣ってくれるやさしいアスカ
一緒に謹慎になったアスカ。。。

142: 16 2017/08/12(土) 21:52:11.56 ID:???
こんなにも多く、そして素敵な表情を見せてくれた人をボクは知らない。
そして、ボクはそんなアスカのすべてが好きになった。

でも、ボクはアスカに相応しい男なのだろうか。。。
今のボクに、誇れるものは、何もない。
それどころか、あの夢の中のボクと同じで臆病者なのかもしれない。
実際に、中学生だった頃は、夢や希望に対して無関心で、
いつ死んでも別に構わないと思って過ごしてきたんだ。
けど、希望が見えなかったのは、自分が探してこなかったせいじゃないかと。。。
ボクは、自分のしたいことやできることを探し始めたばかりだ。
なので、アスカを大切にする、守りたいと言っても、どれくらいできるのかは分からない。
アスカの腕に残る痣も、あれは、きっと卑怯で臆病なボクそのものだ。
だから、ボクが夢や希望を見つけて、自分の足でしっかり歩ける強い人になって、アスカの痣を消したい。
それが、アスカを受け止められる男になる道だと思うから。
それまでは、アスカに心配かけるかもしれない。
でも、一生懸命に頑張るから。。。

you too.

シンジ
ps
アスカの誕生日はいつなの?
アスカから喜んでもらえるプレゼントを用意するね。

143: 16 2017/08/12(土) 21:52:37.07 ID:???
電話で、思いの丈を伝えても、それは耳に心に残りはするが、目には残らない。
メールは、目にも残るが、それ以上に行間が、心に染み渡るように残る。
アスカが送ったメール、シンジから来たメール。それはお互い心をひとつにしてくれたメール。
アスカは、まるでマリッジリングのように感じていた。
(下駄箱に入ってくるラブレターは、別よ!あんな無駄なものはないわ。だって絶対に見ないから!アタシにとってゴミでしかないんだから!)

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146: 16 2017/08/13(日) 22:53:12.07 ID:???
Part 7

アスカは、朝から興奮気味であった。原因は、そうシンジからのメールである。
アスカ(アタシのこと、ちゃんと見てくれているんだ。そして、すべてを好きと言ってくれたんだ。
でもシンジ、ひとつだけ間違ってるわ。もう、すでにアタシに相応しい?いいえ、アタシの一番の人よ、シンジ。この痣だってシンジが、側にいてくれるんだったら、
他の誰に、どう思われても気にならない。消えてるも同然よ!キャッ!これって、愛のチカラよねぇ・・・・)ポッ///
朝っぱらから、ひとり顔を真っ赤にしながら、ブツブツ呟きながら家の中を徘徊してまわるアスカをキョウコが呼び止めた。
キョウコ「ちょっとアスカ!熱でもあるんじゃないの、大丈夫?」
アスカ「大丈夫に決まってるでしょ!熱だってあるわよ!だってシンジからメールが来たの」
キョウコ「ちょっと見せてくれる」
アスカ「イヤっ!親子でもプライバシーの侵害はダメよ。それにこのメール、宝物なんだから」
キョウコ「なに惚けてるのよ。しっかりなさい。それにママは、保護者なんだから、心配もするわよ。アスカがどんな人と付き合っているのか知る権利だってあるわ」
アスカ「ええっ~。どうしても?」
キョウコ「どうしてもよ!それともママに読まれたらマズいことでも書かれているの?」
アスカ「そんなことあるわけないわよ!ほら、これよ」とタブレットを渡す。

148: 16 2017/08/13(日) 22:53:51.41 ID:???
キョウコ(アスカ、あの痣見せたんだ。。。本気ってことか。
あの夢の中の話って、多分アスカが一人で寝れなくなった時のことかな。それをどう言う訳か共有してるみたいね。
それにしてもシンジくんって、こんなにもアスカのことを思ってくれてるんだ。
しかし、こんなに優しいとアスカじゃなくても惚れる子が出てくるかもね。アスカも油断したらダメよ!ま、さすがユイの息子ね。フフフ)
アスカ「ねぇ、ママ。メール見ながら、なに笑ってるのよ。変じゃないでしょ!」
キョウコ「ええ、そうね。とっても素敵なメールね。ちょっと羨ましいわ。アスカも、シンジくんに甘えてるだけじゃダメよ」
アスカ「分かってるわよ。あ、ママ。お腹すいた」と言うとキョウコに渡したタブレットを奪い返すと胸の前で抱きかかえた。
キョウコ「そうね、朝食の準備しようか。アスカも手伝いなさい。料理もできなきゃお嫁にだって行けないわよ!」
アスカ「ヘッ!じゃ、シンジと結婚してもいいのね?」
キョウコ「ちょい待ち!誰もそこまで言ってないでしょうが。我が子ながら、呆れるわ。まだ早いわよ!あと、食べながらでいいから少し聞きたいことがあるの」
アスカ「ええええっ!なんで?ママだって気に入るよ、シンジのこと。。。。」
キョウコ「はいはい。じゃ朝食つくるわよ。ほら、アスカ、フライパンに油を引いて。。。」

アスカは、キッチンに立ち、『包丁の持ち方が違う!』『ちゃんと味見をする!』など、キョウコからアレコレ叱咤されながら、なんとか朝食をつくった。
キョウコ「はぁ~。我が子ながら手間がかかるわぁ。。。アスカ、夏休みは料理の特訓しないとね」と言うと、アスカを甘やかせて育てたことを少し悔いた。

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149: 16 2017/08/13(日) 22:54:14.13 ID:???
アスカ「で、なに、ママ。聞きたいことって?」
キョウコ「謹慎になった経緯は分かったけど、アスカ自身、この謹慎処分については、どう思ってるの?」
アスカ「・・・・う~ん。正直に言えば、今ひとつ釈然としていない。だってそうでしょ!学食でシンジを引っぱたいて、ちょっとした騒ぎになっただけよ。
そんなのアタシとシンジの問題でしょ。誰にも迷惑なんてかけてないんだから。
まぁ、その後でシンジに抱きついちゃった写真を撮られて騒がれはしたけど。。。それだって、何でアタシとシンジが狙われなきゃならないのか分からないわ。
それが風紀を乱したって言われても、これを事件みたいに仕立てて拡散させなきゃ、誰も騒ぎはしないと思うのよ。
ちっちゃな火種ではあったかもしれないけど、騒ぎを大きくした方が風紀を乱してるのよ。だから謹慎処分に納得はいってないわ。以上がアタシの見解」
キョウコ「ふ~ん。そこまでの見解を持ってておとなしく謹慎しちゃうんだ、アスカ?」
アスカ「アタシたちは悪くないって思ってるわよ。でもね、いい大人が、こんな簡単なロジックに理解できないわけないと思うのよ。それにシンジだって甘んじて受けるような顔してるのよ」
キョウコ「なるほどねぇ。アスカも大人になってるのね。感心しちゃったわ」
アスカ「そうよ、もう高校生なんだから!それに、もう2年もすれば。。。」ポッ。ニヘラッ////
キョウコ「なに、ニヤケてんのよ、この子ったら。。。さてと、朝食の後片付けするから、アスカはリビングの掃除をしてくれる」
アスカ「は~い。あ、そう言えば、昨晩、ビッグニュースがあるとか言ってなかった?」
キョウコ「後で話すわよ。リビングが終わったら、お洗濯もおねがいね」最低限必要な家事ぐらい躾ないとねぇ。。。
アスカ「ええええっ!人使い、粗くない?」
キョウコ「みんな、やってることよ!これくらいできないね。そのかわり、お昼は、アスカの好きなものをつくってあげるから」
アスカ「・・・むー!じゃ、ママのアラビアータが食べたい」
そう言うとアスカは、少しふくれっ面をしながらも洗濯と掃除をはじめた。

150: 16 2017/08/13(日) 22:55:01.63 ID:???
キョウコ「アスカ、洗濯は終わったの?自分の部屋も掃除するのよ」
アスカ「洗濯物は、今、干し終わったとこよ。今日は天気が良いからすぐに乾きそう。部屋は別に汚れてないわよ。。。」
アスカは、不慣れな家事を何とか終わらせると、すでに正午を回っていた。

キョウコ「もうすぐアラビアータできるから、お皿を用意して」
アスカ「は~い。テーブルを拭いてッと。。。」
キョウコ「じゃ、食べましょうか」
アスカ・キョウコ「「いただきます」」
アスカ「ねぇ、早く教えてよ。ビッグニュース」
キョウコ「はいはい。昨日の夜の電話は、教頭先生からだったの」
アスカ「エッ!ひょっとしてアタシがママから自宅に連れ戻されたんで追加処分とか。。。」
キョウコ「へへっ。それがね、冬月教頭先生って、ママが京都にいた頃の教授だったの。ビックリした?」
アスカ「へぇー。そうなんだ。そうしたらママと同じの形而上生物学とか何とか?でも、高校の教頭先生とは、関係なさそうだけど」
キョウコ「冬月教授はねぇ、知識がスゴイのは当たり前だけど、人に教えるのがとっても上手いの。冬月教授じゃなかったら、ママ、途中で投げ出してたかもね」
アスカ「そうなんだ。それで、知り合い特権か何かで、謹慎期間を短くしてくれるとか。。。」
キョウコ「ないわよ!そんな甘いことなんか。それどころか今日中にアスカを送還させてくれって。どうする?アスカ」
アスカ「やっぱり、なかなか甘くはないのね。。。でも、ママ、何か笑ってない?」
キョウコ「そんなこと、ないわよ。愛する娘が連れ戻されるんだから。。。悲しいわよ。だけどね。。。」

151: 16 2017/08/13(日) 22:57:20.56 ID:???
アスカ「なによ!その芝居がかった表情は。。。なに企んでんのよ、ママ」
キョウコ「さて、ここで問題です。誰がアスカを連れ戻しに来るでしょうか?」
アスカ「ああ、そう言うこと。冬月教頭先生が、お出ましになるってことね。ママは、嬉しいかもしんないけど。。。」
キョウコ「はい。外れ!」
アスカ「じゃ、担任のミサトとか。。。」
キョウコ「担任でも、平日は授業があるでしょ。はい。またまた大外れ!」
アスカ「ええええっ!寮監のおじさんやおばさんは忙しそうだし。。。じゃ、誰よ!」
キョウコ「もう降参?」
アスカ「降参でいいわよ。。。自分だけ楽しんじゃって」
キョウコ「そりゃ楽しいわよ!だって迎えに来るのが、アスカのカレシなんだもの!ママだって会ってみたいもの。クスクスッ」
アスカ「うそっ!シンジが!ホントに?何で連絡よこさないのよっ、シンジぃぃ!ああ、もう。。。アラビアータ食べてる場合じゃないわよね」
キョウコ「落ち着きなさい。夕方よ、シンジくんが来るのは。そんなんだと嫌われるわよ」
アスカ「あ、そうだ。シャワー浴びてくる!」ダッー。バタン。シャー・・・・・
キョウコ「あああ。もうこうなると手が付けられないわねぇ。。。」

152: 16 2017/08/13(日) 22:57:52.14 ID:???
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所変わって、ここは明城学院。

朝、シンジが自習をはじめようとした時、ミサトから連絡が入る。
ミサト「おはよう、シンジくん。ちょっち話があるんだけど、午前中の自習が終わっても部屋にいてくれるかな」
シンジ「あ、おはようございます。はい。分かりました」
ミサト「じゃ、お弁当持って行くから、よろしくね。あ、それと自習だからってサボっちゃダメよ、いいわね!」
シンジ「あ、はい。よろしくお願いします」

153: 16 2017/08/13(日) 22:58:28.60 ID:???
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そして昼休み

ミサト「えーっと、シンジくんの部屋は、N棟106号室。。。ここか。ンーっと。玄関まで回るより、この垣根飛び越えちゃった方が早いわよね。ヨッと」ドサッ
ミサト「痛ぁ~。これくらい飛び越えられないなんて・・・運動不足かしら。。。あ、シンジくん。。。」
シンジ「えっ。どこから入ってくるんですか、ミサト先生!てか、大丈夫ですか?お尻に泥が付いてますけど。。。」
ミサト「あははは、まぁ、たまには失敗するわよ。はい、お弁当。一緒に食べましょ」と言うと小さな庭に面したガラス戸からシンジの部屋へ入ってきた。
シンジ「ありがとうございます。話って、アスカのことですか?」
ミサト「さすがねぇ。アスカのことで頭がいっぱいなんじゃ無いの?ちゃんと自習できてる?」
シンジ「自習は、ちゃんとやっています。。。けど・・・」
ミサト「・・・けど。なにかしら?やっぱり不服?」
シンジ「いえ、そんなことは。。。でも、ミサト先生の都合の良い日でいいんで少し相談してもいいですか?」
ミサト「そうよねぇ。シンジくんの思ってることは、だいたい理解しているつもりだから。時期が来たらこちらから話すわ」
シンジ「分かりました。あ、それでアスカから、昨日、自宅に帰るって連絡があったのですが、それってマズかったんですか?」
ミサト「ほぉ~。アスカもマメねぇ。うん。その件なんだけど、シンジくんにアスカを迎えに行ってくれないかなぁ」
シンジ「アスカを…ですか?いいんですか?ボク、謹慎中なのに。。。」

154: 16 2017/08/13(日) 22:58:47.16 ID:???
ミサト「そうなんだけど、保護者の責任で連れ出したんで、何とも言えないんだけど、でもルールはルール通りに寮で謹慎して貰わないと困るのよ。
それでアスカを連れ戻したいんだけど、ワタシたちも授業があるし、手が離せないんでシンジくんに頼んじゃおうと。。。イヤなら別の人に頼むけど」
シンジ「あ、ありがとうございます。ホントに迎えに行って良いんですか?ぜひ行かせてください。お願いします」
ミサト「それじゃ、これがアスカの実家の住所。それと交通費。多分2時間ちょいで着くかな?それで駅に着いたらアスカに電話してね。お弁当、食べ終わったら出かけなさい」
シンジ「はい!」
ミサト「ねぇ、シンジくん。ひとつ聞いていい。アスカのどこが気に入ったの?」
シンジ「素直でやさしいところです!でも少しワガママなところもあるんですけど。それにボク、ヒマワリが大好きなんです。アスカってヒマワリに似てませんか。。。はははは」
ミサト「素直でやさしい、ねぇぇぇ。。。ま、ガンバンなさい。ライバルは多いわよ。あ、それと寮に着いたらワタシに連絡するようにアスカに伝えてね」(あのじゃじゃ馬を。。。シンジくんってMなのかしら)

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Part 7 fin.

157: 16 2017/08/14(月) 21:41:15.62 ID:???
Part 8

シンジは、アスカを迎えに行く電車の中で、思いを巡らしていた。

ミサト先生は、ボクが『・・・けど』と言った時点で、察したんだ。だから『やっぱり不服?』と言ったんだ。
いくら明城学院が良家の子息が多いからと言って、今どきこの程度のことで、何だかね。。。
ま、アスカは、ミス明城学院に選ばれたっておかしくないぐらい美人だし、注目されて騒ぎになるのも無理ないけどね。。。
霧島マナとケンスケも謹慎になったみたいだけど、そもそもケンスケたちが騒ぎを拡散させて炎上したんだよな。。。
霧島マナは、あまり知らないけれど、そんなに悪い子じゃなさそうだし、ケンスケはボクに対して悪気があるようなヤツじゃないし。。。
となると、誰が悪気があるんだ?う~ん。。。
それに、アスカをボクに迎えに行かせるなんて、大甘もいいとこだよ!
これが、謹慎に対して軽減処理みたいなものか、それともまだ何かボクらを嵌めようとしてる。。。?
いずれにしろ、ミサト先生たちも何かに関わっているのかもしれないし。。。
でも、それだと、昼休み中のミサト先生との会話が成り立たなくなっちゃうし。。。(振り出しに戻っちゃった)
う~ん。。。。
まぁ、何にしても、あとひとつピースがないと完成しないというか、見えてこないんだよなぁ~

158: 16 2017/08/14(月) 21:41:34.26 ID:???
あ、大事なこと忘れてた。
アスカを迎えに行くと言うことは、アスカのお母さんに会うってことだよね。
挨拶、どうしよ?
はじめまして。アスカさんとお付き合いさせていただいてる碇シンジと申します。。。でいいのか?
そもそも付き合ってるって言っていいのか?まだ2日だよ!厚かましく思われちゃうよね。
それに謹慎なんて不名誉は、ボクといたからで。きっと怒られちゃうよね。
あ、迎えに行くんじゃなくて、謝りに行かされてるんだ。そうだよね、常識的に考えて。。。
だったら、どう言えばいいんだろ?土下座したほうがいいのかなぁ?
でも、それぐらいで済めばいいけど。。。大事に育てられているんだよね、アスカは。
はぁ~。どうしよ!でも、逃げちゃダメだよね。
頑張って誠意を尽くして謝ろう!それしかないよね、今のボクには。。。。
う~ん。。。。

159: 16 2017/08/14(月) 21:42:09.29 ID:???
車中であれやこれや考えていたが、結局答えが出せぬまま、アスカのいる街の駅へと着いた。

電車から降りると、シンジは、両方の掌にある痣を見つめ、そして何度か握ったり開いたりを繰り返すと、頑張るしかないな、と自分を励ました。

160: 16 2017/08/14(月) 21:42:27.89 ID:???
時刻は、帰宅ラッシュにはまだ早い4時を過ぎたばかりなので、すんなりと改札を出ることができた。
シンジ「ここが、アスカが住んでる街かぁ。キレイで住みやすそうだなぁ。。。」と呟いていると、いきなり後ろから衝撃が。
アスカ「シンジっ!お迎え、ゴックロー!」シンジに後ろから飛びついてオンブする格好になった。
シンジ「ア、アスカぁ?!いきなり、な、なんだよぉぉ。。。アスカ?。。。ちょ、ちょっと降りてよ」
アスカ「イヤっ!!降りないモン」
シンジ「はぁ~。アスカさぁ、このまま寮に連れて帰る前に、キミのお母さんに挨拶するようにミサト先生から言われてるんだよ。だからさ、降りてよ」
アスカ「知ってるわよ、ミサトから連絡あったし。ママは、あそこの喫茶店にいるわ。だからこのままオンブして進めぇ、シンジ!」
シンジ「また、ワガママ言わないでよ。(あぁ、もう、なんでボクはこの娘を好きになっちゃたんだろ。。。)」と最後に小声で呟くと
アスカ「あ、今、何か言ったよね。ハッキリ言ってよ!」アスカはシンジからの『好き』と言う言葉を聞き逃さなかった。
シンジ「なにも言ってないよ」
アスカ「ウソ!聞いたモン」
シンジ「聞いたんなら、いいじゃん」
アスカ「もう一度、ハッキリ聞きたいのよぉぉ」必死にねだるアスカ
シンジ「なんなんだよぉぉ」必死に抵抗するシンジ
アスカ「ねぇ、ねぇったら。ちゃんと言わないと首絞めるわよ」グイッ。チョークスリーパーが決まる。
シンジ「ゲホッ。ダメだよ、アズガぁぁ!苦じいぃぃ。。。」
アスカ「さぁ、言うのよ、シンジ」
シンジ「ごめん!ギブ、ギブ!絞めないでぇぇぇ」
アスカ「ごめんでごまかさないで!ねぇ、お願いだからちゃんと言ってよぉぉぉ」
シンジ「絞めたらダメ。絞めたらダメぇぇ。もう、やめてぇぇぇ。。。」と言うと、その場にバタリと倒れ込んだ。俗に言う落ちたのだ。
アスカ「あ、ちょっと。シンジ、シンジ、大丈夫?シンジぃぃ」

161: 16 2017/08/14(月) 21:42:54.53 ID:???
改札を出てすぐの場所での出来事に、すぐに駅員が駆け寄りシンジを抱き起こすと、濡れたタオルで顔をぬぐった。
シンジ「ブホッ。。。あぁぁ。あ、すいません、だ、大丈夫です、多分」と言ってなんとか立ち上がると、アスカが泣きながら抱きついてきた。
駅員「だ、大丈夫ですよね。。。気を付けてくださいよ。くれぐれも駅で無茶なことはしないでくださいね」
シンジ「あ、はい。すいません。ご迷惑お掛けして。。。」そして何度も頭を下げた
通りがかった人たちは若いカップルの痴話げんかが、一件落着したと思い笑いながら通り過ぎて行った。
通りを挟んだ喫茶店から、その一部始終を見ていたキョウコは、溜め息をひとつつくと「もう、この街で暮らしていけないかもしれない」と呟いた。

162: 16 2017/08/14(月) 21:43:17.18 ID:???
シンジ「アスカ、もう大丈夫だから、泣かないで」
アスカ「ご、ごめんね。。。アタシのこと許してくれる?」シンジに抱きついたまま、上目遣いでシンジを見つめた。
シンジ「う、うん。でも、なんで?」反則だよぉぉ、そのねだるような上目遣いは。。。
アスカ「だって、シンジがハッキリ言ってくれないから。。。」
シンジ「・・・・・何を?」
アスカ「ええっ、自分の言ったことだよ!『こんな娘好きに・・・』って」
シンジ「あっ。ごめん」
アスカ「夢の中のアスカやメールじゃ好きだって言ってくれたけど、シンジのクチから直接は聞いてないんだよ!」
シンジ「はっ!!・・・・・」
アスカ「だから、だから。聞きたいのに、言ってよ、バカシンジっ!」
シンジ「・・・・確かにバカだね。ごめんね、アスカ。好きだよ。大好きだ」
アスカ「うん。ありがとう、シンジ。アタシも好きよ」
ふたり見つめ合っていたが、ただならぬ気配を感じて、周りを見渡すと下校途中の小学生7、8人に囲まれていた。
小学生「「「ねぇ、キスしないの?見たぁ~い。早く、早く」」」
シンジ・アスカ「「わっ!し、しないよ(わよ)」」
アスカ「あ、そうだ。ママの所に行かなくっちゃ。シンジ急いで・・・・」と言うと、シンジの手を取りキョウコのいる喫茶店へ向かった。

163: 16 2017/08/14(月) 21:43:57.85 ID:???
喫茶店に入ると、何か人を寄せ付けない怒気のようなものをシンジとアスカは感じたが
アスカは、それをものともせずにキョウコの前に立った。

アスカ「ママ、お待たせ・・・」
キョウコ「ちょっと、アスカ!何やってるのよ、駅前で。。。。すべて見てたわよ!恥ずかし過ぎて声も出ないわよ。ったく、この子は!!」
アスカ「・・・だってシンジ見つけたら、ガマンできなくて。。。」
キョウコ「あのねぇ、しっかりなさい!そんなんだから・・・・」
シンジ「あ、あのぉぉ。よろしいでしょうか。は、はじめまして。碇シンジと申します。こ、この度は、惣流さんにご迷惑をおかけしてすいませんでした。
ボクが、起こした騒動に惣流さんを巻き込んだために、謹慎処分にまでなって、惣流さんの経歴に傷を付けてしまいました。本当に申し訳ございません。。。。」
アスカ「ちょっと、シンジ。なに言ってんのよ!」
シンジ「ボクは、キミを守るって言っておきながら、キミを守れなかっし、結果的に経歴に傷を付けたんだ。
キミのお母さんにしてみれば怒って当然のことなんだよ。だからボクは、お詫びしなきゃならないんだ。。。」
アスカ「シンジ、いいこと。こんなものでアタシは傷つかないわよ!それともアタシ、キズモノになっちゃった?だったら責任とってくれる、シンジ?。
ま、アタシは、それだったらその方がいいけど。でも、シンジ。違うでしょ。本当は、あの処分に納得してるの?」
キョウコ「碇シンジくん。はじめまして。アスカの母の惣流キョウコです。娘が、アナタとお付き合いしていると聞いて、会えるのを楽しみにしていました。
ただ、ふたり揃って謹慎処分を受けるというのは、どう言う付き合いをしているのか、気になります。
なのでアスカの言う通り、あの処分についてシンジくんが、どう思っているのか聞かせてくれないかしら」

164: 16 2017/08/14(月) 21:44:29.05 ID:???
シンジ「・・・はい。。。ただ自分の中でまだ整理が付いていないのですが、今の時点では2通りのことを考えています。
ひとつは、例えばスポーツにはルールがありますよね。そして審判は、ルール通りに選手がプレイしてるかを見ています。
だけど選手が好き勝手に行動をすれば、それはスポーツじゃなくなります。
その意味では、ボクがルールをすべて理解していなかったことで反則処分を受けたことになり、今回の件は納得するのが筋なのかもしれません。
ただしスポーツもビデオ判定や時代に沿ったジャッジも採用されていますし、選手側からの権利として審判と協議できるようになればいいなと思っています。
そしてふたつめですが、これは、ハッキリと自分の中で答えが出ている訳ではなくて、まだ判断するには足りないモノがあるような気がしています。
と言うのも、そもそも騒ぎはあったにせよ、それがどう言う訳か拡散炎上していってオオゴトになったことです。そこに関わったのが、ふたりのクラスメイトです。
この件をメールで発信した女子は、あまりよくは知りませんが悪いことをするような子ではないように思いますし、
写真を撮った男子は、ボクの友人で、よくふざけあったりしますが、気のいいヤツです。そう考えると誰に悪気があるのか分からなくなってしまいます。
なので、これ解くには、あと一つか二つのピースが必要なのかもしれません。ボクは、あまりアタマが切れる方じゃ無いのでこれが限界です」
アスカ・キョウコ「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
キョウコ「シンジくん。アスカにも、このことを聞いたの。保護者として知っておかなければならないと思ったから。アスカより、ちゃんと考えてるのね。安心しました」

165: 16 2017/08/14(月) 21:44:53.57 ID:???
アスカ「シンジは、それで、この処分は、このままにしておくの?」
シンジ「どうかな?それに謹慎処分を受けているのに、アスカを、あ、アスカさんを迎えに行かせるなんておかしくない?
罰を受けてるのに、ボクを喜ばせてる。ひょっとしたら先生たちも一枚噛んでるかもしれない。。。」
アスカ「あっ。それもそうよね。何か裏で取引でもあったような感じよね。。。」
キョウコ「ま、取引はないでしょうけど。。。葛城先生からの連絡じゃ、手が離せないのでシンジくんを行かせますからと言ってたけど」
(あら、シンジくんって、なかなか鋭いじゃない。こういうとこってユイのDNAかしら)
アスカ「ねぇ、ママ。飲み物頼んでいい?」
キョウコ「あ、そうね。シンジくんも好きなモノを頼んでね」
シンジ「あ、ボクは、お構いなく。。。」
アスカ「じゃ、アタシが頼んであげる。それと、シンジ。もう、ママには、シンジからのメールも見せたし、今さら惣流さんやアスカさんって呼ばなくてもいいんだからね」
キョウコ「あ、それで、シンジくん。アスカってワガママで迷惑かけると思うけどよろしくお願いしますね。
それにしても、アナタたちって、さっきの駅前みたいに学校でもイチャついてるの?度が過ぎると、また謹慎になっちゃうわよ」
アスカ「学校じゃ、まだよ。謹慎中だから、まだ誰にも見せつけてないわよ」
シンジ「ア、アスカぁぁ。。。できれば穏便に。。。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

166: 16 2017/08/14(月) 21:46:06.22 ID:???
シンジ「あ、そろそろ、寮に戻らないと。アスカ、大丈夫?」
アスカ「もう、そんな時間?」
キョウコ「大丈夫よ。クルマで送ってあげるから。その方が早く着くわよ」
アスカ「うん。ありがとう、ママ」
シンジ「ありがとうございます。お世話になりっぱなしで。。」
キョウコ「気にしないで。じゃ、行きましょうか」

3人は、キョウコの運転するクルマに乗り込むと明城学院の寮へ向かった走り出した。
その道すがら、シンジといろんな話をしたキョウコは、シンジのことをすっかり気に入り、シンジの母親であるユイのことを話したくて仕方なかった。
因みに、キョウコは、シンジから惣流さんと呼ばれるが他人行儀だとして『ママさん』と呼ばせるようにした。
アスカはクルマの中でシンジとずっと手をつないだままであった。それは、もう2度とこの感触を忘れないために。
途中、レストランで夕食をし、寮へ帰り着いたのは、7時半を過ぎた頃であった。

Part 8 fin.

お盆休みで、頑張って書きました。。。。本日、ここまで

170: 16 2017/08/15(火) 23:07:42.49 ID:???
Part 9

寮に着き、シンジは、キョウコへ「今日は大変、お世話になり、ありがとうございました」と礼を言い、
アスカに「じゃ、また明日。。。」と言いかけた時、アスカはシンジの手を握ると
アスカ「いいこと、シンジ。アタシたちは絶対に幸せになるんだから、これだけは守って。
やさしくしてくれないとダメ!
寂しい時は、抱きしめてくれないとダメ!
間違った時は、しかってくれないとダメ!
いつもアタシだけを見ていないとダメ!
アタシに心配かけちゃダメ!
そして1日最低3回は好きだって言ってくれないとダメ!
約束だからねっ。じゃ、シンジ。また明日ね」と一方的に言うと、シンジと軽るめのkissをして、女子寮へキョウコと向かった。
シンジ(うっわぁ~。『これだけ』が、こんなに沢山あるんだぁ~)しばし、その場に立ち尽くすシンジであった。

171: 16 2017/08/15(火) 23:08:14.93 ID:???
アスカとキョウコが女子寮に入るとロビーでミサトが待っていた。
キョウコは、ミサトへ改めて挨拶をし、そしてアスカを連れ出したことをわびると、ミサトから冬月教頭から事情は聞いている旨を伝えた。
さらにミサトは、シンジとの交際について、キョウコ同席でアスカの部屋で話をはじめた。
ミサト「一応確認だけど、アスカは、シンジくんと真剣に交際するのよね」
アスカ「もちろん!それが何か問題あるの?」
ミサト「問題はないわ。でもね、シンジくんの場合、アスカが思っているような交際はできないと思うの」
アスカ「それ、どういうこと?アタシじゃシンジに相応しくないってこと?シンジのこと好きよ、誰よりも!大好きなんだから。。。。」
ミサト「アスカ、好きな相手ができれば、少しでも一緒にいたいでしょ。シンジくんとデートとかしたいでしょ?それが難しいのよ、シンジくんの場合」
アスカ「えっ、なんでよ?そんなの当然じゃない!」
キョウコ「それって、シンジくんに何か事情があると言うことでしょうか?母親のワタシが言うのも何ですが、娘とシンジくんが付き合うことに異存はないと思っているのですが。。。」

172: 16 2017/08/15(火) 23:08:31.83 ID:???
ミサト「これはシンジくんの家庭の問題で、本来は人に話すべきではないのでしょうが、
アスカが交際するのであれば、これから話すことを知った上で、シンジくんとのことを真剣に考えて貰いたいと思っています。お互いが幸せになるために」
アスカ「どんなことを言われても、アタシのシンジに対する気持ちは変わらないわ。だから、教えて。シンジのこと。。。」
ミサト「分かったわ。。。。まず、シンジくんには両親がいないわ。幼い頃に亡くしているの。それでここに入学するまでは、養父母に育てられていたの。
シンジくんは、養父母に不満があるわけではなかったけど、早く独立したかったのよ。それで養父母に無理を言って、育った場所を離れて明城学院に入ったの。
シンジくんは、無理を言った上に、これ以上世話になりたくない気持ちがあって、自分がバイトすることで生活費などをまかなっているの。
だから、アスカだけじゃなく普通の女の子が思うように休みの日はデートなんてできないのよ。分かってくれる?」
アスカ「・・・・・シンジ、そんなこと何にも言ってくれないし。。。うっ、うっ、うわぁぁぁん。。。」
ミサト「アナタたちを何も別れさせたくて言ってるんじゃないのよ。ただ中途半端な気持ちで付き合えば、お互いが傷つくわ。
だから、アスカ、アンタがシンジくんとこの先も交際するのか、真剣に考えて決めなさい。じっくり時間かけてもいいから」
キョウコ「そうね。アスカが決めなきゃいけないことね。幸せって、決して甘いモンばかりじゃないわよ、アスカ。。。」
アスカ「・・・・・うん。。。ヒック、ヒック。。。」
ミサト「それじゃね、アスカ」
キョウコ「あ、ワタシもお暇するわね、しっかり考えるのよ、アスカ」
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・」

173: 16 2017/08/15(火) 23:08:49.48 ID:???
キョウコ「先生、ありがとうございます。いろいろと辛いことも経験していかないと大人になれないですものね。それにどんな結果が出ても、アスカにはいい薬になると思います」
ミサト「そうですよね。アスカには辛い選択を迫りましたが。。。本音言うと、あのふたりは、お似合いだと思ってるんです」
キョウコ「ワタシも、そう思っています。先生、ちょっとお時間あります?」
ミサト「はい。大丈夫ですが。。。えっと、もう職員室も閉まっているので、近くの喫茶店でいいですか」
キョウコ「あ、じゃ、ワタシのクルマで」

174: 16 2017/08/15(火) 23:09:08.25 ID:???
近くの喫茶店に着くといきなり・・・・
キョウコ「シンジくんの両親が亡くなっていることを知っていました」
ミサト「エッ、なぜ。ですか?!」
キョウコ「もう、ご存じかもしれませんが、ワタシは大学時代、冬月教授の研究室にいました。そしてそこに大親友の碇ユイ、シンジくんの母親もいたんです。
学内じゃ姉妹だろって言われるぐらい仲が良かった。。。なのでユイの葬儀の時にシンジくんに会ってるんですよ」
ミサト「そ、そうなんですか。。。それでそのことはアスカに」
キョウコ「いえ、アスカには話していません。冬月教授、あ、冬月教頭先生から、時期が来るまで話さない方がいいと言われてますので」
ミサト「そうでしたか。。。ところで、今日シンジくんと会って、どうでしたか?」
キョウコ「いい子でしたわ。それにとても嬉しかった。ユイの子と会えたと言うのもありますが、アスカと付き合うなんて夢にも思ってなかったことですから。。。」
ミサト「あの子たち、上手く行くのでしょうか?」
キョウコ「さぁ、それは分かりませんわ。多分アスカ次第かと。アスカがどう言う結論を出すか。下手な同情心なんかでシンジくんと付き合うんだったら、お互いのためになりませんし
何よりシンジくんを悲しませるだけですわ。そしてユイに申し訳が立ちません。その時にはアスカを連れてドイツに行きます。でも多分、あの子たちなら大丈夫な気がします」
ミサト「そうですか。。。そうだといいですよね、ただ今は見守るだけですね」
キョウコ「これからご迷惑をお掛けすることもあると思いますが、ふたりを見守ってあげてください。お願いします」
ミサト「はい。分かりました。何かありましたら、ご連絡差し上げますので。。。。では」

175: 16 2017/08/15(火) 23:09:31.57 ID:???
キョウコは帰りのクルマの中で、ある気になることを思い出していた。
キョウコ(それにしても、変よね。何でシンジくんが生活費を自分で。。。保険金が出なかったわけでも亡いだろうし、
それに会社から結構多額の功労金や見舞金が出たはずだし、ちょっとおかしいわねぇ。。。あのゲンドウのバカが妙な遺言なんか残していなきゃいいけど。
ま、場合によっては、シンジくんに分からないように援助してもいいし。それは冬月先生に相談しようかしら。でも、シンジくんて独立心逞しいのね、あの可愛い顔して)

176: 16 2017/08/15(火) 23:10:07.24 ID:???
その頃、アスカは、泣いて泣いて泣いて泣きまくっていた。。。
翌日もシンジからの電話も出られなかった。。。そしてその夜にシンジにメールを出した。

宛先:碇シンジ
Cc:
件名:明後日の晩
差出人:惣流アスカ

シンジ

ミサトから、謹慎中はシンジと電話、メール、そして会うのはダメって注意されました。
確かにそれぐらいしないと謹慎の意味がないわよね。
でも、ミサトにお願いして1回だけ目を瞑ってくれるように頼んじゃいました。w
で、明後日の晩、8時に女子寮前の自販機の横にあるベンチに来てください。
ミサト曰く5分だけよ!ってことです。
だから遅刻しないでよ!

アスカ

177: 16 2017/08/15(火) 23:10:28.54 ID:???
宛先:惣流アスカ
Cc:
件名:感謝だね。
差出人:碇シンジ

アスカ

電話しても出てくれないんで心配してたんだ。大丈夫?
謹慎処分受けてるんだから、仕方ないよね。それにしても、ミサト先生に感謝だね。
でも、5分かぁ。。。大事にしなきゃ。

絶対遅刻せずに行くから!

じゃ、おやすみ。好きだ。好きだ。好きだ。好きだ。好きだ。好きだ、アスカ。
約束通りに。。。明日言えない分もね。w

シンジ

178: 16 2017/08/15(火) 23:11:02.44 ID:???
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

アスカ「・・・・バカシンジぃぃ」ポッ////
        ・
        ・
        ・
        ・
そして約束の午後8時ちかくになったので、シンジが、女子寮の前の自販機の前に行くとアスカとミサトが立っていた。
シンジ「ア、アスカ。。。元気だった?」
アスカ「うん。シンジは?」
シンジ「ボクは。。。」
ミサト「コラッ、そこのふたり。ワタシを無視すんじゃないわよ!ったく。。。」
シンジ「あ、こんばんは。ミサト先生」
アスカ「5分間だけしか会えないんでしょ。ミサト、だったら気を利かせなさいよ!もう。。。」
ミサト「分かってるわよ!5分間だけ後ろむいてるから。ただしキスなんかしちゃダメだからね!じゃ、カウントダウンね。はいスタート!」
シンジ「あ、ありがとうございます。ミサト先生」
アスカ「あのね、シンジ。アレを一緒に見たかったの」と指さす方向を見ると
http://2ch-dc.net/v7/src/1502777402925.jpg
アスカ「今年、一番小さな満月。ストロベリームーンって言って『恋を叶える月』なの。だから、どうしてもシンジと見たくて。。。」
シンジ「キレイな月だね、そしてアスカも。。。」

179: 16 2017/08/15(火) 23:11:29.91 ID:???
アスカ「ありがとう、シンジ。あ、そうだ。この前『これだけは守って』って約束したでしょ。あれに一つ追加したいの」
シンジ「えっ、なに?」
アスカ「アタシに絶対隠し事しちゃダメ!分かった?」
シンジ「・・・う、うん。なんで?急に思いついちゃったの?だったらアスカも隠し事しちゃダメだよ」
アスカ「女の子はいいの。いろいろと都合があるんだから。。。。」
シンジ「ええっ。なんだよぉ不公平だなぁ。。」
アスカ「そう言うモンよ!それと、ちょっと寂しいなぁぁ・・・ほら、シンジったら」
シンジ「エッ?」
アスカ「寂しいと言われたらどうするのよ!約束の、あれよ?」
シンジ「あ、あれ、ここでするの?」
アスカ「そうよ!時間がないだから。。。」
シンジ「好きだ。好きだ、好きだよアスカ」ダキッ!
ミサト「ちょぉぉっち待ちなさいよ!ダメよ、こんなとこで抱きついちゃ、離れなさいよ!コラッ!」
アスカ「まだ5分経ってない!」
ミサト「あ、5分過ぎてるわよ。離れなさいったら!」
アスカ「いやぁぁあ!」
ミサト「追加処分するわよ!」
アスカ「分かったわよ。。。融通が利かないんだから、ったく。。。」
ミサト「なによ。電話でしおらしい声でスゴく反省してるって言うから特別に融通してあげたのに。。。あ、シンジくんも部屋に戻りなさい。アスカも、ほらっ」
シンジ「じゃ、アスカ。またね。。。」
アスカ「うん。じゃ、またね」

180: 16 2017/08/15(火) 23:12:30.86 ID:???
ミサト(この子たちって、自分たちの置かれてる立場分かってんのかしらねぇ。。?ま、問題は、と言うか、お楽しみは明日なんだけどね。。。)

Part 9 fin.


本日は、ここまで。。。
お粗末さまです。

185: 16 2017/08/18(金) 21:33:27.07 ID:???
Part 10

翌日の土曜日
シンジは、謹慎中ではあったが、冬月教頭から土日のアルバイトを特別に許可をもらい、5つ先の駅を降りてすぐのバイト先であるコンビニに向かった。

シンジ「おはようござ『いらっしゃいませっ』・・・・」
シンジ「んっ・・・あっ!・・・えっ!な、な、なんでアスカ、ここにいるンだよ。。。。?」
アスカ「へっへへへっ。謹慎になったおかげでママから、お小遣い止められたんでバイトよ。シンジのせいなんだからねっ」
シンジ「ちょ、ちょっと待ってアスカ。これマズイよ。て、店長?ちょっとお話が。。。」
店長「あ、実は一昨日惣流さんが、どうしてもウチでバイトしたいと面接に来てね。事情は聞いて納得したんで、こちらからもお願いしたんだよ」
シンジ「それにしても、こまったなぁ。アスカ、ママさんには、ちゃんと話してあるの?それになんでボクがここでバイトしてるのを知ったの?」
アスカ「もちろんよ!ママは了承済みよ。ここは、ミサトに頼み込んで無理矢理聞いたの。そうしたら『シンジくんに嫌われるかもしれないわよ』って言われたんだけど、
『どんなことがあっても、シンジと一緒にいたいからお願い。それでシンジに嫌われたって絶対に後悔しないから』って言ったら、渋ってたけど教えてくれたの。
それより、シンジ。アタシに隠し事したらダメって言ったよね。なんで教えてくれなかったのよ」
シンジ「それは。。。。だって、ボク個人の事情だし。それでアスカに心配かけるわけには行かないよ」
アスカ「なに言ってんのよ。何も教えてくれない方が心配しちゃうわよ。それにメールで『ずっと側にいさせて』って書いてあったでしょ。
それがアタシのシンジに対する100%の気持ち。だからシンジもアタシに応えてよ!隠し事なんかしないでよ!バカッ!」

186: 16 2017/08/18(金) 21:33:42.84 ID:???
シンジ「・・・・ごめん。アスカが、そんなに思っていてくれたなんてボクは気付かずに、本当にバカだね。そして、ありがとう!
ボクは、夢の中の話で約束したようにアスカを守らなきゃって、そればかり思ってたけど、今、ハッキリと目が覚めたよ。
アスカを守るだけじゃなくて、アスカに寄り添っていかないとダメってことが分かったよ。だからこれからも、ずっと一緒にいてよ。。。」
アスカ「・・・・う、嬉しいな。。。。」ポッ///
店長「あのぉぉ、いいかな?そろそろお客さんも来る頃だし、碇くん、今朝届いた商品を棚に並べてくれるかな。。。」
シンジ「あ、はい。着替えたらすぐに。。。す、すいません」
アスカ「あ、シンジ。これっ、レジの打ち方教えて。。。」

187: 16 2017/08/18(金) 21:33:59.28 ID:???
初日のバイトは不慣れで、ちょっと失敗してはシンジを慌てさせたが、日曜日は、幾分慣れたこともあって、滞りなくバイトをこなした。
そしてバイトが終わる夕方6時になった時、ミサトがコンビニに現れた。
ミサト「どう?ちゃんとできてる?アスカ、迷惑かけてない」
アスカ「あ、ミサト。少しあったけど、たいしたことないわよ。ねっ、シンジ」
シンジ「うん。アスカ、飲み込みが早くて助かってます」
ミサト「そっか。よろしい!じゃ、近くに美味しいラーメン屋さんがあるんだけど、行かない?」
シンジ・アスカ「「あ、はい!」」

188: 16 2017/08/18(金) 21:34:30.14 ID:???
ラーメン屋に着くと、加持とリツコが先に来ており、すでにラーメンを食べ終えて、飲みはじめていた。
ミサト「お待たせ!」
加持「おっ!来たな。噂の謹慎カップル!はじめまして。加持だ、よろしくなっ!」
シンジ「あ、よろしくお願いします」
リツコ「まぁ!しっかりと腕組んじゃって。。。アスカ、この数日で何か雰囲気、変わったわね」
ミサト「あ、言われてみれば。。。って言うか、このふたりちょっち目を離すと所構わずいちゃつくんだから。たまったモンじゃないわよ。
担任として、監督不行届きだってPTAから睨まれそうよ。気が気じゃないわ」
リツコ「ミサト、アンタが言う?昔のアンタたちに比べりゃ、可愛いモンでしょ」
ミサト「あ、リツコ。飲んじゃってるでしょ!加持!アンタ、リツコに飲ませちゃダメだって言ったでしょうが。。。余計なこと喋っちゃうんだから、この頃」
加持「勝手に飲んじゃったんだから仕方ないだろ。。。それより何食べるんだい?謹慎カップルは」
シンジ「あのぉぉ、謹慎カップルは、ちょっと。。。ボクは、碇シンジで、彼女は、惣流アスカって言います」
加持「あ、スマン。気に入らなかったかな。お詫びに一番高いモンでも食ってくれ」
シンジ「あ、いえ。それじゃ、チャーシューメン、豚骨で」
アスカ「あ、アタシも」
ミサト・リツコ「「エッ!!」」
アスカ「ぁによ!シンジと同じモノ頼んじゃダメなの!」
ミサト「いやいや、アンタ変わりすぎよ。もっと自己主張が。ってかワガママ。。」

189: 16 2017/08/18(金) 21:34:47.98 ID:???
アスカ「いいでしょ!好みがおんなじなんだから。大事なことよ、付き合ってるんだから」
リツコ「最初っから無理すると、後々ツラくなるわよ。でもいい加減すぎると、ミサトたちみたいになっちゃうけど」
ミサト「アンタねぇ。。。ほっといてくれる!あ、ワタシ、フカヒレラーメンと生ビール大。加持、よろしくね」
加持「えっ。オレにオゴラせる気かよ。。。」
ミサト「当然でしょ。ウチから仕事出てるんだから。ちゃんと進んでるんでしょうね」
加持「へいへい。明日、冬月先生にお持ちしますよ。なので準備もあるから退散だな」
ミサト「お勘定、よろしくね!」
加持「分かったよ。それじゃ、シンジくん、アスカくん、またな。リッちゃんはどうする?」
リツコ「あ、ミサトと帰るわ。近所だし。ところで、シンジくんもアスカも真剣に付き合うのよね?
それだったら何も言わないけど、謹慎が開けて教室に入ったらきっと大変なことになると思うけど、覚悟しておきなさいよ」
シンジ・アスカ「「!・・・・はい」」

190: 16 2017/08/18(金) 21:35:42.96 ID:???
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

その後、ラーメン屋を出ると4人でタクシーに乗り込み
ミサト「明城学院の裏門で2人降りて、それから駅近くのコンフォートマンションに」

ミサト「明日で、謹慎は終わるけど、もう騒ぎは起こすんじゃないわよ。って言っても無理かもしれないけど、ふたりでちゃんと解決するのよ。いいこと。
あ、それから寮に戻る間に抱き合ってキスなんかしちゃダメだからね!謹慎カップル!」
シンジ・アスカ「「・・・はい。じゃ、おやすみなさい」」

アスカ「ミサトもリツコも心配性よね」
シンジ「でも、ボクらのことを思って言ってくれてるんだから。。。」
アスカ「あ、今日は何回言った?」
シンジ「う~んっと、2回?」
アスカ「じゃ。。。」
シンジ「謹慎開けるまで、あと1日。頑張ろうね。アスカ。好きだよ」ダキッ
アスカ「うん。ありがとう。じゃ、またね」
シンジの腕の中で、いつものまぶしい笑顔をシンジに見せてアスカは、寮へ帰っていった。

193: 16 2017/08/19(土) 18:21:48.17 ID:???
翌日、加持の姿が明城学院にあった。

冬月「ご苦労だったね。それにしても随分早く調べることができたんだね」
加持「怖いお姉さんが、尻を引っぱたいてくるモンで。。。」
冬月「ほう、それはそれは・・・」
加持「それでは、説明させていただきます。
まず、シンジくんを育てた叔父・叔母ですが、法的には3親等の関係を言うのですが、
実際には父親のゲンドウ氏の遠縁で、それもほとんど他人と言った方が正しいぐらい血縁は薄い関係です。
おそらくゲンドウ氏の何らかの思惑で選んだものと思われます。
推測ですが、ゲンドウ氏が生前に良く自立心について語っていたところを踏まえると、我が子への試練であったかもしれません。
そして、シンジくんを養育するに当たって碇夫妻は、亡くなる間際に多額の礼金兼契約金をすでに養父母に渡しています。
これは碇夫妻の顧問弁護士から聞いています。これがその証拠の書類です。
またそれとは別に、シンジくん本人の教育費や生活費は、碇夫妻の保険金から支払われるようになっていますが、
それが法定相続人であるシンジくんへ直接渡された形跡が確認できませんでした。
原因は、顧問弁護士からではなく養父母側に委任されたことで、正しく履行されていなかったようです。
つまり、早い話、ネコババみたいなもんですね。。。酷い話です。
すでに大半は使い込まれていますが、高校生活を送るためだけであれば、何とか賄える額は残っていると思われます。
そこで、その証拠固めとして養父母の家計の調査等をまとめたモノがこの書類で、これを基に顧問弁護士と相談の上、裁判所へ届ける告訴状を作成しました。
それから碇夫妻の預貯金に関してですが、シンジくんが高校を卒業後に随時支払われるように顧問弁護士が預かっていました。多分大学への進学を想定していたのかもしれません。

194: 16 2017/08/19(土) 18:22:17.82 ID:???
それと碇夫妻が所有している特許の件ですが、基本は、夫妻が立ちあげた会社、NERVに帰属しています。
ただし特許料については、碇ゲンドウ氏の遺言として、シンジくんが、自らが進んで何かを成し遂げるための研究等に使用するのであれば好きに使え。
ただし自分の生活や私利私欲であれば、世の中のために寄付しろ。との遺言が残されていました。これについては、顧問弁護士が履行するとのことです。
まぁ、簡単ではありますが、以上が調査の結果です」
冬月「なるほど。うん、本当によく調べてくれたね。さてと、どこから手を付けたらいいと思う?」
加持「そうですねぇ。生臭い話になりますが、シンジくんの教育費や生活費など経済的な面考えて、
本来渡されるべき金銭がシンジくんに直接渡るようにするのが先決だと思います。そのためには、シンジくんと養父母の関係を清算しなければなりませんが、
それについてシンジくんが、どのように考えるか。。。彼の性格からすると何らかの説得が必要になるかもしれませんし、
養父母の方も、すんなり納得してくれるとは限りません」
冬月「この件については、なるべく早い解決。それしかないのだが、裁判じゃ時間がかかる気がするが。。。」
加持「そうなんです。ただでさえ時間がかかる裁判なのに、持久戦に持ち込まれると、こちら側がキツくなります。そこで、告訴状に保険金横領なども盛り込み
それを見せて、今までの横領分の返金額を交渉、または不問にするなどの条件付きで話し合いを行い早期決着を狙うのが良いと思うのですが」
冬月「う~ん。不本意ではあるが、確かにその方法がいいのかもしれんな」

195: 16 2017/08/19(土) 18:42:56.77 ID:???
加持「つぎに養父母との関係を清算したあとに、シンジくんは未成年ですので法的な保護者、未成年後見人が必要となります。これについては、候補者の選定をお願いしたいのですが」
冬月「うむ。それについては了承したよ。任せなさい。それで、養父母との話し合いはいつ頃と考えればいいのかね」
加持「ええ、その点は、すでに弁護士が養父母と別件でコンタクトをとっていますので、こちらの都合次第で構わないと。。。」
冬月「では、今週中に頼めるかな。あと準備することは、あるかな?」
加持「そうですねぇ。。。あっ。肝心なことを。シンジくんの説得です。多分彼にとっては何のこと?って思いますから」
冬月「ああ、碇シンジくんか。。。おお、そうだ。打って付けの人物がいたな」
加持「エッ?誰ですか」
冬月「惣流キョウコくん。惣流アスカくんの母親だよ。彼女は、シンジくんの母親、碇ユイくんの大親友でね、ふたりとも私の京都時代の教え子だよ。早速連絡を入れよう」
加持「それは心強い!ぜひ、お願いしてください」
冬月「よしっ!では、我々も我々にしか出来ない役割を果たさねば」と表情を引き締めてそう呟いた後、部屋をあとにし、加持も続いた。

196: 16 2017/08/19(土) 18:43:42.02 ID:???
シンジが、謹慎してから最後の自習が終わりかけた頃、キョウコから電話があった。
キョウコ「シンジくん、元気にしてる?ちょっと話があるんだけどいいかな」
シンジ「あ、ママさん。こんにちは。アスカのことですか?バイトの件、ありがとうございます。アスカがいてくれて、とても嬉しかったです」
キョウコ「あ、その件は、またあとでね。電話したのは、ちょっと複雑なことなんだけど。その前にシンジくんに謝らなきゃなんないことがあるのよ」
シンジ「えっ?そんなことって。。。お世話になりっぱなしなのに」
キョウコ「うううん。そんことないわよ、気にしないで。謝らなきゃならない事って、実は、シンジくんに昔、会ってるの。シンジくんが3、4歳の頃に。」
シンジ「それって、どういうことですか?」
キョウコ「ワタシとシンジくんのお母さん、ユイとは親友だったの。大学時代の1年後輩。そしてその時の大学の研究室の教授が、冬月先生。。。」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・」
キョウコ「それでね、ユイの葬儀の時に、シンジくんと会ってるの。黙っていてごめんなさい。これはアスカにも教えてないことよ」
シンジ「・・・あああ、はい。。。それで。それでボクの母さん。。。ボクの母さんって、どんな人だったんですか?ボク知らなくて。。。。」
キョウコ「そうよね。。。それは次に会った時に、しっかり話してあげるわ」
シンジ「・・・・・・・・・・はい。分かりました」

197: 16 2017/08/19(土) 18:44:06.39 ID:???
キョウコ「それでね、電話したのは、シンジくんの養父母の件なの。ごめんなさいね、立ち入ったことを話しちゃうけど。。。」
シンジ「ええ。かまいません」
キョウコ「ハッキリ言うと、叔父叔母と言うことになっているけど、遠縁過ぎて血縁関係も薄くて、実際には他人に近いのよ。言ってみれば契約でシンジくんを預けたカタチかな。
なので、当然親権はないわ。それにユイたちの保険金はシンジくんが法定相続人なんだけど、それを養父母が管理すると言うことにしてシンジくんに渡るべきお金が渡っていないの。
ちょっと言いづらいけど法的には横領に当たるわ。それでね、シンジくん。あなたは、これについてどう思うか聞かせて欲しいの」
シンジ「・・・・ちょっと突然のこと何で、なんと言っていいか。。。」
キョウコ「そうよね。ワタシも、この話、お昼に冬月教頭先生から聞いたの。そして、ワタシからシンジくんに話してくれないかって頼まれたの。
だってユイのことを一番知っているワタシが一番の適任だって言って。それに娘のカレシのことだから」
シンジ「それで、ボクの方から叔父叔母の方へ連絡すればいいのでしょうか。ぼく、あまり叔父叔母と話をしたことがなくて、何を考えているのか分からなくて。。。」
キョウコ「そうなんだ。。。で、養父母への連絡は、冬月教頭先生たちがやってくれるんで、このあと冬月先生の所に行ってくれる。
それから養父母から連絡が入るかもしれないけど、電話に出てはダメだからね。気を付けてね」
シンジ「・・・・はい。分かりました。それで、この話、アスカにもして大丈夫ですか。アスカに隠し事したらダメだって怒られたばかりで。。。」
キョウコ「あの子ったら。。。仕方ないわね。ま、いいわ。いずれ知ることになるから。このままだと仲間はずれにされたって怒るだろうしね」
シンジ「すいません、余計な気を遣ってもらって。じゃ、アスカに電話してから冬月教頭先生の所へ伺います」
キョウコ「気にしないで。それでシンジくん。アスカが悪いコトしたら、ちゃんと叱るのよ!このままだと尻に敷かれちゃうわよ。そうなると挽回するのかキツくなるわよ」

198: 16 2017/08/19(土) 18:44:35.62 ID:???
シンジは、すぐにアスカへ電話し、キョウコから伝えられた件を話して冬月の元へふたりで向かった。

シンジ・アスカ「「失礼します」」
冬月「うむ。キョウコくんからの話は理解したかね」
シンジ「はい。でも急に言われて、どうすればいいのか。。。考えても見なかったことなので整理が付きません」
冬月「確かに急な話で、即断即決は難しいとは思うが、あまり時間がないのは確かだからね。それで、私の方は、こう考えているんだが。。。。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
シンジ「・・・・分かりました。今すぐ、結論を出せそうにないので、少しお時間をいただけないでしょうか」
冬月「うむ。よく考えなさい。自分の人生を左右することになるかもしれないからね。それにしてもふたりとも仲が良いな・・・」
シンジ「・・・・あ、はい。とても心強いです。。。」
アスカ(バッ、バカぁぁ)
シンジ・アスカ「「それでは、失礼します」」

199: 16 2017/08/19(土) 18:45:08.20 ID:???
職員室を出ると、ミサトに見つかってしまった。
ミサト「あ、コラッ。ふたりで出歩いちゃダメでしょうが。。。」
シンジ「今、教頭先生の所に行ってたので。。。」
ミサト「あ、そうなんだ。例の件ね。それにしても何でアスカも?」
シンジ「ボクが誘ったんです。それにアスカのママさんから電話でこの件を伝えてもらったんで。。。」
ミサト「そっか。じゃシンジくんのお母さんの話も聞いたってことね」
アスカ「ミサトも知ってたの?」
ミサト「そうよ。この前にあった時にアスカのママから聞いてたわ」
アスカ「アタシたちには内緒にしてたのに。。。」
ミサト「ま、それはいろいろ事情があんのよ。それだってアンタたちのためを思ってだからね。それよりご飯、食べに行く?」
アスカ「じゃ、今日はミサトのオゴリで」
ミサト「コラ、謹慎カップルが調子に乗るんじゃない!」と言うと、明城学院近くの定食屋へふたりを誘った。

200: 16 2017/08/19(土) 18:46:05.07 ID:???
定食屋に入ると、寮生たちも食事をしており、話題の謹慎カップルの登場に一瞬ざわめいたが、ミサトが静かにするようにと注意をしたおかげで騒ぎは、収まった。
ミサト「明日の予行演習ね」
シンジ「はぁ~。やっぱり、また騒がれるんですか。。。」
アスカ「そ、そりゃ、アタシみたいな美少女と噂になってるんだから、当然でしょ」
シンジ「アスカは、平気?」
アスカ「アタシは、もう誰に気兼ねしなくてもいいと思ってるから、平気よ!シンジは、どうなの?」
シンジ「・・・・そうだね、多分、大丈夫。。。かな?」
アスカ「しっかりしてよ。シンジは、アタシに気持ちを受け止めてくれた、アタシもシンジも気持ちを受け止めた。それを思えば、なんてことないわよ!」
シンジ「うん。ありがとう、アスカ」
ミサト「ま、明日を乗り切れば、その内収まるから。最初はシンジくんが苦労すると思うけど。。。でも、少し経つとアスカが苦労するかもね」
アスカ「ちょ、ちょっと、何よ。それ!アタシが苦労するって。。。」
ミサト「ン?気になるの?。。。そうね、強いて言えば女の勘。女の勘よ!」
アスカ「ふ~ん。でも、ミサトの勘なんて当たりそうにないから、気にしない!」
ミサト「それより、シンジくん。養父母の件、ワタシが口を挟んでいいのかわからないけど、
養父母のことはこの際考えずに、自分自身のことと割り切って考えた方がいいんじゃないかしら。それといくら考えても過去は変わらないわ。未来のことを考えた方が建設的だと思わない?」
シンジ「・・・・はい。ありがとうございます。今のアドバイスで、気持ちが楽になりました。どこから考えたらいいのか分かんなかったんで。。。」
ミサト「そう。よかった。でも、難しい問題よね。それでも答えを出さなきゃいけないから。頑張るのよ」

201: 16 2017/08/19(土) 18:46:41.33 ID:???
その後、定食屋を出てミサトと別れ、寮に着くまで、アスカは、俯きながらずっと無言で歩いていた。そして女子寮の前まで来るとシンジのシャツの裾を引っ張り
アスカ「ごめんね。シンジ・・・」と言うと涙ぐむアスカ。
シンジ「どうしたの?」
アスカ「叔父さん叔母さんのことで、アタシ何も言えなかった。。。」両手で顔を覆うとその場にしゃがみ込む。
シンジ「ア、アスカ。。。こ、これは、ボクに出された宿題みたいなものだから。。。ねぇ、アスカ、立てる?」そう言ってアスカを抱き起こすシンジ。
アスカ「うん。あ、ありがとう。ねぇ、シンジ。アタシって頼りないよね。迷惑にならない?。。。。それなのに、こんな大事なことを、隠さずに教えてくれて」
シンジ「約束したじゃないか、側にいてくれるって。それにアスカといれば答えが出そうだと思った。ボクに勇気をくれるから。。。」
アスカ「・・・・ありがとう。アタシの側にいていいんだよね。アタシ。。。」アスカはそれ以上何も言えなかった。シンジがその柔らかな唇をふさいだから。。。
シンジ「アスカ、ありがとう。ボク、すごく幸せだよ。好きだよ、アスカ。じゃ、部屋に戻ろうか。明日はきっと大変だよ。頑張ろうね、アスカ」
アスカ「うん。分かった。そうね、明日は大変だよね。。。じゃ、おやすみ、シンジ」

202: 16 2017/08/19(土) 18:47:35.19 ID:???
その夜。シンジは泣いていた。
16歳の人生を振り返って泣いていたのだ。
両親に甘えた記憶どころか、抱いてもらって記憶すらない。
育ててくれた叔父叔母と言っても、どの程度の血縁関係かも知らない。
その養父母には甘えたこともなかったように思う。
養父母に従って入れさえすれば、食事を与えられ、着る服ももらった。学校へも行かせてくれた。
それで、十分であった。まして幸せなど、考えたこともなかった。
しかし、アスカと出会い、そして、はじめて人を好きになり、幸せを知った。
溢れ出る感情を整理できないまま泣いていた。
そして、いま、自分は、生まれてきて良かったと心底思った。
生きると言うことは、こんなに幸せなことだったと。
アスカのおかげだ。アスカに会えて本当に良かった。。。。

明日、教室へ入れば、きっと質問攻めにあうだろう。中には誹謗中傷もあるだろう。
それでも、大丈夫だ。迷うことない。自信がある。
アスカが側にいてくれるから。

Part 10 fin.

206: 16 2017/08/20(日) 18:54:55.69 ID:???
Part 11

審判の日が、ついに来た。
普通の、つい1週間前と同じ高校生活が、過ごせるか否かが決まる日。
きっとあれやこれやの質問攻めとヒソヒソと根も葉もない噂話をされるんだろうな。そう思うと、アスカは、少し重苦しさを感じた。
その時、シンジから電話が入った。
シンジ「おはよう。アスカ、起きてる?」
アスカ「うん。起きてるよ。。。シンジは、何時ぐらいに行くの」
シンジ「いつも通りに行くつもり。だから一緒に登校しようよ」
アスカ「えっ!大丈夫?みんなから見られちゃうよ。。。」
シンジ「ボクは、平気だよ。大丈夫!何があってもアスカのこと守るからさっ、一緒に行こうよ」
アスカ「そっかぁ。そうだよね。アタシにはシンジがついてるんだよね。変なこと言ってゴメンね」
シンジ「うん。じゃ、もう少ししたら1階で待ってるから」

207: 16 2017/08/20(日) 18:55:18.56 ID:???
校舎へ入ると、アスカは恒例の行事になっている下駄箱に入ったラブレターのゴミ箱入れ。
アスカ「アタシに、こんなモンいくら送ったって無・駄・な・ん・だ・か・ら・っ!!」バサッとゴミ箱へ。
シンジは、苦笑いしながら、それを見て、自分の下駄箱に向かうと、扉に[売約済み]と大きくマジックで書かれていた。
シンジ「コレ、ひょっとして、アスカぁ?」
アスカ「だって、しょうがないんだモン。シンジのトコにも入ってたんだから。。。」
シンジ「それで、捨てちゃったの?」
アスカ「うん。当然よ!」
シンジ「ええっ!。何でだよ、書いてくれた人に悪くない?」
アスカ「何でよ!だってシンジ、アタシと付き合ってるんでしょ。それともラブレター読んで、気に入った人がいたらアタシと別れるの?」
シンジ「そ、そんなことある訳ないじゃないか!ボクには、アスカしかいないんだから。。。だけど礼と言うか、ちゃんと断らないと。。。」
アスカ「女の子ってさぁ、好きな人から手紙をもらえば、内容なんか関係ないのよ!返事をもらっただけで周りが見えなくなっちゃうモノよ。それが女の子の気持ち」
シンジ「でも、ボクが、ハッキリさせれば。。。」
アスカ「ダメよ、そんなんじゃ。こういう言葉があるわ『地獄への道は善意で舗装されている』って。時には善意を示さないことが相手にとっても良いことだったりするのよ。分かった?」
シンジ「・・・・・・・・分かった。。。」シンジ、見事に論破され惨敗!また周りにいた男子学生もその場で項垂れるだけだった。。。
アスカ「そのかわり、書いた人の気持ちを汲んで、アタシたちが幸せにならないといけないわ。だからお互いにもらったら手紙の数だけ抱きしめ合いましょ。
シンジに5通来たら、アタシがシンジを5回抱きしめるの、アタシには50通ぐらいだから。。。。」その場にいた男子学生はその後、血の涙を流したという。。。

208: 16 2017/08/20(日) 18:55:46.06 ID:???
しかし教室へ入りクラスメイトから取り囲まれると、さすがのアスカも、先程のように強気ではいられなくなってしまった。
矢継ぎ早に浴びせかけられる質問。
「なぜ好きなのか」「どこが好きなのか」「どこまでいってるんだ」「ウソじゃないのか」「早く別れろ」etc
落ち着きなく動くアスカの手。シンジは、その手をギュッと握りしめて
シンジ「ボク、惣流アスカさんと付き合うことになったんだ。そう言うことだから、ヨロシクね!」
アスカと繋いだ手の確かな感触が、シンジの心を勇気づけたのだ。
あまりにもあっけない交際宣言、言い訳なしの、そして短いながらも強い口調にクラスメイトは、一瞬たじろいだが、また再び問いかけてくる。。。
でも、ふたりにとって、もうそんな質問はどうでも良かった。
好きになった。そして離れられなくなった。それだけで十分だった。
今さら理由や根拠なんか、考えるだけバカらしいと思っていた。
だから、シンジもアスカも、ただ笑っているだけだった。
幸せに満たされた心を持つと人は、自然と笑顔になるのだ。。。

209: 16 2017/08/20(日) 18:56:09.12 ID:???
他のクラスからも見物しに来てた者も大勢いたので、教室は人でいっぱいになり、かなりの騒動になった。
そして、1時間目の授業がはじまると、ミサトが先ずこう言った。
ミサト「えーっと。謹慎カップルのお出ましで、ずいぶん賑やかになってるわね。でも、アンタたち、それくらいのことで騒いでたら、いつまで経っても彼女や彼氏、できないわよ!」
クラスメイト「「「「・・・・・・・ううううっ。。。。」」」」
それでも休憩時間には、やって来る、ヤツらが。
トウジ「どや?今の気分は」
シンジ「普通かな。。。」
トウジ「そやけど、男子学生ほぼ全員を敵に回しとるんやで」
シンジ「えっ!そ、そうなんだ。でもそんなの考えても仕方ないし、ボクは、アスカだけ見てることにするよ。約束したから」
ケンスケ「碇、悪かったな、あの写真で。。。」
シンジ「いいさ。それより良く撮れてたね。いい写真だと思うよ」
ケンスケ「サンキュ、碇。これ、お前に渡すよ」とカメラに入っていたSDカードをシンジに差し出した。
トウジ「ほな、昼飯食いながらじっくり話を聞かせてもらいまひょかぁ~」
シンジ「あ、ごめん。今日は。。。ほら」と言うとアスカとアイコンタクトをとった。
トウジ「しゃーないかぁ~。ケンスケ。わしらは見物とするか」

210: 16 2017/08/20(日) 18:56:32.89 ID:???
アスカは、友達で委員長の洞木ヒカリと、ヒソヒソと話していた。
ヒカリ「アスカ、大丈夫?」
アスカ「うん。平気よ。シンジが守ってくれるから。。。」ポッ////
ヒカリ「ええええっ!何よ!そんなに仲良くなっちゃたの?謹慎してたんじゃないの」
アスカ「えっと、まぁ。心が繫がっているというかぁ~~~」
ヒカリ「じゃ、そこらへん、ご飯食べながら白状してもらいましょうか・・・・」
アスカ「あ、ごめんね、ヒカリ。今日は。。。ねっ」とアスカもまたシンジとアイコンタクトをとった。
ヒカリ「はぁぁぁ。。。やっぱり友情より、愛情をとるのね!」。・゚・(ノД`)・゚・。

211: 16 2017/08/20(日) 18:56:58.96 ID:???
4時間目の授業の終わりを告げるチャイムが鳴ると同時に、シンジとアスカは手を繋いで、学食へダッシュした。
途中、リツコから「コラッ!走るな、謹慎カップル!」と怒鳴られたが無視した。
学食に着くと、券売機でAランチとBランチを買い、ふたりで給仕のおばさんに挨拶をした。
シンジ「こんにちは。すいませんでした、先週、お騒がせしちゃって。。。」
給仕のおばさん「あら、シンジくん。そうよ、あれからずっと学食じゃ噂が絶えなかったのよ。それにしてっも見事だったわよね、アスカちゃんの平手打ち」
アスカ「あ、いや。もうしませんから。。。。シンジが浮気とかしなきゃ。。。」
おばさん「じゃ、ふたりは、付き合ってるんだ。そりゃめでたいねぇ。それじゃ、目玉焼きサービスね」
シンジ・アスカ「「ありがとうございます」」
シンジとアスカは2人掛けの席に着き、思い出のAランチ、ハンバーグ定食とBランチの唐揚げ定食を分け合って仲良く食べはじめた。
もちろんカップルのお約束“あーん”は、最初シンジは恥ずかしくて抵抗したが、アスカが何で言うことを聞いてくれないんだと怒り、
軽るぅ~い平手打ちを1発シンジにくれると、シンジは、素直に従った。。。本日2度目の敗戦であった。
学食ということもあって、同学年だけじゃなく2年生、3年生にもこの様子を見られた。この日の男子学生は、午後から異様におとなしかった。
余談ではあるが、シンジとアスカは、卒業するまでこの光景を学院内に見せ続けた。
そして、シンジとアスカが卒業後には、学食のメニューとしてカップル専用のLASランチが生まれたとか。。。。

215: 16 2017/08/21(月) 22:05:12.58 ID:???
そして授業が終わり、寮へ戻る時に
シンジ「アスカ、後で叔父さん叔母さんのことで相談に乗ってくれる?」
アスカ「えっ、アタシでいいの?それじゃ、夕飯も一緒だね」
シンジ「あ、自炊してるんだよ。作り置きで良ければカレーだけど食べる?」
アスカ「そうなんだ。食べる、食べるよ。シンジのカレー。キャッ、嬉しいぃぃぃなっ」
シンジ「相談にも乗ってよ。。。」
アスカ「じゃ、着替えたら、すぐにシンジの部屋に行くから」
シンジ「うん。待ってるね」

216: 16 2017/08/21(月) 22:05:43.23 ID:???
アスカは、はじめてシンジの部屋に招待され、何を着ていけばいいのか迷いに迷っていたが、すぐにでも言って会いたい願望の方が勝って
普段着ているお気に入りのボーダー柄のロンTにショートパンツという格好に落ち着いた。
そして、男子寮に向かったが、女子寮から続く小径に面したシンジの部屋の前で、
アスカは、玄関に回るより、この垣根を・・・と思うと、一気に飛び越えてシンジの部屋のガラス戸を叩いた。
シンジ「アスカぁぁぁ、こっちから入るのマズイって」
アスカ「どうせ門限には帰るんだか問題ないわよ。しかし、カーテンしてないと丸見えね」
シンジ「しょうがないよ、そう言う部屋なんだから。。。あ、これから、ご飯炊くから、そこに座ってて」
アスカ「それにしても、アタシの部屋より狭いわね。ここで寝てるの?」
シンジ「上!ロフトだよ」
アスカ「わっ!いいなぁ、ロフト」と言うとハシゴを駆け上がりロフトへ
シンジ「あ、そこは片付けてないからダメだって。。。」
アスカ「わぁ~シンジの匂いがする。。。」と遠慮なしにシンジの布団に潜り込むアスカ。その時
トウジ「お~い。シンジ。メシ、食わせてくれぇ」

217: 16 2017/08/21(月) 22:06:05.09 ID:???
シンジ「あ、トウジ。今日はダメだから。。。。」トウジはお構いなしに、メシできるまで上にと言ってハシゴを駆け上がった。すると、当然のように
アスカ「ギャァァァァァァァー!!!!なによアンタ!助けてぇぇぇ、シンジぃぃぃ」バシッ!ボコッ!
トウジ「ワッ!痛ったぁ~。なな、なんでここに惣流がおんねん!」
シンジ「あああぁ、もう。。。アスカもトウジも降りて。アスカはボクが相談があって来てもらったんだよ。だから今日はトウジはちょっと。。。」
トウジ「まさか、お前ら。できてるんとちゃうやろな!」
アスカ「できてるってなによ!付き合ってるんだから、何でもありよ!」
シンジ「へっ!ちょっとアスカ。。。トウジが誤解しちゃうからさ。。。」
アスカ「アタシは誤解されようが全然構わないモン」
トウジ「ひ、開き直りよった。。。で、なんの相談なんや?」
シンジ「ま、いろいろとね。だから、今日の所はトウジ、悪いけど。。。」
アスカ「そうよ!アタシたちの将来がかかってるんだから」
シンジ「ほら、そう言うこと言うと、ダメだって。ホントにトウジ、ごめん」
トウジ「・・・・う~ん。仕方あらへんかぁぁ。それにしても、ブツブツ・・・」そんな恨み言に近い文句を言いながら部屋を出て行った。

218: 16 2017/08/21(月) 22:06:29.31 ID:???
シンジ「はぁぁぁ。。。ビックリした。えーっと。アスカさぁ、机に置いてあるメモ見てくれないかな。ちょっと纏めてみたんだけど。。。」
アスカ「あ、これね。うん。読んでみる」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

219: 16 2017/08/21(月) 22:06:56.98 ID:???
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
シンジ「どう思う?率直な意見聞かせてくれる?」
アスカ「う~ん。あの叔父さん叔母さんのこと、気にしすぎてない?ミサトからも自分のことだけ考えろって言われたじゃない。だってシンジ騙されてるんだよ」
シンジ「そうは言っても、現実に中学まで育ててもらったから。。。あ、ご飯も炊けたみたいだし一旦休憩。食事にしよっか」
アスカ「うん。じゃ、テーブル片付けるから、布巾、どこにあるの?」
シンジ「布巾は、これ使って。あと冷蔵庫からサラダ出してくれる?ボクがカレー盛りつけるから」
アスカ「は~い。あとコップはどこ?冷蔵庫のウーロン茶飲んでいい?」
シンジ「いいよ。コップはこっちだよ」
アスカ「何だか、新婚さんみたい。。。」ポッ////
シンジ「あはっ。。そ、そうかな。。。」ポッ////

220: 16 2017/08/21(月) 22:07:22.01 ID:???
ふたり水入らずの初めての食事を楽しんでいると、ドサッ、バタッ、イタッと言う音と声(?)がすると、突然ガラス戸が開いた。
シンジ「わっ。ミサト先生!何しに。。。」
アスカ「ちょっとミサトったら。。。。」
ミサト「わっ、何でアスカがいるのよ!ここ男子寮よ」
アスカ「門限まで、まだ時間あるから、何したっていいでしょ!」
ミサト「アンタたち、謹慎開けたばかりよ。少しは考えなさいよ。。。もう」
シンジ「いや、例の件をアスカに相談してたんです。それでミサト先生は。。。」
ミサト「あ、通りがかったら、いい匂いがしたんで。。。と言うか、例の件で、話があったの」
シンジ「そうですか。ところでミサト先生も食べます?」
アスカ「エエエッ~。ミサトにも食べさせるのぉぉ?」
シンジ「だって昨日もごちそうになったんだよ」
ミサト「アンタたちねぇ。どんな会話してるのか自覚あるっ!」ピキピキ。こめかみに#マークが2つ。
シンジ「あ、お口に合うかどうか。。。アスカ、お出しして。。。」
アスカ「しょうがないわね。はい。ミサト。シンジの特製カレーよ。感謝して食べなさい」
ミサト「アスカ、アンタ自分の立場分かってる?」
アスカ「キャッ怖い。シンジぃぃ」とシンジに戯けながら抱きつくアスカ。
ミサト「・・・・・ああ、もう、分かったわよ。ワタシの負けでいいわよ。でも程々にしなさいよ」

221: 16 2017/08/21(月) 22:07:40.74 ID:???
アスカ「は~い。それで、話ってなに?」
ミサト「それがね、養父母との関係を清算すると、シンジくんには法的な保護者、未成年後見人というのが必要になるのよ。
それをワタシか冬月教頭がなればいいと思ってたんだけど、アスカのママが、ぜひやらせてくださいって。。。
それでね、シンジくんに確認しに来たのよ。アスカもどう思う?」
アスカ「えっ、アタシとシンジが兄妹になる?それはそれで。。。」
ミサト「バカね。さすがに兄妹にはないわよ。あ、カレー美味しいわね。また食べに来てもいい?」
シンジ「あ、はい。でも、ママさんにそんなに甘えちゃっていいのかなぁ。。。」
アスカ「いいわよ。どうせ遅かれ早かれ、・・・ンなんだから。。。」ポッ////
シンジ「アスカぁぁぁ」
アスカ「可能性のひとつよ。だってそうならないなんて、誰も分かんないじゃない。。。」
ミサト「はいはい。じゃ、異存はなさそうね。連絡しちゃうわよ」
シンジ「はい。お願いします。ボクからも連絡します」
ミサト「そうね。それがいいわね、アスカもいることだし。カレー、ごちそうさま。じゃ、帰るけど、アスカ、門限8時よ。1分でも遅れたら謹慎だからね」
アスカ「は~い」(べーっだ)

222: 16 2017/08/21(月) 22:08:18.42 ID:???
シンジ「じゃ、ママさんに電話するね」
アスカ「うん。あとで代わってね」

シンジ「あ、ママさんですか。こんばんは。シンジです。今、ミサト先生から保護者について聞きました。本当によろしいんでしょうか?」
キョウコ「なに言ってるのよ。いいに決まってるじゃない。保護者にならなきゃユイになんて言われるか。そうでしょ」
シンジ「あ、ありがとうございます。。。ボク、何もできませんが。。。よろしくお願いします」
キョウコ「気にしないで。当たり前の事なんだから。それよりアスカが迷惑かけてない?あの子、思い込んだら頑固だから。。。」
シンジ「あ、いま、ここにいます。代わります」
アスカ「ママ、シンジに何か言った?」
キョウコ「なんで、そこにいるのよ?」
アスカ「だって、シンジが相談したいって言うから。それにね、さっきシンジが作ったカレー食べたの。すごく美味しかったわ。アタシも、もちろん少し手伝ったわ。ねぇママ聞いてる?」
キョウコ「ああ、そりゃ良かったわね。ったく。それはそうと、シンジくんに迷惑かけるんじゃないわよ。あ、それでシンジくんに代わって」
シンジ「はい。代わりました」

223: 16 2017/08/21(月) 22:08:36.91 ID:???
キョウコ「アスカがうるさくてごめんね。それでね、保護者と言えば親も同然なんだから、夏休みになったら、ここに帰ってくるのよ!いいこと。約束よ!」
シンジ「・・・・・・は、はい。ありがとうございます。本当にありがとうございます」ううううっ。。。。
キョウコ「泣いちゃダメよ!アスカから笑われちゃうわよ。夏休み楽しみにしてるからね。それじゃね」
シンジ「はい。それじゃ」
アスカ「ママ、なんだって?」
シンジ「保護者の件は気にしなくていいって。そして夏休みは、帰ってきなさいって。。。」
アスカ「そっか。ママらしいな」
シンジ「あ、そろそろ8時だよ。アスカ、帰る準備しないと。。。」
アスカ「うん。それじゃ帰るね。あの生け垣、邪魔だから取っちゃおうよ」
シンジ「ダ、ダメだよ。そんなことにしたら。あ、女子寮まで送ってくよ」
アスカ「すぐそこだからいいよ。でもその前にぃぃ。。。」と、ねだるように可愛い唇を差し出した。
シンジ「・・・・アスカ。。。ダメだよ。。。」
アスカ「・・・・なら、泊まってく。帰らない!」
シンジ「そ、それ、マズイって。。。仕方ないなぁ。。。」
シンジは、アスカの背中に手を回しやさしくハグすると、軽めのkissをした。
・・・・・・・・・・・chu!・・・・・・・・・・・
シンジ「ったく、ワガママだよね。。。アスカは」
アスカ「・・・好きよ、シンジ。。。あ、もう時間がない!」言うと、ガラス戸を開けて、垣根を跳び越え、そして女子寮へ駆け込んだ。
シンジ(ま、そんなとこも好きなんだけどね)と呟きながら、アスカの駆けていく姿を見ていた。

Part 11 fin.

230: 16 2017/08/23(水) 23:57:14.77 ID:???
Part 12

翌日の放課後、シンジとアスカは、冬月教頭の所へ行き、アスカと相談して決めたことを伝え、
そして冬月教頭らが保護者を務めると言ってくれたことに礼を述べた。
冬月「ああ、それは気にしなくていいから。自分の教え子の息子が困っていれば力を貸すのは吝かじゃないよ。
それよりも、キミの養父母に対する気持ちを汲むが、そこは交渉事の面もある。スムーズに事が運べればいいが、そうも行かない場合もあるかもしれない。
もちろん、養父母側にも言い分はあるだろうし、それを無視はしないつもりだ。それで、キミの考えを取り入れて裁判沙汰を避けた方法で交渉を進めたいと思うが、どうかな。
それとこう言った話は当事者が、まして高校生のキミが出るのは相応しくない。ここは、加持くんと弁護士に任せたいのだが」
シンジ「はい。そうですね。ボクのような素人がクチを差し挟んでも良いことがなさそうですので、お願いします」
冬月「うむ。それで納得してくれれば、弁護士の方に動いてもらうとしよう。あ、それと葛城くんから報告を受けているが、両名とも程々にな。あまり学院内を刺激しないように頼むよ」
シンジ・アスカ「「・・・・あ、はい」」

231: 16 2017/08/23(水) 23:57:36.13 ID:???
シンジ「何か、胸の痞えが一つ取れたような感じだなぁ。。。」
アスカ「そうね、でも良かった。。。シンジと一緒にいろんなこと考えられて。ちょっと苦しかったけど、嬉しかったな」
シンジ「でも、アスカが側にいてくれたから、助かったよ。あ、夕飯、どうしよ?今何時?」
アスカ「6時過ぎよ。。。何かつくるの」
シンジ「今からスーパーで買い物して、戻ってつくるとなると、早くても7時半になっちゃうから、一緒に食べる時間が。。。どこかに食べに行こうか?」
アスカ「うん。それじゃ、食べに行く時に、明日の分の買い物もしちゃおうか」
シンジ「そうだね。明日はアスカも手伝ってくれる?」
アスカ「任せなさいって言いたいけど、お料理、あまりできないの。。。ごめん」
シンジ「最初っからできないよ。一緒につくろ」
アスカ「うん。あ、そうだ。これから食べに行くとこに、ヒカリも呼んでいい?」
シンジ「いいよ。じゃ、トウジたちも呼んじゃおうかな。昨日のこともあるし。。。」
アスカ「で、どこにしよっか?近くにあると言えば、定食屋さん、中華屋さん、ラーメン屋さん、少し歩けば喫茶店とファミレス。。。」
シンジ「う~ん。みんなで食べるとなると、やっぱりミサト先生と行ったあの定食屋さんが無難かな、メニューもいっぱいあるし。。。」
食事処を決めると、シンジとアスカは、それぞれ友人に連絡をし、ふたりでスーパーに買い出しに行った。

232: 16 2017/08/23(水) 23:58:06.43 ID:???
買い物が終わり、ふたりが定食屋に着くと、すでにトウジやヒカリたちが着いていて
トウジ「なんや、呼び出した本人が遅れるんかいな?」
シンジ「あ、ごめん。アスカと明日の夕食の買い出しに行ってて。。。ごめん」
トウジ・ケンスケ・ヒカリ「「「・・・ええええっ!」」」
シンジ・アスカ「「へっ?」」
ヒカリ「ア、アスカぁ?ど、ど、どんな付き合いをしてるのかなぁ。。。?」
ケンスケ「やっぱり。。。」
トウジ「いや、あのな。イインチョもケンスケも聞いてくれ。昨日、メシ食わしてもらおうとシンジの部屋に行ってな」
ケンスケ・ヒカリ「「ウンウン」」
トウジ「メシできるまで、ロフトで待つつもりで上に登ったらな」
ケンスケ・ヒカリ「「ウンウン。それで」」
トウジ「惣流が、シンジの布団に潜りこんどった!!」
シンジ「・・・・ちょ、ちょっと待ったぁ!」
ヒカリ「・・・アスカぁ。。。子供できたらどうするの」
アスカ「もちろん生むわよ」

233: 16 2017/08/23(水) 23:58:24.50 ID:???
シンジ「ちょっと、ホントに待って。勝手に話進めちゃダメだって!トウジも誤解されるようなことを。。。アスカも、委員長が勘違いするから。。。」
トウジ「ここまできたら、誤解も6階もあらへんやろ。。。」
ヒカリ「アスカ、大事なことだから正直に言って」
アスカ「昨日は、シンジから相談があるからって来てくれって言うからシンジの部屋に行ったの。それでシンジと一緒に夕飯食べたの。それだけよ」
シンジ「そ、そうなんだよ。ミサト先生も一緒だったんだから、信じてよ。変なことしてないから、ボクたち。。。ハァ~頼むから信じてよ」
ケンスケ「じゃ、今日は何で買い物行ってんだよ」
シンジ「それは、明日の夕食、一緒につくって食べるからだよ。ね、アスカ」
アスカ「うん」
トウジ・ケンスケ・ヒカリ「「「・・・ええええっ!それって、ほとんど新婚じゃ。。」」」
アスカ「なに言ってんのよ!それより、シンジ、何食べようか」
シンジ「ンーと。天ぷら定食か刺身定食かな。。。。」
アスカ「じゃ、それ頼んで、半分ッコしようか」
シンジ「そうだね。すいませーん、天ぷらと刺身、定食で。。。」
トウジ「こいつら、ワシら無視しとる。。。。」
ヒカリ「完璧に、当てつけよね。。。」
ケンスケ「なんで、オレたち、呼び出されたんだ。。。」
季節は初夏だというのにトウジたちの心は凍てつき、シンジとアスカは、うららかな春の陽気を楽しんでいた。。。
その後も、シンジとアスカは、夕食をほぼ毎日、共にした。

234: 16 2017/08/23(水) 23:59:35.85 ID:???
シンジとアスカは、土・日のコンビニでのアルバイトをこなし、週が明けると、ミサトから職員室へ呼び出された。
すると冬月や加持たちが待っており、養父母の件が無事に解決できたことを聞いた。
加持の綿密な調査と巧みな交渉によるものだった。養父母からの抵抗がなかったわけではなかったが
シンジが、養父母への裁判は行わないで欲しいと希望したことを伝えると、養父母側から合意を申し出た。
その結果、シンジが高校生活を送るのには十分な金額が支払われることになった。
アルバイトをする必要はなくなったが、シンジは自分の出自を忘れないため、
そして社会勉強として土曜日だけは、アルバイトを継続。勉強が大変になる2年生まで続けた。もちろんアスカもシンジと一緒にアルバイトを続けた。

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235: 16 2017/08/23(水) 23:59:58.95 ID:???
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7月になった時、アスカは、シンジと半袖のポロシャツを買いに行った。それは、アスカの右腕の痣を隠さないことを意味した。
シンジは、アスカに無理はしなくてもいいと言ったが、アスカは、シンジさえ側にいてくれれば、痣を恐れないし、気にもならないと言った。
シンジは、アスカの右腕に残る痣をやさしく撫でながら自分が弱くて臆病なせいだと言うと、アスカは、この痣はシンジとの絆。今は誇りだからと言う。
シンジは、そんなアスカの意思を察すると、アスカをシンジはただただ抱きしめた。アスカに、ありったけの慈しみをこめて。そして言うのだった。
シンジ「世界中で、誰よりもキミが好きだ。アスカ、離しはしない。。。。」
アスカ「アタシも、シンジが大好き。だから絶対離れないんだから。。。」
シンジ「ボクも、大好きだ。アスカ、愛してる。。。」
アスカ「好きよ!あぁ、シンジ。愛してるわ。。。」
シンジとアスカの愛の告白は、その日1日中続いた。人目を憚ることなく。。。。
そのせいか、交際宣言のせいかは、判断できないが、下駄箱のラブレターは、この日以来激減した。

240: 16 2017/08/26(土) 23:22:00.97 ID:???
夏休みになると、約束通りにアスカとふたりでキョウコの待つ家に行った。
シンジは、養父母の家の離れで一人暮らしだったので、家族の暮らしを知ることなく育ったので
シンジには、その暮らしぶりがすべてが新鮮に感じた。そしてアスカが側にいてくれることで、この上ない幸せを感じていた。
また、シンジはキョウコから両親の写真を見せられて驚かされた。
シンジの知る両親は、数枚残された写真だけで、いつも笑顔のユイはともかく父親のゲンドウは、どの写真でも苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
キョウコから見せられた写真には、ユイと一緒に大きく口を開けて笑っていたり、キョウコにスリッパで叩かれ涙目になったゲンドウがいた。
二十歳を超えたばかりの3人の若者が楽しそうに学生生活を送る姿が映し出されていたのだ。
そして、シンジは「父さん、母さんも楽しかったんだね。今ボクも、アスカや友達に囲まれてと楽しくやってるよ」と写真に向かって話しかけた。
アスカは、シンジの背中に抱きつき、肩越しにシンジが手にしている写真を見て、「アタシたちと一緒だね」と言った。
さらに、キョウコから、自分の両親が大学で何を学び、何を考え、どんな暮らしをしていたのかをも教えてもらった。
シンジは、キョウコから話を聞くにつれ、両親やキョウコが学んだ学問に興味を持ち、自分も学んでみたいと思った。
そして、キョウコが勤める研究所を見学させて欲しいと頼み込んだ。
夏休みが終わり、寮に戻る頃には、シンジの顔は、引き締まり、何かしらの決意が見て取れた。
アスカは、ひと夏でたくましくなったシンジを見て、自分も一緒に成長することを誓った。

241: 16 2017/08/26(土) 23:22:20.30 ID:???
楽しく、そして刺激的だった夏休みを終え、体育館で始業式が行われたのだが、そこで校長挨拶として、冬月が立っていた。
急逝して不在だった校長に選挙で冬月が選ばれ、今後4年間、校長を務めることになったらしい。。。
始業式とHRを終え、寮へ戻ろうとすると、シンジとアスカは、ミサトから呼び止められ職員室に連れて行かれた。
クラスのみんなからは、また謹慎か?だとか、からかわれたが
シンジ・アスカ「「そんなことない(よ)(わよ)」」とユニゾンで返して、みんなを呆れさせた。
職員室に着くと、そのまま校長室へ連れられた。そこで、日向やミサトたちは、シンジたちの謹慎処分の裏で行われていたことを打ち分けた。
冬月校長からは、本当であれば騒ぎに対して厳重注意や1日か2日の謹慎でも良かったのだが、シンジたちが起こした騒ぎをさらに利用して
学院の不祥事としてシンジたちの責任と自分たちの管理責任を問う動きがあり、シンジたちには、やや重めの処分になったと説明された。
シンジとアスカは、あの謹慎処分の期間にお互いのことを考え、理解する良い時間がつくれたことや、
養父母の件で冬月校長をはじめミサトたち教員から支援を受けたことに感謝した。
校長室を出る際に、ミサトから、もう少し落ち着いた交際をしなさいと釘を刺されたが、
ひと夏を共にしたアスカはシンジの腕を抱きかかえながら、「アタシたちなら大丈夫よ、ねっ」とシンジを見た後、ミサトを無視するように
アスカ「ねぇ、お昼、どこで食べよっか。。。」とふたりだけのLAS空間を作り出すのだった。
この時ミサトは、今学期もきっと苦労が絶えないのだろうと思ったそうだ。。。

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242: 16 2017/08/26(土) 23:22:47.23 ID:???
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その後、概ね良好なと言うか、周囲が羨むを通り越して、周囲を呆れさせる仲の良さを見せつけていったシンジとアスカであったが。。。
11月の下旬のある日のことであった。
ヒカリ「ちょっと、アスカ。これ見なさいよ」
アスカ「なに?・・・ん・・・明城学院“裏”サイトって。ヒカリったら、こんなの見てんの?」
ヒカリ「そんなこと言ってる場合じゃなくて、ここよ、ここ」
アスカ「明城学院・何でもランキング?」
ヒカリ「そう、そこの下の方。。。」
アスカ「彼女にしたいランキング、これかな。あっ、アタシが1位になってる。まぁ、でも。。。なに考えてんのかしら、無駄なことを。。。
寸評は・・・・学院唯一のクオーター娘。容姿は、ミス明城学院級だが性格にやや難あり。残念ながらクラスメイトの碇シンジと目下溺愛中。って好き勝手に書いてるわね」
ヒカリ「もっと下の方よ」
アスカ「お嫁さんにしたいランキング。これ?・・・あらっ、トップ10に入ってない、アタシ。。。」
ヒカリ「もっと下よ、問題なのは。。。」
アスカ「あっ、これか!お婿さんにしたいランキング。わっ、シンジが8位に入ってる。
寸評は、なになに。惣流アスカの束縛に耐える健気な態度と時折見せる屈託の無い笑顔に、同学年だけでなく、年上の女生徒もメロメロ。1年生のトップ10入りは史上初。今後期待のダークホース。。。」ピキピキッ!
ヒカリ「確かに碇君の噂をこの頃良く耳にするのよねぇ~。アッ、ちょっと。アスカぁ?聞いてる?アスカ。。。」

243: 16 2017/08/26(土) 23:26:10.12 ID:???
その翌日のシンジとアスカの会話である。
アスカ「来週、アタシの誕生日なんだけど。。。」
シンジ「あ、そうだね。アスカの気に入るようなプレゼント送るからさ、楽しみにしててよ」
アスカ「うん。ありがとう。でね、ちょっとお願いがあるんだけど。。。」
シンジ「えっ、なに?アスカ、何か欲しいモノでもあるの」
アスカ「うん。あのね、婚約指輪が欲しいの。。。」
シンジ「エッ、エエエッ!・・・・こ、こ、婚約指輪ぁぁ?ど、どうしたの?まだ、早いよボクら。まだ16歳だよ。。。」
アスカ「ねぇ、ダメ?アタシ、どうしても欲しいの!シンジは、アタシのことが好きじゃないの?」
シンジ「そんな訳ないよ。アスカのことは大好きだよ。でも、いまは無理だよ。アスカだって、分かってるだろ。。。」

244: 16 2017/08/26(土) 23:26:56.35 ID:???
アスカ「他に好きな女ができたのね。。。。シンジのバカァァ!」
シンジ「アスカ以外に好きになったりしないよ!・・・ねぇ、何で、急に婚約指輪が欲しくなったの」
アスカ「シンジが好きだからに決まってるでしょ!ねぇ、だから、誕生日プレゼントは、婚約指輪がいい!!!」
アスカは、明城学院“裏”サイトのお婿さんにしたいランキングについて言えるわけがなく、結局、こんな遣り取りを1時間ほど続け
シンジの出した妥協案、婚約することを約束する指輪を誕生日プレゼントにもらうことで決着した。(なんじゃ、そりゃ!)
そして、誕生日には、トルコ石が埋め込まれたシルバーの指輪が、アスカの左手の薬指で輝いた。
アスカは、まわりの女子たちにシンジからもらったのだと自慢して回った。。。。シンジは、大きく溜め息をつくのみだった。

253: 16 2017/08/29(火) 22:48:56.67 ID:???
12月24日 9:30AM

アスカ「アンタ、バカぁぁぁ。今日は、クリスマスイブ。バイトが休みの日曜日。デートする約束なんてしなくったって分かってるわよね?普通は!それを、合コン?なに考えてるのよっ!」
シンジ「・・・・あっ。うん。ごめん。わ、分かってるよ。でもケンスケが、このチャンスを逃したら地獄の高校生活だから助けてくれって。。。お昼ご飯食べたら、すぐに戻るからさ。。。。」
アスカ「そんな言い訳、通ると思ってるの!冗談じゃないわ。相田とアタシのどっちが大切なのよ」
シンジ「そ、そりゃ、ア、アスカに決まってるじゃないか。ボクは、世界中の誰よりもアスカが好きなんだし、婚約する約束だってしてるんだから。。。」
アスカ「アンタ、この期に及んで、よくそう言うこと言えるわよね!口だけうまくなっちゃって。。。」
シンジ「と、とにかく、お昼ご飯食べるのに付き合うだけだから。その後は、アスカの側にずっといるから、ねっ。ト、トウジも、すぐ帰るって言ってるし。。。」
アスカ「・・・・言っとくけど、ヒカリもただじゃ置かないって言ってるからね。覚悟しときなさいよ」
シンジ「・・・・あ、うん。今となりでトウジも、イインチョに電話してるから。。。」

254: 16 2017/08/29(火) 22:49:18.59 ID:???
ヒカリ「どう言うことよっ!今日、一緒に出かけるって約束してたわよね!」
トウジ「ス、スマン。で、でもな。これは、ひ、人助けや。そう、ケンスケとの友情や。。。分かってくれやぁぁ」
ヒカリ「す~・ず~・は~・ら~・ぁぁ~。そんなモン、分かるわけないでしょうがッ!!それで、相手は、どこの子よ」
トウジ「は、は、はいっ!た、大変申し訳ありません!です!あ、相手は、隣の女子校の子や。ひ、昼メシ食ったら、シンジとすぐに戻るさかい。。。」

255: 16 2017/08/29(火) 22:49:43.85 ID:???
アスカ「で、どこにいるのよ!」
シンジ「そ、それ聞いてどうすんのさ。ま、まさか。。。。」
アスカ「当たり前でしょ。そのまさかよ!とっとと白状しなさい!やさしく言ってる内にねっ」
シンジ「テーマパークだよ。。。隣町の。ほ、ほんとに来るの?」
アスカ「行ったら都合が悪いのかしら?アタシの大事なフィ・ア・ン・セ・(仮)・さまぁぁ。ヒカリも一緒に行くからね」
シンジ「・・・・ウッ。わ、分かったよ。。。でもケンスケのことも考えてあげてよ」
アスカ「相田が、どうなろうが、知ったことじゃないわよ!興味もないし。問題は、アンタよ!行動次第じゃ、血、見るわよ」
シンジ「ね、ねぇ、信じてよ。絶対にヘンなことになんかならないから。約束するから。あっ、そうだ。クリスマスプレゼント、楽しみにしててよ。アスカが絶対に気に入るモノを買ってきたから。。」
アスカ「アタシをモノで釣ろうなんて、100年早いわよ!アタシが、今どんな気持ちでいるか考えてよ。。。とにかくヒカリと、これから行くからね」
シンジ「う、うん。分かった。ア、アスカぁ。。。ごめんね。」
アスカ「謝るんだったら、最初から断りなさいよっ!」ブチッ

256: 16 2017/08/29(火) 22:50:07.71 ID:???
シンジ「・・・・はぁ~。どうしよ。。。あ、トウジ、そっちは?」
トウジ「この顔見れば分かるやろ。。。はぁ~」ゲッソリ
シンジとトウジが大きく溜め息をついた時、ケンスケが女の子を3人連れてやってきた。
ケンスケ「あ、碇、トウジ。待たせたなぁ。アレっ、お前たち元気がないな、どうした?」
シンジ「ケンスケ。ちょっと、こっちに。。。アスカに、バレた」
トウジ「こっちも、イインチョにバレてもうた。で、ワイとシンジは、昼メシ食ったら帰るからな」
ケンスケ「なに言ってんだよ。。。もう少し付き合ってくれよ。やっとの思いで彼女を誘い出せたんだからさ、協力してくれよ。。。。」
シンジ「ケンスケ、協力したい気持ちはあるんだけど、無理だよ。だってアスカたちが来ちゃうんだよ、ここに。。。」
ケンスケ「・・・・エッ!う~ん。だけど、なぁ。。。あ、そうだ。そんなことより紹介するよ。オレの最高な被写体A子さん。そして友達のB子さん、C子さん。そしてこっちが碇シンジ、それから鈴原トウジ」

257: 16 2017/08/29(火) 22:50:47.13 ID:???
シンジ・トウジ「「あっ、はじめまして。よろしく」」
A子・B子・C子「「「こちらこそ、よろしくね」」」
ケンスケ「じゃ、入ろうか。これチケットね。はい。それで、入ったら、とりあえず、コーヒーでも飲んで、どのアトラクションから見るかを決めない?」
シンジ・トウジ「「・・・・・・・・・」」
ケンスケ「なに飲む?オレ買ってくるからさ」そう言うと、ケンスケは一人で飲み物を買いに行った。その時
A子「あなたが、碇くん?お婿さんにしたいランキング8位の。。。」
シンジ「えっ。なにそれ?知らないんだけど。。。」
A子「何で知らないの?うちの高校でも評判よ。あ、そうだ。今日、わたしと一緒に回りましょうよ」
B子・C子「「エエエッ!A子、ズルイ!わたしたちも碇くんに会うの楽しみにしてきたんだから。。。」」
シンジ「・・・えっ。なんなの。それって。今日はケンスケの。。。」
A子「別にいいのよ。だって相田ってタイプじゃないし。碇くんに会えるって言うから来たんだし、相田が戻ってくる前にみんなで出かけちゃいましょ」
B子・C子「「それがいいわね。じゃ、碇くん、行こうよ」」
シンジ「ダ、ダメだよ、そんなこと。ケンスケと付き合ってあげなよ」
トウジ「・・・・じゃ、ワシは、お役御免と言うことで。ほな、シンジ。頑張れよ」
シンジ「あ、おい。なに言ってんだよ、トウジ。逃げるなぁぁぁ」
トウジ「スマン。。。。」と言い残すと逃亡に成功した。入れ替わりにケンスケが戻ってきた。

258: 16 2017/08/29(火) 22:51:28.98 ID:???
ケンスケ「あれ、トウジは?トイレ?」
シンジ「・・・・逃げたよ。。。。」日頃、温厚なシンジだが、この時ばかりは本気でトウジを呪っていた。
ケンスケ「・・・・そ、そうか。。。碇は、大丈夫だよな」
A子「相田さぁ、わたしたち、碇くんと見て回るからさ、適当に写真撮ってよ」
ケンスケ「な、なんで、そんなことになってるんだぁ。。。」
A子「だって明城学院お婿さんにしたいランキングのTOP10入りしてんのよ、碇くんは。興味あるに決まってるじゃん。わたしたち碇くん目当てなんだから」
シンジ「そんなの知らないし、ボク、関係ないから。。。」
A子「うん。関係なくてもいいよ。碇くんのこと、気に入っちゃったから。さ、行こ」とA子がシンジと腕を組むと、
シンジ「ワッ!ダメ。ダメだよ、腕なんか組んじゃ。。。ボク、アレ、アレルギーだから、絶対ダメ」
A子「なに言ってんのよ。碇くんって、惣流さんと付き合ってんでしょ?腕ぐらい組んでるんでしょ。それに相田から聞いたけど、惣流さんってワガママで、すぐに
暴力振るうんだって。
別れちゃいなさいよ。わたしなら、いつだってやさしくするんだから。。。ねっ!」
シンジ「ど、どうして、そんなこと言うんだよ。アスカは、そりゃ少しぐらいはワガママ言うけど、いつもじゃないし。
暴力的って、それはボクが、だらしない時や悪いコトした時だけで、ちょっと平手打ちされるぐらいだよ。それにアスカはいつだって優しいんだ」
A子「なに言ってんのよ。そんなに大事なら、なんでクリスマスイブの合コンに出てくるのよ!おかしいじゃない!心のどこかで別れてもいいって思ってるからここに来たんじゃないの?」

259: 16 2017/08/29(火) 22:51:49.09 ID:???
シンジ「ケンスケから頼まれたからだよ。。。」
A子「それって、愛情より友情を取ったってこと?あり得ないでしょ、そんなこと。わたしの彼氏がそんなんだったら、別れるわよ!」
シンジ「・・・・・そ、そうなんだ。。。」
A子「そうよ。もう碇くんは、彼女を裏切ったんだから。このまま、わたしとデートするしかないじゃない」
シンジ「・・・・ダメだよ。アスカに謝らなきゃ。ボクは、アスカと別れるつもりはないし、何よりアスカのことが大好きなんだから。
それにアスカは、ボクのことを信じてくれているから。絶対に別れないよ。じゃ、ケンスケ、A子さん、悪いけど帰るから」
ケンスケ「・・・・碇ぃぃ」
A子「な、なによ!惣流さんに振られちゃうんだから」
シンジ「・・・・そんなこと絶対ないから!」
と、普段温厚なシンジが珍しく感情を荒げた時、アスカが現れた。

260: 16 2017/08/29(火) 22:52:09.97 ID:???
アスカ「シンジッ!」
シンジ「・・・・ア、アスカ!」
アスカ「アンタって。。。目を瞑って歯を食いしばりなさい!お仕置きよっ!」
シンジ「う、うん。。。。。」
・・・・・・・chu・・・・・・
アスカ「ま、しっかり断ってくれたから、今回だけは許してあげる。それにしても、アタシのこと、いいように言ってくれちゃって。もっといいところあるでしょ。
あ、それからA子さん。こんな男だけど、アタシには大事なコレだから」と左手薬指の指輪を見せつけた。
A子「ウッ!なんかバカみたい。。。B子、C子、帰ろ。とんだクリスマスイブだわ。惣流さん、そんなに大事なら、ちゃんと捕まえておきなさいよ」
アスカ「そうね。再教育が必要ね。それにしても、アンタも手ぶらで帰るより、そこに転がってる相田でも拾って帰れば」
A子「それは無理!悪いけどメンクイなの。相田、もううちの高校には近づかないでくれる」
ケンスケ「ウウウッ。。。最悪だ。。。」

261: 16 2017/08/29(火) 22:52:44.60 ID:???
アスカ「さっ、シンジ。アタシたちも帰ろ。それとも、テーマパークにいるんだから、何か見てみる?向こうにヒカリたちもいるし。。。」
シンジ「そうだね。せっかくだから。。。あ、トウジ!裏切ったなぁ!」
トウジ「だから、スマン言うたやないかぁ~。あ、ケンスケのヤツ、何か白くなって固まっとるぞ」
ヒカリ「自業自得だから、ほっときましょ」
そして2組のカップルは、それぞれ互いの相手と手を繋いだまま、テーマパークにある大きなクリスマスツリーの前まで歩いてきた。
トウジ「さすがやな。シンジと惣流は、手の繋ぎ方も堂々としてしとるなぁ。。。」
ヒカリ「そりゃ、ワタシたちとは、貫禄が違うわ。。。」
アスカ「なに言ってんのよ。クリスマスツリーの前まで来たんだから、愛を誓い合わなきゃ。ねっ、シンジ」
シンジ「う、うん。アスカ、これ、クリスマスプレゼント。受け取ってくれるかな」
シンジは、アスカの誕生日に渡した指輪と同じデザイナーが作ったトルコ石を埋め込んだシルバーのペンダントをプレゼントした。
アスカ「わぁ、キレイ!指輪とお揃いなんだ。。。ねぇ、着けてくれる」
シンジ「うん。アスカ、よく似合ってるよ。。。」

262: 16 2017/08/29(火) 22:53:18.74 ID:???
アスカ「あ、ありがと。じゃ、これがアタシからのプレゼント」
シンジ「なんだろ?あ、手袋だ。これ、ひょっとすると手編み?」
アスカ「うん。シンジに内緒でヒカリに習って何とか作れたの。。。ところどころヘンなところがあるけど、次は、ちゃんと作るから。。。」
シンジ「ありがとっ!!温かいよ手袋」
シンジは、アスカが心を込めて作ってくれた手袋に感動して、アスカに抱きつくと
シンジ「嬉しいよ。ありがとっ!アスカぁぁ。。。」
アスカ「あ、シンジ、甘えん坊になった。。。」
シンジ「アスカのが移ったんだ。。。」
アスカ「えっ、そう?」
シンジ「そうだよ!」と乳繰り合っていると、
トウジ「・・・・ワシらには、無理や」
ヒカリ「・・・・そうね、アスカたちって、プロよね」
傍らにいたトウジとヒカリは、目の前で、抱き合うは、kissはするは。。。シンジとアスカの愛情表現に、自分たちの未熟さを思い知らされ、そして呆れかえっていた

263: 16 2017/08/29(火) 22:53:49.20 ID:???
ヒカリ「もう、これ以上、ここにいるとアタマがおかしくなりそう」
トウジ「そやな。ワシらは、帰ろ。。。あ、ここ出たらプレゼント渡すさかいに」
そう言うと、ふたりは、シンジたちに気付かれないようにこの場を去って行った。。。。
その後しばらくイチャついて、周りを見るとトウジとヒカリがいなくなってるのに気付いた。
アスカ「どこに行っちゃったのかしら?それにしても何だかあのふたり、色ボケしてるわよね。。。」
シンジ「そうだよね。。。トウジたちもしっかり手を繋いでたし」自分たちのことは棚に上げ、まったく自覚症状のないふたりであった。。。
アスカ「アタシたち、どうする?」
シンジ「ボクらも、そろそろ帰ろうか。いつもアスカと行く洋菓子屋さんにケーキ頼んであるんだ。一緒に食べようよ」
アスカ「あら、シンジにしては気が利くわね。アタシと一緒に食べたかったんだ。一緒にいたかったんだぁ。。。」
シンジ「あ、当たり前だろ。アスカFirstなんだから。。。」
アスカ「嬉しい!シンジ、好きよ」
付き合いはじめて、最初のクリスマスイブは、もめ事はあったけど最終的には、アスカの言う仲直りのしるしを行う事で元の鞘に戻っていった。

Part 12 fin.

269: 16 2017/09/02(土) 13:28:57.88 ID:???
Part 13

そして月日は流れ、付き合いはじめて1年を超えた。。。。


いくら仲が良くても、まだ高校生カップル。時には些細なケンカもした。
シンジの許容範囲を超えたアスカのワガママや、アスカに内緒でトウジやケンスケと遊びに行ったことなどがケンカの主な原因。
たいていの場合、シンジがアスカを無視するように背を向けて距離を取るようにしたり、
アスカが、平手打ちなどの物理的実力行使したりしても、その日の内に、元通りになっていた。が、1度だけ、それでは収まらないことがあった。
それは、2年生の夏休みが明けて暫く経った時のこと。
ケンスケがシンジの部屋にエッチDVDを置き忘れ、それをアスカが見つけて大激怒。
シンジも必死に言い訳をしたが、その内に話が、どんどんと拗れてきて
アスカ「アタシ、昨日図書館で見たんだよ、偶然だけど。。。」と言うと
シンジ「・・・・・アッ。。。」と小声を上げた。
と言うのも、昨日、シンジは調べ物があって、図書館に行った時、他のクラスの子から告白を受けていた。
その時、シンジは、その子を傷つけまいと「ごめん」と言ったきり俯いて黙り込んでいた。
暫く沈黙の後、その子がおとなしく引き下がったが、泣かれて抱きつかれでもしたら、シンジの性格からすると、肩を抱くぐらいのことはしたかもしれなかった。
そう言う雰囲気が、そこにあったのをアスカは見ていた。

270: 16 2017/09/02(土) 13:29:58.02 ID:???
アスカ「バ、バカッ!バカッ!アタシを守るって言ったのに、アタシの気持ちは、どうだっていいんだ。。。アタシたち終わりかな。。。」そう言うと、その場から逃げるように走り去った。
シンジは、ただ立ち尽くした。自分が優柔不断で、ハッキリとした態度を取らなかったことで、アスカを傷つけてしまったことを悔やんだ。
それから、すぐにアスカへ電話したが、アスカは、出てはくれなかった。
シンジとアスカがケンカして別れたと言う噂が、学院内に飛び交い、これをチャンスとばかりにアスカに交際を申し込もうとする者も現れた。
翌日、アスカは、体調不良を理由に学校へ出て来なかった。
アスカと仲の良いヒカリに尋ねると「碇くん、見損なったわ!アスカは、もう戻ってこないかもしれないわよ。これだけ言えば分かるでしょ!」
シンジは、すぐに教室を出るとアスカの実家へ向かった。
実家の鍵はキョウコからもらっていたので、玄関を開け、アスカの部屋の前で
シンジ「アスカ、いるんでしょ。お願いだから聞いて欲しいんだ。。。出て来てよ。。。」とアスカに何度も呼びかける。
その時、バスルームからシャワーを浴びたアスカが
アスカ「ママ、もう帰ってきたの。。。。」とバスタオルを巻いただけの姿で出て来た。。。
シンジ「・・・・アスカ」
アスカ「・・・・シンジ、何しに来たの。。。。」
シンジ「アスカ。聞いて欲しいんだ。信じて欲しいんだ。。。」
アスカ「もう、ここから出ていって!」と叫び、シンジに平手打ちをしようとしたが、その右手をシンジにつかまれ「キャッ」と悲鳴を上げた。
シンジは、構わずアスカを引き寄せ、両手でアスカの耳の下を掴むと首をあげさせて、いきなりkissをした。
それは、息ができなくなるほどの長い長い、そして熱いkissだった。そして、アスカの背中に腕をまわし抱きしめた。
シンジ「ごめん。強引なことして。図書館でのことは、確かにボクが曖昧だった。あの子を傷つけないようにと思いながら、どこかでボク自身が傷つきたくなかったからあんな態度を取ったんだと思う。
それで、結果的にアスカを不安にさせてしまったんだ。本当にごめん。でもね、これだけは信じて。ボクは誰よりもアスカが好きなんだ。
アスカを大好きだって気持ちが、揺れ動いた事なんて一度もないよ。そして誰にも渡したくない!だから、アスカ。。。。」

271: 16 2017/09/02(土) 13:30:17.55 ID:???
アスカ「バカッ。バカッ。。。だったら、なんでアタシを不安にさせるのよ。アタシの気持ち分かってくれないのよ。アタシだけを見てくれないのよぉぉ」
泣きじゃくるアスカは、いつものアスカとは違って、とても弱々しく、まるで繊細な硝子細工のように感じられた。
シンジ「もう2度とアスカが離れていくようなことはしないから。お願いだから、信じて。それにね、下駄箱から滝のように流れ落ちるラブレターを見てたら、ボクだって、嫉妬したり、不安になったりするんだよ。
アスカが、他の人を好きになったらどうしようって。でも、アスカを信じてる。信じてるから」そう言うと、アスカの涙を指で拭い再びkissをした。
しばらく無言で抱き合って、アスカがシンジの名を呼びながら、身体を離そうとした時、アスカの身体に巻かれていたバスタオルが、スルリと落ちた。。。。
シンジ・アスカ「「・・・・・ワッ!。。。。」」
アスカ「キャッ!見ないでぇぇ!見ちゃ、ダメぇぇ。。。」
シンジ「・・・・・キ、キレイだ。。。ア、アスカぁぁ。。。」
アスカ「バ、バカぁぁぁ。。。。」

272: 16 2017/09/02(土) 13:30:34.01 ID:???
そして、その日の晩、赤い顔をしたシンジの背中にアタマを擦り付けるようにしながら手を引かれたアスカが寮の前で目撃された。
アスカ「・・・・アタシを幸せにする義務があるんだからね。・・・・なんて許さないんだからね。。。。」
シンジ「・・・・分かってるさ。約束するよ。。。任せて」
その時、アスカもまた頬を染め、なぜか少しだけガニ股気味にぎこちなく歩いていたが、とても幸せそうな顔をしていた。きっと二人にしか分からない何かがあったのだろう。

273: 16 2017/09/02(土) 13:31:09.94 ID:???
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そして、11月下旬。今年も明城学院“裏”サイトで、アスカが昨年から気にしている“お婿さんにしたいランキング”が発表されていた。
そこで、ついにシンジが、なんと1位になってしまったのだ。
寸評では、180cmの高身長に、中性的なやさしい顔立ちに加えて魅力を増した笑顔、さらに誰もが絶賛する料理の腕などは、他の追随を許さない実力の持ち主。特に1年の女子生徒には絶大の人気。
ただし彼女の惣流アスカが、ガッチリとガードしているが、性格的に若干優柔不断のところがあるので、アタックする価値はある。。。云々
数ヶ月前のシンジとの出来事があって以来、アスカの心は、嬉しさと不安で綯い交ぜの日々を過ごしており、
それに加えて、この明城学院“裏”サイトの記事。アスカの危機感は絶頂に達し、ついにアスカは、シンジに迫ったのだ。

274: 16 2017/09/02(土) 13:31:55.26 ID:???
アスカ「ねぇ、結婚したい!」
シンジ「はぁ。。。どうしたのアスカ?急に。。。」
アスカ「どうしてもよ。それともアタシじゃダメなの?」
シンジ「・・・・そ、そんなことある訳ないじゃないか。ボクには、アスカしかいないし。。。だって去年、婚約するって約束したじゃないか」
アスカ「だって、シンジのことを考えてると心が苦しくなるの。。。安心したい。。。」
シンジ「でも、ボクは、17歳なんだから、結婚はできないし、まだ高校生だよ、ボクら。。。」
アスカ「じゃ、18歳になったらいいの?それとももっと先になるの?いつになったら。。。」
去年と同じく答えが出せない問答が続いていたが、今年のアスカは、違っていた。
泣く、怒る、騒ぐ、そして脅す。持ってる手段を出し尽くした。特に最後のひと言が決定的になった。
アスカ「アタシのすべてをあげたのに。。。。」(´Д⊂グスン
そのひと言にシンジに抗う術はなかった。。。
シンジ「アスカ。ボクはいつだって、アスカのことを一番大事にしたいと思ってる。だけどボクが、優柔不断な時があったりするんでアスカを不安にさせてるのかな。
もし、そうだったら、ごめんね、アスカ。ボクだって、できれば結婚したいさ。。。でも、高校生だし、それに、こんなボクでいいの。。。」

275: 16 2017/09/02(土) 13:32:16.93 ID:???
アスカ「・・・・シンジじゃなきゃイヤ。それにこの前、あの夢をまた見たの。そうしたらあの夢の中でシンジにワガママばかり言って困らせていたわ。
もし、アタシが、いつも素直でいたら、きっと幸せな時間がいっぱいあったはずよ。。。だから後悔したくないの」そう言って泣きながら震えていた。
シンジは、アスカの気持ちが落ち着けるように、そして自分の気持ちがアスカに伝わるように、やさしく抱きしめた。
シンジ「・・・・そうだったのか。うん。分かった。いいかい?アスカ。ボクら、まだ未熟で、足りないところがいっぱいあるんだ。だから、大人のようにお互いの足りないところを補ったりは簡単にはできないと思う。
きっとこれからもケンカはするだろうし、お互いがまだ知らないところを見つけては、イヤだと思うこともあるかもしれない。
それにね、若いというだけで他の人から中傷されることもあるかもしれない。だけど、ボクらふたりが、強く信じ合ってさえいれば、どんなことだって乗り越えていけると思うんだ。
そして、ボクもボクのすべてをあげる。キミを生涯大切にする。だから、ふたりで力を合わせて未来を掴もうよ。結婚しよう!アスカ!・・・愛してるよ」
アスカ「あ、ありがとう、シンジぃぃぃ。。。愛してる。。。アタシ、幸せ。。。」
シンジ「だけど、今は、アスカに相応しいような婚約指輪は買ってあげられないよ。ボクが就職して給料を貰えるようになったら、ちゃんと渡すからガマンしてね」
アスカ「うん。シンジの気持ちだけでいいの。。。」
シンジの胸の中にスッポリと収まるアスカは、シンジから決定的な愛の告白を受け取ると、幸せに満ちあふれた顔をしていた。
アスカから伝わる温かな感触が、シンジに告白の勇気を与えたのかもしれない。。。

276: 16 2017/09/02(土) 13:33:25.22 ID:???
そして翌日、シンジとアスカは、キョウコに自分たちの考えを伝えた。すると、
キョウコ「・・・・・反対はしないわ。だけどね、大切なことだから電話じゃなくて、こちらに帰ってきなさい。しっかり話をしましょ」
アスカ「分かったわ、ママ。週末に、シンジと帰るね。あっ、シンジが午前中に用事があるみたいだから、夕方になると思う」

アスカの実家へ向かう電車の中で、アスカは、ずっとシンジの右肩に頬を乗せていた。それが一番素直に話せると思ったから。
アスカ「ねぇ、シンジ。アタシってワガママだよね。ごめんね。勝手に結婚なんて口走っちゃって。。。
シンジ、イヤならそれでもいいよ。アタシが悪いんだから。。。」
シンジ「聞いて。ボクは、アスカと出会ってから、少し大人になった気がするんだ。これまでは、人の言ってることやしてることなんかが気になって
自分の意見なんか、話せなかったんだ。でもね、アスカのことを好きになってからは、もう子供の時のように無責任じゃいられないって思った。
アスカだって、いい加減な気持ちで結婚を口にしたんじゃないよね。ボクだって結婚したいと思ったんだよ。だから、ママさんに結婚の件は、ボクの方から話すね」
アスカ「・・・・うん。ありがとっ、シンジ」
そう言うと、アスカは、シンジの手を強く握り締めた。指と指を絡めて、二度と離さないかのように。
シンジは、左手でアスカの頬をやさしく撫でた。アスカが安心していられるように。

280: 16 2017/09/03(日) 14:08:39.59 ID:???
アスカの実家に着くと、キョウコが笑顔で迎えてくれた。

アスカ「ただいま。ママ。お腹すいたなぁ~」
シンジ「ただいまです。。。突然のことで驚かれたと思いますが。。。」
キョウコ「はい、お帰りなさい、問題児たち!今日のところは一緒に楽しく夕飯をたべましょ。まだアタマの整理が付いた顔になってないみたいだし、だから明日、落ち着いて話をしましょ」

キョウコ「それじゃ、アスカ、夕飯の支度するから手伝いなさい」
アスカ「は~い。なにつくるの。。。」
シンジ「あっ、ボクも手伝います」
キョウコ「シンジくんはリビングでゆっくりして。アスカと女同士でちょっと話したいから。。。ごめんね」

281: 16 2017/09/03(日) 14:08:59.35 ID:???
アスカとキョウコは、夕飯の支度をしながら、何事かを話していた。。。
キョウコ「あら。アスカ、ずいぶん包丁の使い方とか上手くなったわね」
アスカ「う、うん。よくシンジと一緒に夕飯つくってるから。。。シンジの部屋ね、ちょっとヘンな間取りでキッチンが大きいのよ」
キョウコ「・・・・・あ、そう。。。」(この子ったら。。。)
アスカ「あ、宿題とか、いつも一緒にしてるから、夕飯つくるのも気分転換になるの。。。」
キョウコ「・・・・・ふ~ん。そうなんだ」
アスカ「成績だって落ちてないでしょ。シンジだって、むしろ上がってるんだから。。。」
キョウコ「ところで、親のワタシが聞くのも、アレなんだけど、シンジくんとどこまで。。。。」
アスカ「・・・・・・・・」カァァ/////
キョウコ「・・・・そう」
アスカ「・・・・こ、後悔はしてないわ。嬉しかったんだから。。。」
キョウコ「それで、シンジくんに結婚を迫ったりしてないわよね」
アスカ「・・・・す、少しだけ。アタシもズルいなって分かってたんだけど、やっぱり不安で。。。でも、シンジから言われたの、信じ合っていれば大丈夫だって」
キョウコ「シンジくんに感謝しないとね。。。それから、まだ、おバァちゃんって呼ばれたくないからね。。。」
アスカ「・・・・う、うん。ママ、心配かけて、ごめんね」
キョウコ「じゃ、できたのからテーブルに運んで」
アスカ「シンジ、できたわよ。運ぶの手伝って」
シンジ「ん。分かった。あっ、美味しそう。。。」

282: 16 2017/09/03(日) 14:09:33.18 ID:???
翌朝、朝食を食べ終えると、シンジとアスカは、キョウコと話しはじめた。

キョウコ「少しは落ち着いた?なかなか話しづらいことかもしれないけど、大事なことだからね。それでね。電話でも言ったように、反対はしないわ。
むしろユイの息子が、アスカと結婚なんて、こんな嬉しいことはないわ。だけどね、シンジくん。アスカのワガママに付き合って結婚するんだったら、考え直した方がイイと思うの。
まだ、アナタたちには、考える時間はタップリあるんだから。時間をかけて、お互いが納得してからでも遅くはないんじゃないかしら。
シンジくん自身も自分の人生を第一に考えて、その上でアスカが絶対に必要なのかを考えて欲しいの。
アスカは自分の娘だからよく分かるのよ。シンジくんのことが好きになって思い詰めちゃったんだと思う。
そう言う性格だから仕方がないんだけど、シンジくんは自分の気持ちに正直でいてくれる。だから、今結婚を急ぐことはないのよ」

283: 16 2017/09/03(日) 14:09:51.30 ID:???
シンジ「はい。ありがとうございます。でもアスカは、きっかけを作ってくれただけでプロポーズは、ボクがしました。
そりゃ、未成年なんだし、結婚なんて早いとみんなから言われると思いますが、ボクは、そうは思いません。
アスカから、あの夢の話を聞いたと思います。あれは、この地球での出来事なのか、地球に似た遠くの星の出来事なのか、
それともSF小説に出てくるパラレルワールドみたいなところの出来事なのか、分かりませんが、
ボクの両方の掌にある痣や、アスカの腕にある痣を考えると、きっと本当にあった出来事だったんじゃないかと思えるんです。
あの夢の中で、ボクは、エヴァに乗って戦いたくなかった。怖かった。。。
しかし無理矢理乗せられて、いつ死んでもおかしくない状況で戦っていたんです。
でもアスカと出会って、気が付いたんです。
アスカのことが好きになって、アスカを守りたくて、アスカと一緒にいたくて、
だからエヴァに乗って戦う事がイヤで仕方なかったのに、ボクは、そのためだけに戦ったんです。
最後の戦いの時も、これが終われば、アスカと生きていける。アスカとの未来のために、この戦いに勝つんだと。。。
その強い思い、思念みたいなモノが、宇宙なのか、時空なのか分かりませんが、漂い乗り越えて現実のボクたちに辿り着いたんだと思います。
思い出しただけでも吐き気がするむごたらしい記憶、愛すべき人に出会った忘れられない記憶。
あの夢は、この世界でボクとアスカが出会ったことで終わり、思念は成就したんだと思っています。
そして現実のボクとアスカが、さらに新しい夢を紡ぐ時が来たように感じているんです。
ボクとアスカで、ふたりで力を合わせて新しい時を刻みたい。
そうだろ、アスカ。。。」

284: 16 2017/09/03(日) 14:10:42.06 ID:???
アスカはコクリと頷き、シンジが、繋いだ手に思いを込めてギュッと握ると、アスカもしっかりと握り返した。
不器用な話し方だけど、シンジのやさしい言葉に、アスカは、シンジと一緒にいれば、結婚すれば、きっとどこまでも自分を幸せに導いてくれるだろうと思った。
シンジ「それに、アスカを抱きしめると、アスカのぬくもりが、ボクをとても幸せな気持ちにさせてくれるんです。
その時、はじめて本当に生まれてきて良かった、と思ったんです。父さん、母さんのこと、あまりよく知らないけど、ありがとうって言いたくなったんです。。。
ボクもアスカも決して軽はずみな考えで結婚するつもりはありません。真剣に考えました。どうか、ボクとアスカの結婚を認めてください。お願いします」
キョウコ「・・・・・・・ありがとう。シンジくん。そして、ごめんなさい。ワタシ、こんなに真剣にアスカのことを考えてくれていたなんて思わなかったわ。
高校生だから、きっと好きだから結婚したいって言うのかもしれないって思ってたの。でもそうよね、考えてみればユイの息子なんだから、いい加減だったり中途半端なことはしないわよね。。。
シンジくん、本当にいいのね。一人娘で甘やかせて育てたから苦労するわよ。。。それでも貰ってくれるのね」
シンジ「はい。ありがとうございます。。。」
アスカ「ママ、ありがとう。アタシ、シンジと幸せになるから。。。」
キョウコ「・・・・・こんな日が、こんなに早く来るとは、思ってもいなかったわ。。。そうだ、今晩は、お祝いをしなきゃね」
アスカ「えっ、そうしたいけど、寮に戻んないと。明日から学校が。。。」
キョウコ「明日と明後日は、学校を休みなさい。わたしが連絡しておくから。それで、明日はふたりで、いつ、どこで、どんな結婚式を挙げるのか。
結婚後は、どうやって暮らしていくのかをふたりで考えなさい。もちろん学業が最優先でよ。
それから明後日は、アスカの誕生日だし、いい記念にしたいから、ふたりともワタシにちょっと付き合いなさい。いいわね」
シンジ・アスカ「「・・・・はい」」

285: 16 2017/09/03(日) 14:11:23.93 ID:???
その夜、キョウコは、シンジとアスカを祝うために、馴染みのレストランに料理をつくってもらい、ささやかなホームパーティを開いた。
キョウコは、未成年だから本当はイケないんだけど、今日は特別に。と言うとシンジとアスカにとっておきのシャンパンを注いだ。
キョウコ「シンジくん。アスカ。おめでとう。。。じゃ、乾杯ッ!」
シンジ・アスカ「「乾杯ッ!ありがとうございます」」
キョウコ「う~ん。そして、これで名実共にシンジくんの保護者になるのよね。。。」
シンジ「あ、これからもお世話になります。。。」
キョウコ「・・・・でも、これからが大変なんだよ。。。ま、若いんだから、いっぱい悩みなさいね。あ、そうだ。一応アスカの母親として言うけど、返品不可だからヨロシクね」
シンジ「アハッ。それ、付き合いはじめた時にアスカからも言われてました。。。」
アスカ「と、当然よッ。アタシ、絶対離れないんだから!」ガシッ
シンジ「ア、アスカ。。。あっ、ちょっと待って」シンジはポケットから小箱を取り出し、アスカに差し出した。
シンジ「アスカ、これ貰ってくれないかな」
アスカ「ん・・・・これって。指輪じゃないの?婚約指輪は、シンジが就職してからって。。。」
シンジ「う、うん。父さん母さんの顧問弁護士さんに、一昨日電話したんだ。叔父叔母の件の時、進学や就職、結婚する時には、遺言を伝えるから必ず連絡するように言われてて。。。
それで、アスカと婚約することを話したら、すぐに来るように言われて、昨日の朝一番で、弁護士さんの所へ行ったんだ。
そうしたら母さんが、遺言でボクのお嫁さんに、着けて欲しいって、これを。父さんが母さんに渡した婚約指輪なんだ」

286: 16 2017/09/03(日) 14:11:51.80 ID:???
アスカ「・・・・いいの?形見じゃない。そんな大事なものを。。。」
シンジ「だって、アスカは、ボクのお嫁さんになるんだろ」
キョウコ「よかったわね、アスカ。いただきなさい、大事にするのよ。。。ユイ、粋な計らいしてくれるわね。ありがとうね」
アスカ「うん。ありがとう、シンジ。そしてシンジのママ」
そしてアスカは、いつも着けている婚約指輪(仮)を外して、左手をシンジの前に差し出した。
シンジ「・・・・じゃぁ。アスカ、よく似合うよ。良かった。。。」
アスカ「う、嬉しいぃぃ。。。ありがとう!すごくキレイね、この指輪」
キョウコ「あ、そう言えば、見覚えあるわね、この指輪。そうそう、これ買う時に3人で行ったのよ。そうしたらゲンドウのヤツが趣味の悪いのを持ってきて、これで問題ないだろうって言うから
ユイとワタシが怒って、その店で一番いい指輪を無理矢理買わせたのよねぇ。。。それが、巡ってアスカの指に。運命なのかしら」
シンジ「そ、そうなんだぁ。。。」(ああ、父さんも苦労したんだね。。。)

287: 16 2017/09/03(日) 14:13:01.06 ID:???
キョウコ「それじゃ、ワタシは、明日早いから、先に寝るけど、アナタたち夜更かししないようにね。それで、明日はふたりでちゃんと将来のことを考えるのよ。おやすみ」
シンジ・アスカ「「おやすみなさい」」
シンジ「ボクたちも、そろそろ寝ようか。。。」
アスカ「・・・・まだ、シャンパンが少し残ってるから。。。それにもう少し。。。」
シンジ「そ、そうだね。。。。あ、でも、酔って何もできなくなる前にテーブルぐらいは片付けようよ。婚約した日をだらしなくしたくないし」
アスカ「うううっ。シッカリしすぎよ。。。でも、シンジらしい。アタシもママに婚約して変わったって思わせたいし。。。片付けてから飲み直しね」
シンジ「うん。・・・・アスカ、愛してるよ」
アスカ「シンジ。。。酔ってる?」
ふたりは、少し酔っていたが、テーブルを片付け、皿やコップなど洗い物を済ませるとソファに腰を降ろし、再びシャンパンで乾杯をした。

288: 16 2017/09/03(日) 14:13:37.95 ID:???
アスカは、電車の時と同じようにシンジの右肩に頬を寄せ、指を絡ませるように手を握り話した。
アスカ「付き合いはじめて1年半で、ここまで来ちゃったね。。。シンジは、どう思ってる?」
シンジ「う~ん。あっという間だよね。結婚するならアスカしかいないと思ってたけど、大学を卒業して、就職して2、3年経ってからかなぁ~なんて思ってた」
アスカ「エエエッ。それじゃ10年後ぐらいだよ。。。アタシは、寮の裏の丘で、シンジの誕生日にkissした時に、きっとこの人と結婚するんだって思ったわ」
シンジ「ボクは、結婚するとかじゃなくて、受験の時、駅でアスカの手を握った時からドキドキが止まらなくなった。何なんだろう、この懐かしい感覚は。ただ思い出せないのがもどかしくて、ずっとツラかったんだ。
学食でアスカを猫招きで呼び止めた時、感触が思い出せなきゃ、自分の勘違いだって、アスカのことを諦めるつもりだったんだ。だって、アスカはすごい人気だったから。
でも、あの丘でアスカを抱きしめた時、二度と離したくなかった。けど、こんな冴えないボクがアスカに釣り合うのかが不安だったし、今でも少し気になる時があるんだ。でもアスカの笑顔が勇気をくれるんだ。
アスカを思う気持ちは誰にも負けない。アスカと幸せになるんだって、強い気持ちになれるんだ。だから、これからもヨロシクね、アスカ」そう言うとアスカの右手の甲をやさしく撫でてkissをした。
アスカ「な、なに言ってんのよ。。。アタシだってシンジの胸に顔を埋めた時、こんなに心地よくて、こんなに安心できるんだって生まれて初めて知ったの。シンジぃぃ」ダキッ
シンジ「・・・・ありがとう、アスカ」
アスカ「それとね、シンジと、・・・しちゃったってことバレちゃった。て言うか感づいてたみたい」
シンジ「・・・ウッ。あ、そう。そうだよね。。。で、ど、どうすればいい?」
アスカ「もう、結婚するんだから、普通にしてればいいんじゃない。ただ、ママは、まだおバァちゃんとは呼ばれたくないって。高校在学中の妊娠は絶対ダメだって」
シンジ「と、と、当然だよ、それは。それにボクは堪え性があるから、ガマンするから大丈夫だよ。。。」
アスカ「でも、アタシが。。。その時は、ちゃんとしてよね」
シンジ「な、な、何言ってんだよ、アスカぁぁ。。。」

289: 16 2017/09/03(日) 14:13:59.12 ID:???
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アスカ「何だか、眠くなっちゃった」
シンジ「じゃ、部屋に。。。」
アスカ「このままがいい。。。ダメぇ?」
シンジ「しょうがないなぁ。。。せめて灯りは消してっと。。。。じゃ、おやすみ、アスカ」
アスカ「おやすみ、シンジ」
・・・・・・・chu・・・・・・・
シンジ「・・・・・ワッ!」
アスカ「ワッってなによ!フィアンセなんだから、これぐらいしなさいよ」
シンジ「う、うん。フィアンセかぁ。。。じゃ、今度こそおやすみ」chu!
アスカ「・・・・うん。よしっ!」
zzzzzzzzzzzzzzz

295: 16 2017/09/07(木) 22:01:08.83 ID:???
翌朝、キョウコがリビングを覗くと、ソファにふたりが重なって寝ていた。
テーブルもキッチンもキレイに片付けられており、
キョウコ(ほぅ。シッカリしてきたじゃない、ふたりとも。シンジくん、アスカのこと、お願いね)

バタンと玄関のドアを閉める音でシンジが目覚めた。
シンジ「ウッ・・・う~ん。。。アスカ、起きて。朝だよ。ほら、起きなよ。玄関の方で音がしたんだ。。。」
アスカ「う~ん。。。玄関?音?ママが出かけたんじゃない。。。あ、それより、おはようの、アレ。。。」
シンジ「ん???アスカ、起きてよ。ちょっと重いんだけど。。。」
アスカ「重いですって!アタシで重かったら、世の中の女の子のほとんどは、象か鯨よ!それよりフィアンセが朝起きたら一番にすることがあるでしょうが!するまで起きないんだから」
シンジ「・・・・!!あっ。おはよう、ボクの愛おしいアスカ。chu」
アスカ「そうよ、分かってるじゃない。ちゃんとフィアンセの努めを果たしなさい。おはよっ、シンジ。chu」
シンジ「ふぅ~。やっと起きてくれた。。。」

296: 16 2017/09/07(木) 22:01:51.53 ID:???
アスカ「朝からブツブツ言わないの。さてと、シャワー浴びてこよ。シンジも一緒に浴びる?」
シンジ「な、な、なに言ってんだよ。朝っぱらから。。。」
アスカ「別にいいじゃない。アタシは、構わないわよ」
シンジ「ボクが、構うよ!え~っと。朝食、何にする?」
アスカ「確かハムがあったはずだから、ハムエッグかオムレツかなぁ。。。」
シンジ「OK。じゃ、ハム入りのふんわりオムレツつくろうかな。。。」
アスカ「婚約して1日目の朝の食事が、オムレツ。。。何か新婚さんみたい。シャワー浴びたらアタシも手伝うから」
シンジ「いいよ。ゆっくり浴びてきなよ。おいしくつくるからさ」
アスカ「うん。ありがとっ、シンジ。。。ねぇ、ちょっとこっち見て」バッ
シンジ「ん、なに?ワワワワッ!!なんで、は、裸になってんだよ。。。」
アスカ「なに驚いてるのよ、はじめてじゃあるまいし。。。サービスよ。何よ、前はキレイだって言ってくれたのに。。。もう、見せてあげないよ」
シンジ「キレイ!キレイだよ!ああ、もうビックリしたぁ。卵、落とすとこだったじゃないか。。。もう、早くシャワー浴びてきな」
アスカ「分かったわよ。シンジの根性無し!」
シンジ「・・・・んんん。もう、アスカッ!」ガシッと抱き上げると
シンジ「ボクだって男だから。だけどここで、今アスカを襲うわけには行かないだろ。。。アスカ、キレイだからガマンするの大変なんだよ。。。」
アスカ「・・・・ごめんね、シンジ。でも、ガマンできなかったら、いつでもアタシはいいのよ」
シンジ「うん。でも、とりあえず早くシャワー浴びてきなよ。いつまでもこのままじゃ風邪引いちゃうよ」
アスカ「そ、そうね。。。じゃ、浴びてくる」
シンジ「・・・・はぁ~。先が思いやられる。。。少し、自信なくしちゃいそうだよぉ~」

297: 16 2017/09/07(木) 22:02:29.03 ID:???
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
シンジ「アスカぁ~。できたよ-」
アスカ「ん、今、ドライヤーかけてるから、ちょっと待って~」
シンジ(きっと、こんな感じで1日がはじまっていくんだ。。。何だか心地いいなぁ。。。)
アスカ「お待たせッ。ん、シンジ、どうしたの?ぽーっとして。。。」
シンジ「あっ、うん。何かイイ感じだなぁ~って思えて。。。」
アスカ「そうよねぇ~。アタシたち、こんな感じで暮らしていくのかなぁ。。。」
シンジ「だといいなぁ~。。。つうか、食べよ、オムレツ」
シンジ・アスカ「「いただきま~す」」
アスカ「う~ん!!美味しい!フワッフワだよね。どうやってつくったの?」
シンジ「炭酸水を使ったんだ。教えてあげるから、今度、一緒につくろ」
アスカ「うん。一緒に暮らして、一緒にお料理つくるんだぁ~。。。ん?あ、そうだ。アタシたち、結婚したら、寮、出るの?」
シンジ「どうするのがいいんだろ?。。。夕べ、ママさんが言ってたけど、いつ、どこで、どんな結婚式を挙げて、結婚後は、どうやって暮らしていくのかを考えないと。。。」

298: 16 2017/09/07(木) 22:03:16.32 ID:???
アスカ「いつと言っても、シンジが18歳にならないと、結婚はできないわよね。となると、一番早くて来年の6月6日だよね」
シンジ「えっ、在学中に結婚?卒業してからだと。。。」
アスカ「エッ~。ダメぇぇ?アタシたち、来年は受験勉強で忙しくなるんだよ。だから安心して受験に備えたいじゃない。ずっとモヤモヤした気持ちじゃ受験できないよぉ。。。」
シンジ「なんでモヤモヤするのさ。。。」
アスカ「だって、アンタ狙われてるんだよ。気付いてないの?この前の図書館の件だけじゃないでしょ。
ヒカリから聞いたけど体育館の裏でも告られたでしょ!知ってるんだから。。。モヤモヤだけじゃなくってイライラもしてるんだから。。。」
シンジ「そんなこと言ったら、アスカだって。。。ボクが横にいるのに告られたりしてさ。。。」
アスカ「何よ!アタシは、その場で即、断ってるじゃない!シンジみたいに思わせぶりしないモン」
シンジ「思わせぶりって何だよ。ちゃんと断ってるじゃないか。断る時の言い方が、アスカとちょっと違ってるだけだよ。
アスカにプロポーズした時に言っただろ、お互いの信じ合うチカラで乗り越えようって。ボクにはアスカしかいないんだから」
アスカ「分かってるわよ、そんなこと。分かってるんだけど。。。でも、もう、イヤなの!もう見たくないの!その度に眠れなくなっちゃうの!勉強だってできなくなっちゃうんだから。。。」(´Д⊂グスン

299: 16 2017/09/07(木) 22:03:35.56 ID:???
シンジ「・・・・・わ、分かったよ。。。でも6月6日って、木曜だよ。。。平日の結婚式になっちゃうよ」
アスカ「じゃ、いいのね!嬉しい!これで安心して受験できるわ。ママの言う通りに学業優先ね。あ、でも、結婚式は、土曜か日曜がいいわよね。そうなると、6月8日か9日ね」
シンジ「・・・・これ、学業優先かぁ?なんか、強引に押し切られちゃった気がするけど。。。」
アスカ「男が細かいこと、イチイチ気にしないの!」
シンジ「う~ん。・・・・で、結婚式ってどこでする?誰呼んだらいいんだろ?」
アスカ「ん~っと、式場ねぇ~。あ、そうだ。本買って調べてみない」
シンジ「そうだね。ふたりで話していても分かんないことだらけだもんね。じゃ、お昼は、外で食べようか」
アスカ「うん。でも、こうして話してると、何だか結婚するんだって実感してきた。。。すっごく幸せな気分。。。」
シンジ「・・・・そっかぁ。。。そうだよね。ボクたち、本当に結婚するんだよね。アスカ、ありがとう、ボクも幸せだよ。。。」
アスカ「ねぇ、シンジ。アタシ、今の気持ちを大切にしたいな。そして早くシンジのお嫁さんになりたいな。。。」
そう言って、頬を染め俯き加減になるアスカをシンジは、愛おしくて仕方なかった。

300: 16 2017/09/07(木) 22:04:16.14 ID:???
アスカ「・・・・・・・う~ん・・・・・・・」
シンジ「どう?参考になるようなもの、あった?」
ふたりは駅前の書店で、結婚情報誌を買い、喫茶店でランチを食べながら相談していた。。。
アスカ「どう言ったらイイのかなぁ~。。。アタシたちの結婚にしっくりくるのがないのよねぇ」
シンジ「どういうこと?」
アスカ「この雑誌に載っているのって、ほとんどが結婚式と披露宴がパックになってるのよ。アタシたちってさ、別に誰かを呼ばなけりゃならないってことないわよね。
仰々しい披露宴なんかなくてもいいし。。。それにここに書いている予算みてよ。式場だけでも、結構するのよねぇ~。ありえないわよ」
シンジ「うわぁ~高いなぁ。。。確かにこんな予算はないよ。ママさんとボクらだけでもいいとは思うけど、アスカはそれでいいの?」
アスカ「アタシにとって一番大事なのは、シンジのお嫁さんになることで、誰かに自慢したり見せたりすることじゃないモン。だから、ふたりきりの結婚式でもいいわよ。それとウェディングドレスさえ着れれば。。。」ポッ////
シンジ「そ、そうだよね。。。じゃ、ネットでも調べてみようか。。。検索っと。。。」
アスカ「参考になりそうなの、あった?」
シンジ「紹介所のサイトや雑誌社は、アテに出来そうにない感じだなぁ。。。あ、ふたりだけで結婚式した人のブログがあった。。。」
アスカ「なんて書いてある?やっぱり大変そう?」
シンジ「・・・いや、そうでもなさそう。この人も書いてあるけど、紹介所サイトで探して、何軒か見たんだって。
そうしたら、オプションをいろいろ進められて、結経高くなるケースや、チャペルで格安みたいなのは、対応が酷かったり、プレハブみたいなチャペルだったみたい。それで自宅近くの教会に相談して、そこで挙げたって書いてる」

301: 16 2017/09/07(木) 22:04:37.04 ID:???
アスカ「やっぱり実際に見て決めないとダメよね。。。ここの近くに教会って、あったかしら。。。」
シンジ「近くなぁ。。。あ、あそこ!ほら、丘の上の公園の横。。。。」
アスカ「・・・・ん?あっ、あそこね!アタシたちの思い出の場所。。。」
シンジ「そうだね。電話してみようか。。。」
アスカ「電話番号分かるの?」
シンジ「検索してみる。。。あ、これかな?・・・・サレジオ教会って言うのか」

302: 16 2017/09/07(木) 22:04:56.62 ID:???
教会「はい。サレジオ教会です」
シンジ「碇と申しますが、少しお伺いたいことがあってお電話したのですが、よろしいでしょうか」
教会「はい。構いませんよ。どういったことでしょうか?」
シンジ「あの~、そちらの教会で、結婚式を行うことはできますでしょうか。来年の6月なんですけど。。。それと、料金の方を」
教会「ええ。大丈夫ですよ。しかし、当教会は、他の教会のように、結婚式ならではの特別な催しはできません。それに大きくもありませんので参列される方が多いと入れませんし、披露宴なども行えません。
それと日曜日はミサがありますので結婚式はできませんが、それでよろしければ、対応致します。それと、使用料については、基本は、4万5千円から5万円。それにオルガン演奏者などの料金などが加わったりしますが、概ね6万円から8万円ぐらいになりますね」
シンジ「はい。分かりました。ありがとうございます。それで、もう少しお聞きしたいことがあるのですが、明後日に、お伺いしてもよろしいでしょうか」
教会「どうぞ。お気軽においでください。場所は、おわかりですか」
シンジ「はい。明城学院の生徒ですので。。。」
教会「えっ!生徒さんで、ご結婚を。。。」
シンジ「あっ、はい。。。」
教会「そうですか。ちょっと伺いますが、ご父兄の方には、ご相談をしましたか」
シンジ「あ、はい。もちろん。昨日、結婚の許可を頂きました」
教会「それは、おめでとうございます。しかし未成年の方となると、保護者の方かどなたかといらして頂いた方が、いいのですが。。。明後日、大丈夫ですか」
シンジ「はい。では、相談して、放課後にお伺い致しますので、よろしくお願い致します」
教会「では、お待ち申し上げております」

303: 16 2017/09/07(木) 22:08:51.89 ID:???
シンジ「・・・・ふぅ~。基本的には大丈夫そう。料金も6万円から8万円だって。そのかわりかなりシンプルな結婚式になりそうだけど。。。それと明後日、保護者か誰かと一緒に来て欲しいって」
アスカ「そう。いいじゃない。アタシたちにちょうどいい料金だし、何よりシンプルな結婚式の方がいいな。保護者ね、どうしよう?ママに頼んでみようか。でも、急にお休みは取れないかも」
シンジ「そうだよね。ボクらのことで無理を聞いて貰うのも悪いしね。。。」
アスカ「あ、そうだ。ミサトに電話して聞いてみようか。結婚しても寮に住めるかも聞いてみないといけないし」
シンジ「ミサト先生、忙しくないかなぁ。。。一緒にいってくれると助かるけど。それと、寮なんだけど、ボクは、卒業するまでは寮でいいと思ってるんだ。結婚しても学生としてのけじめは守りたいから」
アスカ「シンジの言う通りにする。それにアタシも寮生活も気に入ってるし。。。」

304: 16 2017/09/07(木) 22:09:39.68 ID:???
アスカ「あ、ミサト?アスカだけど、今、大丈夫?」
ミサト「今朝、あなたのママから電話があって聞いたわ。。。おめでとう。だけど、大丈夫なの?」
アスカ「大丈夫というか、何かモヤモヤが晴れてスッキリした気分かな。。。」
ミサト「そう、それは良かったじゃない。この頃成績にちょっとムラがあったから、解消できるといいわね。それでいつ結婚するのよ」
アスカ「うん。まだ確定じゃないけど、来年の6月かな。シンジが18歳になってから。それでね、ちょっとお願いしたいことがあるんだけど。
丘の上にサレジオ教会ってあるじゃない。そこで結婚式しようかと思ってるの。それでね、明後日、教会に行くんだけど、一緒に行って欲しいんだけど。。。」
ミサト「エッ!卒業してからじゃなくて6月なの!へぇ~。てか、早すぎるんじゃないの?あ、サレジオ教会に行くのはいいわよ。あそこはうちの卒業生が、結婚式を挙げるから、よく知ってるわよ。派手じゃ無いけど、すごくイイ感じよ。
じゃ、明後日、放課後でいいわよね。あとは、いいの?」
アスカ「結婚が早すぎるとか考えないようにしてるの。もう余計なノイズに悩まされなくて済むし、それに今まで通りの学生生活を送るつもりよ。だからアタシたち結婚しても寮に住めるのかな。。。」
ミサト「寮は、一緒に住むんじゃなければ大丈夫だと思うけど、どうして?」
アスカ「シンジが、学生としてのけじめは守るって言うから、お嫁さんのアタシとしては、付いてくだけだから。ほほほほ。。。」
ミサト「なんか、ムカつくわね、その言い方。寮に住むにしても、あまり他の生徒を刺激しないようにしないとね。目に余るようだと退寮処分になるわよ」
アスカ「そこは、ちゃんとするわよ。シンジが怒るから。。。」
ミサト「まぁ、いいわ。ちゃんとやってくれるんならね。あと、なにか、ある?分かる範囲なら相談に乗ってあげるから、遠慮せずに言うのよ」
アスカ「うん。ありがとっ。じゃ、明後日、話するね」

305: 16 2017/09/07(木) 22:10:30.60 ID:???
アスカ「教会は、一緒に行ってくれるって。サレジオ教会って卒業生がよく使っていて、派手じゃ無いけど言い教会みたい。寮は、一緒に住むんじゃなきゃ大丈夫だけど、他の生徒を刺激するなだって」
シンジ「よかったぁ~。教会の人も生徒だっていったら驚いてたから。。。」
アスカ「うん。何だか1歩ずつ進んでるって感じだよね」
シンジ「そうだね。あ、それで今日分かったこととか、まとめてみようか。今晩ママさんに話さなきゃなんないし」
アスカ「さすがね。シンジ、頼りになるぅ~」
シンジ「ふたりで一緒にまとめるんだよ、アスカぁぁ。。。」
アスカ「わ、分かってるわよ。じゃ、todoは・・・・」
シンジ「えーっと。結婚式の予定として6月8日(土)。場所は、サレジオ教会。費用は5~6万円。9月5日サレジオ教会で打ち合わせ。あ、そうだ。肝心の入籍は?」
アスカ「そうよね。シンジの誕生日に役所に行って届けようよ。あ、それとアタシ、国籍がアメリカのままなんだけど大丈夫かな?国際結婚となると手続きとか別にいるのかなぁ。。。」
シンジ「う~ん。分からないことが、いろいろあるね。これは、弁護士さんに相談してみようか。一昨日会った時、他にも話があるって言ってたし」
アスカ「うん。指輪のお礼も言わないとね。。。あとは抜けてるのは。。。式の出席者?あ、それとウェディングドレス!」
シンジ「明後日、サレジオ教会で何人ぐらい入れるのか聞いてみてからだね。それと、ウェディングドレスかぁ。。。アスカ、楽しみだね!」
アスカ「うん。時々ネットで調べて、いろいろ見てるの。。。早く着てみたいなぁ~」
シンジ「少し早いかもしれないけど、週末にウェディングドレスを見に行ってみようか」
アスカ「・・・・・なんか、ドキドキしてきた。。。」
シンジ「ボクもだよ。。。これからも2人で話し合っていこうね。じゃ、帰ろうか」
アスカ「シンジ、ありがとう。。。あ、夕飯の支度。スーパーで買い物しなきゃ。。。」

306: 16 2017/09/07(木) 22:11:00.79 ID:???
そしてその日の夜、シンジとアスカは、今日ふたりで調べて分かったことや決めたことなどをキョウコに話した。

キョウコ「・・・・うん。なるほどね。シンジくんが18歳になったら結婚する・・・かぁ。多分、アナタたちのことだからそう言い出すんじゃないかと思ってたけど、一般的には早すぎよ。
でも、ふたりが出した結論だから、認めるしかないわね。そのかわり絶対後悔しないって誓える?」
シンジ・アスカ「「はい!」」
キョウコ「そう。。。分かったわ。でも、結婚したからって成績を落としたりしちゃ、ダメよ。
それとね、アナタたちにとって、いま一番大事なことは、ちゃんと卒業して大学に入り、自分たちの決めた将来の夢を実現させるために努力することよ。
夫婦になるんだから子供を作っちゃイケないとは言わないけど、まずは、アナタたち自身が自分の足で地に立って歩けるようになりなさい。
子供ができたから幸せになれるんじゃないのよ、幸せな家庭があって子供ができるからもっと幸せになれるのよ。間違えないでね」
シンジ「はい。ボクもアスカも、そのつもりです。自分たちがやるべきことを見失わないようにしようって。そして何か失敗しても、結婚したことを言い訳にしないって誓い合いました」
アスカ「今日、ふたりで結婚式ってどうするのか調べたの。そうしたらアタシたちって、何も知らないことに気付かされたわ。それで情報誌やネットで検索して調べたんだけど、あまり参考にならなくて。。。
それでもふたりでいろいろ調べて、相談してた時、思ったの。これから先、いろんなことがあるけど、こうやってふたりで乗り切っていけばいいんだって。。。
今はまだヨチヨチ歩きだけど、シンジとなら、きっと自分たちの足で地に立って歩いて行ける気がする。だから、ママ。安心して」
キョウコ「安心してと言われても、保護者は、いつだってハラハラし通しよ。。。それじゃ、明日は早くに出かけるから、早く寝なさい。若いからって昨日みたいにソファに寝たら疲れるわよ。今日はちゃんとベッドで寝なさい、それぞれのっ!」
シンジ・アスカ「「は~い。おやすみなさい」」

310: 16 2017/09/08(金) 22:07:49.33 ID:???
昨晩は、キョウコに、どこへ行くのか聞いても「いいところよ」としか教えてもらえず、シンジは、それが気になって眠りの浅いまま、早く目が覚めてしまった。
顔を洗っていると、アスカも眠そうな顔をして起きてきた。
シンジ「おはよう、アスカ。誕生日、おめでとう」
アスカ「・・・・ありがとう。。。眠いよぉ~。。。行き先が気になって寝れなかったよぉ~」
シンジ「ボクもだよ。。。」と言いながらアスカをジーと見つめる。
アスカ「ん、どうかした?アタシ、何かヘン。。。?」
シンジ「あ、いや、そのぉぉ~。なんて言うか。。。ボクのお嫁さんになる人の誕生日だなぁ~なんて。。。」
アスカ「朝から、なに言ってんのよ。。。シンジったら」
シンジ「うん、まぁ。。。だって今日が、惣流アスカの最後の誕生日になるんだよ。。。なのにプレゼントを用意できなくてさ、ごめんね」
アスカ「・・・・あ、そうね。確かに。。。そして来年の誕生日は、碇アスカで迎えるんだ。。。あんな大切な指輪を貰っておいてプレゼントなんていいわよ。それより、朝一番にすること言えば。。。」
シンジ「はいはい。おはよう、アスカ。今日もカワイイね。chu」
アスカ「おはよう、シンジ。大好きっ!。。。。あ、ママ。いつからそこに。。。」
キョウコ「はぁぁ~。ボクのお嫁さんになる人の誕生日~あたりですかねぇ。。。ったく、いい加減にしなさいよ。アナタたち、学校でも、こんな調子じゃないでしょうね!」
シンジ「あ、おはようございます。。。学校では、さすがに。。。」
アスカ「朝から、そんなに怒らないでよ。。。それより、さっきシンジから言われて気がついたんだけど、惣流アスカでいられるのって、あと半年なんだよね。。。」
キョウコ「そうね。そう意味じゃ、今日はいい記念日になるかもね。それより、朝食食べたらすぐに出かけるわよ」

311: 16 2017/09/08(金) 22:08:08.73 ID:???
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
キョウコは、シンジとアスカのふたりを赤いチンクエチェントに乗せて目的の場所へ向かった。途中で、花束を買って。。。

アスカ「ねぇ、ママ。どこに向かってるの?」
キョウコ「あなた達が絶対に行かなければならない所よ。シンジくんは、行ったことがあるんじゃない」
アスカ「シンジ、教えてよ。どこに行くの?」
シンジ「・・・えっ。こっちの方に来たことがないんだけど。。。」
キョウコ「ホントに!。。。あ、もうすぐ着くけど、思い出さない?」
シンジ「ええ。はじめてです。。。」

312: 16 2017/09/08(金) 22:08:41.90 ID:???
キョウコ「さぁ、着いたわよ」
シンジたちが連れてこられた場所は、霊園であった。
シンジ「ここって、僕の知っている人のお墓が。。。」
キョウコ「なに言ってるの?あなたの両親が眠っている場所よ。。。えっ、本当に来たことがないの。。。」
シンジ「本当ですか!ここに父さんと母さんが。。。叔父さんたちには、お墓は外国にあるって言われてたんで。。。」
キョウコ「ええっ。。。なんてこと!何のための保護者だったのよ。。。」
アスカ「・・・・ひ、酷い。。。なんて人たちなのよ!」
シンジ「教えてくれれば、教えてくれさえすれば、ここに来れたのに。お参りできたのに。。。」
キョウコ「本当に酷い人たちね。。。でも縁が切れて良かったわ。あんな人たちと!
さぁ、行きましょうか。と言っても、ワタシも10年ぶりぐらいだから、随分変わってて、どこだったかなぁ。。。えーっと、確かこっちだったような。。。」
アスカ「ここのお墓って、みんな同じカタチしてるのね。。。ママ、思い出した?」
キョウコ「あ、多分あそこかな。。。あ、あった。ここよ。シンジくん」
シンジ「本当だ。。。GENDO IKARI、YUI IKARIって2つ並んでる。。。」

313: 16 2017/09/08(金) 22:09:09.24 ID:???
キョウコ「じゃ、お参りしましょうね。ふたりとも、こっちに来なさい。。。
久しぶりね、ユイ。日本に帰国したらすぐに来たかったんだけど、何かと忙しくてね。ごめんねぇ。。。あ、これ。アナタの好きだったヒマワリは、季節が季節だからさすがに無くてね、これでガマンして。
あ、それでね、今日来たのは。。。あ、ちょっと待って」と言うと隣のゲンドウの墓の前に立ち
キョウコ「アンタ、馬鹿ぁ!なに考えてんのよ!アンタが、へんなヤツをシンジくんの保護者にしたから、大変だったんだから!養育費は出さない、生活費も出さない、あげくにここの場所も教えて貰ってない。
一体なに考えて、あんなのを保護者にしたのよ!死んでもからも迷惑かけるんじゃないわよ。そこで反省してなさい!」
キョウコ「あ、ユイ。お待たせ。それでね、いろいろあって、今は、ワタシがシンジくんの保護者やってるのよ。。。そして、今日はね、シンジくんとワタシの娘、アスカを連れてきたの。ふたりとも17歳よ。
このふたり、今通っている学校を受験する時に奇跡的に出会ったみたいで、それから、学校中を騒がせてふたり揃って謹慎になったりしてね。。。
そうしたらワタシの知らないうちに付き合いはじめて・・・・その時、シンジくんがユイの子供だって分かったのよ。それを教えてくれたのが、あの冬月教授よ。いまこの子たちが通っている学校の校長先生になってるの。ビックリよね。
でね、このふたり、結婚するって言い出しちゃったのよ。シンジくんの誕生日、18歳になってすぐに入籍するって。。。
いいわよね、ユイ。早すぎるって思ったんだけどワタシOK出しちゃったから。事後承諾になるけど、祝ってあげましょ。。。お願い。さっ、ふたりとも、お願いしなさい。。。」

314: 16 2017/09/08(金) 22:09:43.74 ID:???
シンジ「ボク、母さんと父さんのことを覚えてなくて、ごめんなさい。叔父さんたちから、ここ教えて貰ってなかったからお参りできなくて、ごめんなさい。それで、今、ママさんが話してくれた通りで、
ここにいるアスカと結婚するんだ。。。母さんはヒマワリが好きだって、さっき聞いたけど、アスカってヒマワリのように明るくて笑顔が素敵な子なんだ。母さんも気に入るよ。
それにね、アスカって、ちょっとワガママで怒りっぽいんだけど、何かある度にボクを励ましてくれるんだ。一緒にいると、すごく元気が出るし心地いいんだ。こんな気持ちになるのってはじめてで、
アスカが側にいてくれると、本当に生まれてきて良かったって思うんだ。。。ボクを生んでくれてありがとう、母さん、父さん。。。」
アスカ「はじめまして。惣流アスカです。アタシもシンジと付き合いはじめて、すごく幸せです。シンジってちょっと不器用なところがあるだけど、いつだってアタシをやさしく包み込んでくれるんです。
アタシ、シンジに出会うために生まれてきたんじゃないかと思っています。だから、アタシたちの結婚を認めてください。お願いします」
キョウコ「・・・・ユイ。いいよね。。。このふたりなら、幸せになれるから。それと、婚約指輪、ありがとう。アスカに使わせてね」
シンジ「父さん、母さん。ボクたち、ふたりで力を合わせて、しっかり自分たちの足で地に立って歩いて行けるようになるから。がんばるから。見守ってください」
アスカ「婚約指輪、ありがとうございます。大切にします。そして、いつか子供ができたら、この想いとともに引き継いで貰おうと思います」

キョウコ、シンジ、アスカが、それぞれの想いや近況などを話していると、あっと言う間に閉園時間近くになってしまった。

キョウコ「ああ、そろそろ時間ね。じゃ、また来るからね。ユイ。ゲンドウ」
シンジ・アスカ「「今度は、結婚の報告に来ます。。。」」

315: 16 2017/09/08(金) 22:10:24.41 ID:???
そして、シンジとアスカが、立ち去ろうとした時、
「碇くん、弐号機パイロット。おめでとう」と声がした。ふたりが声のした方を見ると、遠くに青い髪をした制服姿の少女が立っていた。
シンジ・アスカ「「あの夢の・・・・」」ふたりが目と目を合わせる。そしてまた前を向くと、そこに少女はいなかった。。。
シンジ・アスカ「「・・・・ありがとう」」と言うと、季節外れの温かい風が、ふたりの頬をやさしく撫でた。
シンジが、つないだ手に想いを込めてギュッと握ると、アスカもギュッと握り返した。

その日の空は、シンジとアスカを祝福するかのように、澄み渡り、高く、碧く、そして眩しかった。


Part 13 fin.

330: 16 2017/09/18(月) 14:01:09.67 ID:???
【番外編】
「おめでとう」を「ありがとう」前編


アスカ「おーそーいぃぃ」
シンジ「ごめん。でも。。。」
アスカ「でも、じゃないの!大切な日なんだから。。。」
シンジ「分かってるよ。。。じゃ、行こうか」
アスカ「うん」
アスカはシンジの右腕を両腕で抱き込むようにして身体ごとシンジに密着させた。
シンジ「ア、アスカ。。。ちょ、ちょっと胸が。。。」
アスカ「何よ、ご不満?」
シンジ「いや、その。。。まだ寮の中だから。。。」
アスカ「大丈夫よ。もう授業はじまってるから誰もいないわよ」
シンジ「えええっ。。。でもさぁ。。」
アスカ「・・・・これくらいなことで。堂々としなさいよ!」と言うと、シンジの腕をグイッと引き顔を近づけさせた。
・・・・・chu・・・・・
アスカ「誕生日、おめでとう。シンジ」
シンジ「あ、ありがとう。。。アスカ。。。行こうか」

331: 16 2017/09/18(月) 14:01:28.28 ID:???
ふたりは、学校と反対の方向へ歩き出した。
そう、今日はシンジの18歳の誕生日、アスカとふたりで決めた入籍の日、婚姻届を出しに行く日なのだ。

アスカ「忘れ物は無いわよね」
シンジ「うん。部屋を出る前にもチェックしたから。それでちょっと遅れたんだよ。。。」
アスカ「そんなの大したことないでしょ」
シンジ「ええっ、よく言うよ。アスカがアメリカ大使館から貰ってきた書類なんかもチェックしたんだよ」
アスカ「国際結婚するんだから、仕方ないじゃない。そこは、旦那様がシッカリしてくれないと。。。」
シンジ「・・・・う~ん。手間のかかる奥様だなぁ」
アスカ「ぁによ!」クイッ
シンジ「い、イッタぁ~。抓るの反則!」

332: 16 2017/09/18(月) 14:01:52.94 ID:???
で、役所に9時ジャストに着くと婚姻届と国際結婚に必要な書類などを提出。
しばらく待った後。呼び出されると、
職員「おめでとうございます。受理致しましたよ」
アスカ「ありがとうございます。あと、婚姻届受理証明書を3通欲しいのですが」
シンジ「えっ、何に使うの?」
アスカ「大使館に提出しなきゃなんないのよ。学校にも出さないと。。。それと記念よ!」
シンジ「・・・・そうなんだ。。。なんかホッとしたなぁ~」
アスカ「そうね。アタシも。。。でも、スタートよね、アタシたちの」
シンジ「じゃ、一旦寮に戻ろうか」
アスカ「うん」
シンジ「・・・・ちょっと寄り道していい?」
アスカ「えっ、どこ?学校には、午後から出席って連絡してるから大丈夫だけど。。。」
シンジ「・・・・公園」
アスカ「・・・・そっか。うん」

333: 16 2017/09/18(月) 14:02:17.23 ID:???
シンジ「ふぅ~。。。時々さぁ、夜中にここに来るんだ。アスカとケンカした時なんかに。でも、ここに来るとケンカするより他にすることがあるだろって気がつくんだ。。。」
アスカ「・・・・実はアタシも、夜に来たことがあるの。その時、シンジがそこに座って思い詰めた顔してて。。。アタシ、顔を合わせづらくて、そのまま帰ったの」
シンジ「ふたりとも同じコトしてたんだね。。。。」
アスカ「そうね、それだけアタシたちにとっては思い出深いとこよね、ここは」
シンジ「ねぇ、アスカ。抱きしめていい?」
アスカ「もぅ。バカシンジ。そんなの聞く必要ないでしょ。。。」
シンジ「アスカ。ボクたちの未来が、今日からはじまるんだね。」ダキッ
アスカ「うん。ずぅぅぅっと一緒にね。ああぁ・・・・シンジ。大好きっ!」

334: 16 2017/09/18(月) 14:07:29.34 ID:???
その後、寮に戻り、学校の学生課へ
アスカ「すいません。これを。。。」
職員「おや、惣流さんに碇くん。大丈夫なの、まだ授業中でしょ」
シンジ「あ、午前中休みの届けだしてますから。。。今日は、これを。。。」
職員「・・・・ん!えっ!ほ、本当なの。。。?」
シンジ・アスカ「「はい。本当です」」
職員「う~ん。。。。おめでとう・・・・よね、こういう場合。これって先生方は知ってるの?」
シンジ「ありがとうございます。はい。冬月校長先生やミサト先生たちにも、先日ご報告させていただきました」
職員「あ、そうなんだ。。。じゃ、この書類を受理して生徒名簿に反映させなきゃ。それにしてもビックリよ」
シンジ「それでは、よろしくお願いします」

335: 16 2017/09/18(月) 14:07:50.71 ID:???
アスカ「朝から、緊張してたから、お腹すいたわ~」
シンジ「ん~と、じゃ、学食行こうか。少し早いけど。。。」
シンジ「AランチとBランチ、お願いします」
給仕のおばさん「あら、シンジくんにアスカちゃん。あんたたち、早いわね。授業サボっちゃダメよ」
アスカ「サボってなんかないよ。届け出済みなんだから。それにね、おばさんたちには、いつもお世話になってるから、特別に見せちゃう。ほら、これ」
給仕のおばさん「ん?エエエッ!婚姻受理証明書って。。。。結婚したの?あんたたち。。。」
シンジ・アスカ「「えへへへ。はい」」
給仕のおばさん「アッッラァァ~。驚き!ねぇ、ちょっと、みんな!シンジくんとアスカちゃんが結婚したんだって!」
給仕のおばさんたち「「「エエエッ!ホントに?あら、まぁ。スゴイじゃないの!おめでとう!」」」
シンジ・アスカ「「ありがとうございます」」
給仕のおばさん「Aランチ、Bランチ食べてる場合じゃないでしょ。もっと良いもの食べなさいって言っても無いか。。。とりあえずサービスしとくから。。。それで、結婚式は、済ませたの?」
シンジ「結婚式は、明後日サレジオ教会で。。。」
給仕のおばさん「ああ、いいところよね。でも、あそこじゃ、あまり人を呼べないわよね」
アスカ「うん。シンジもアタシも親戚とかいるわけじゃないから、先生たちと友だちだけで。。。」
給仕のおばさん「そうなんだ。ま、何にしても良かったわね。でも、アスカちゃん、結婚式は女の晴れ舞台よ。みんなに見せつけなさい」
アスカ「うん。結婚式の後で丘の上の公園で、みんなにお披露目するの」
給仕のおばさん「そうかい。だったらわたしたちも出席させてもらうわ」
シンジ・アスカ「「はい。ぜひ、来てください」」

336: 16 2017/09/18(月) 14:08:40.19 ID:???
シンジ「アスカ。ママさんに婚姻届が受理されたって報告しないと。それと、クラスのみんなに、いつ話そうか。。。」
アスカ「ママには後で電話するわ。クラスのみんなには、今日話すしかないわよねぇ。。。はい、シンジ。あ~ん。。。。あ、ミサト。。。」
ミサト「相変わらず、当てつけるようにランチ食べてるわね。で、出してきたの?」バーン
シンジ「ゲホッ。。。。あ、はい。無事に受理されました」
アスカ「ほら、これ。婚姻受理証明書」
ミサト「そっかぁ~。おめでとっ。これで、ついに碇夫妻になっちゃったわけかぁ~。洞木さんとか鈴原くんたち以外には内緒にしているでしょ。クラスのみんなにはいつ言うの?結婚のこと話してないでしょ」
アスカ「うん。ありがとっ。みんな受験生だし、ヘンに刺激するのも悪い気がしてさ。。。でも、みんなに教えないのもやっぱり悪いから、今日、みんなに報告しちゃおうって、シンジと相談してたの」
ミサト「まぁ、その方がイイと思うわ。それにアンタたちが隠しているフリしてるけど、女子はだいたい気付いてるわよ。男子はニブイから気付いてない子もいるけどね。ヘンに隠し続けられる方が、気になって仕方ないのかもよ」
アスカ「エッ!バレてるの?あ、シンジ。唐揚げ、あ~ん」
ミサト「さすがに、明後日、結婚式するってのは、バレちゃいないけど、近々するんじゃないかって噂にはなってるわよ。それに毎日、こんなに乳繰りあいを見せつけられてんだから、気付くわよ」
シンジ「・・・・そうなんだ。。。アスカ、あ~ん」
ミサト「アンタたちって、呆れるぐらいに周り見えてないわね。。。午後からの授業、遅刻するんじゃないわよ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

337: 16 2017/09/18(月) 14:09:10.30 ID:???
ミサト「・・・・この問題は、入試に良く出るから絶対に覚えておくようにね。じゃ、次の問題は。。。碇さん、解いてみて」
シンジ(エッ!・・・・さん付けってことは。。。ひょっとして)
アスカ(な、何よ、このフリは。。。アタシってこと)
ミサト「碇さん。どうしたのかしら。。。?これくらい解けるわよね、黒板に書いてくれる」
シンジ(ア、アスカ。。。)
アスカ(分かったわよ。。。)
アスカ「・・・・はい。じゃ、解きます」カキカキ
生徒「おい、惣流。。。もう、夫婦になったつもりか!」
wwwwwwwwwww
ミサト「さすがね。よく勉強してるわね、碇さん。ついでに話したら。。。」
アスカ「・・・・あの~。アタシ、今日から碇アスカになりました。。。」ポッ///
シンジ「えーっと。実は、朝、アスカと入籍してきたんだ。明後日、サレジオ教会で結婚式します。。。。」
クラス「「「「「エエエエエッ!マジ!ウッソォォォ!」」」」」
ミサト「みんな、静かに!ま、そう言うことだから。何となく分かってたでしょ、みんな」
クラス:ザワザワ・ザワザワ・ザワザワ。。。

338: 16 2017/09/18(月) 14:09:32.30 ID:???
ミサト「・・・・しょうがないわね。。。さすがに授業にならないかぁ。じゃ、碇夫婦に質疑応答でもしてみる?」
クラス「さんせーい!」
シンジ・アスカ「「エエッ!それは。。。」」
ミサト「だって、こんなにザワついてたら授業になんないし、ここで、ハッキリさせた方がみんなの気も収まるわよ。ねぇ、みんな」
クラス:パチパチパチ。。。。
シンジ・アスカ「「・・・・う~ん。。。仕方ないかぁ」」
生徒「質問、お互い、どこに惹かれたの?」
シンジ「えっとねぇ。アスカの笑った顔。少し怒りっぽいところもあるけど、すごくやさしいし。。。」
アスカ「惹かれたというか、シンジってアタシが付いてないとダメだから。。。ウソよ。ホントは、シンジと一緒にいると心地いいの。だからシンジの前だと素直になれるわ。。。」
生徒「結婚は、いつ決めたの?」
シンジ「結婚って言うよりは、きっと長い付き合いになるんだろうなって思ったのは、2年前の今日だよ」
アスカ「結婚を一番最初に意識したのは、1年生の夏休みかな。。。ね、シンジ」
生徒「ファーストキスは?」
シンジ「・・・・それも。。。2年前の今日だよ。ほら、ケンスケに写真撮られた日だよ」
生徒「子供は?何人つくるの?」
アスカ「そ、それは、まだよ。在学中はね。人数は、シンジ次第よ。。。」
生徒「エッチは。。。」
ミサト「コラッ!その質問は、ダメよ!」
生徒「一緒に住むの?」
シンジ「いや。今のままだよ。寮にいるよ」
生徒「結婚式は、何時から?」
アスカ「結婚式は、サレジオ教会で10時から。午後から、丘の上の公園でお披露目のパーティーみたいなのをするんで、来れる人は来てください」
シンジ「・・・・ミサト先生。。。もう勘弁してください」
ミサト「もう?仕方ないわね。。。じゃ、みんなも、これ以上、碇夫妻の結婚に引きずられないでね。後の授業は、ちゃんと受けるのよ」

339: 16 2017/09/18(月) 14:20:21.53 ID:???
放課後。。。
ヒカリ「アスカ、碇くん。おめでとう」
アスカ「ありがとっ。みんなの前で話せて、何かスッキリしたわ」
ケンスケ「こっちも、みんなに黙っていたからスッキリしたよ。それにしても、本当に結婚しちゃうんだからなぁ」
シンジ「・・・・ごめん。これで隠し事無しになったから、楽になったよ」
トウジ「で、惣流のこと、これからなんて呼べばええんや?碇さんちゅうのもなぁ。。。」
アスカ「別に今まで通りの旧姓でいいわよ。シンジ以外の男子からファーストネームで呼ばれたくないし」
ヒカリ「わたしたち、何か手伝おうか」
シンジ「ありがとう、イインチョ。結婚式の受付は、ミサト先生とリツコ先生がやってくれるんで、パーティーの方の受付をトウジとして欲しいんだけど」
アスカ「ヒカリ。それと、ウェディングドレスの着付けも手伝って。ミサトだけだと不安で。。。」
ヒカリ「分かったわ。任せて」
シンジ「久しぶりに、夕飯、みんなで食べに行かない?」
ヒカリ・トウジ・ケンスケ「「「イヤだっ!」」」
アスカ「エエッ。。。どうしてよ!」
トウジ「お前ら、どうせワシらの前でイチャつくんやろ。見てられへんわ」
シンジ「・・・・そんなコトしないからさ。。。。」
ヒカリ「ホント?だったら行ってあげるけど、頼むから目に毒なことだけはやめてよね」
シンジ・アスカ「「・・・・うん。分かった。。。。」」


この日の内に、シンジとアスカの結婚がニュースとなって学院内に知れ渡った。
タイトルは、【悲報】碇シンジ、惣流アスカ【結婚】だった。。。
特にアスカに対して下駄箱にラブレターを出し続けていた男子たちは、一縷の望みを断たれ血の涙を流したと言われている。
また、その後、下級生の女子に人気でお婿さんにしたいランキング1位だったシンジは、なんと結婚後も1位を堅守しアスカを慌てさせた。

344: 16 2017/09/20(水) 23:26:01.76 ID:???
サレジオ教会 新婦控え室

ミサト「ふ~う。できた。。。それにしても、馬子にも衣装とは、よく言ったモンね。じゃ、シンジくん、呼んでくるから」
アスカ「うん。ありがとう」
ヒカリ「・・・・・アスカ、きれい。。。」
アスカ「あ、ありがとう。。。ねぇ、ヒカリさぁ。この前クラスのみんなの前で、どこに惹かれたのかとか、結婚をいつ決めたのかって聞かれたじゃない。あれ、ウソじゃないけど、ホントでもないの。。。」
ヒカリ「それ、どういうこと?」
アスカ「ホントのこと言っても、多分誰も信じてくれそうにないから、聞かれたら、そう言おうってシンジと決めてたんだ。。。
シンジは、受験の時に駅で満員の電車から降りられないアタシの手を掴んで降ろしてくれた時に、何となく気付いたらしいの。そしてアタシは、学食でシンジに手を握られた時に、とっても不思議な感じがしたの。
そしてね、朝早くに丘の上の公園で、シンジと偶然に会って話をして、この痣とシンジの痣を見せあったわ。この痣、見ようによっちゃ気持ち悪いでしょ。でも、シンジは、この痣のことを分かっていて、やさしく撫でてくれるの」
ヒカリ「・・・・・・・・・」
アスカ「そこでね、アタシたち、ヘンな言い方だけど、生まれる前の記憶を思い出したの。。。多分、アタシは、シンジに会うために。シンジは、アタシに会うために生まれてきたんだと思う」
ヒカリ「・・・・運命なのね。。。アスカと碇くん」
アスカ「うん。シンジはね、結婚するって決めた時、ママに運命的に出会って、これからはアタシと一緒に新しい夢を紡ぐんだって言ってくれたの」
ヒカリ「そうなんだ。。。何かアスカと碇くん、突然ラブラブになったみたいな感じがしてたんだけど、やっぱりシッカリしてるのね」
アスカ「アタシ、シンジと出会えて良かった。。。」
ヒカリ「・・・・アスカ、いいなぁ。幸せそうで。。。わたしも結婚しちゃおうかな。と言っても、相手がねぇ。。。」

345: 16 2017/09/20(水) 23:26:25.30 ID:???
シンジ「アスカ、着替えすんだ?記念写真を。。。。ウワッ!」
ケンスケ「どうした?碇。。。。ウワッ・・・・マジか?」
トウジ「はよ、入れよ。。。。ウワッ・・・・そ、惣流ぅぅか?」
アスカ「・・・・ぁによ!ウワッって、失礼ね」
シンジ「アスカ・・・・きれいだよ、とっても」
ケンスケ・トウジ「「・・・・信じられん。。。。」」
ヒカリ「何見とれてるのよって言っても当たり前か。今日のアスカは、反則よね。碇くん、アスカの横に。。。」
シンジ「・・・・うん。じゃ、ケンスケ、撮ってくれる」
ケンスケ「・・・・おぅ。。。それにしても、羨ましいぜ。オレが口説いていれば。。。」
ヒカリ・トウジ「それ、絶対に、あり得ないから!」
ケンスケ「チェッ。なんだよ、ふたり揃って。。。しかし、フォトジェニックだよなぁ。たまにはモデルやってくれよぉぉ、惣流」
アスカ「イヤよ!アタシ、人妻なんだからね。アタシのこと見ていいのはシンジだけよ!ずっとシンジの側にいるんだモン♪」
ケンスケ「死ぬまで一緒ってか。。。」
シンジ「いや、ボクは生まれ変わってもアスカと一緒だよ」
アスカ「・・・・シンジ」ダキッ
ヒカリ・トウジ・ケンスケ「「「・・・・あぁぁ~。何なんだよぉぉ」」」

346: 16 2017/09/20(水) 23:26:48.40 ID:???
ミサト「・・・・そろそろ時間よ。大丈夫?」
シンジ・アスカ「「はい」」

純白のウェディングドレスを身に纏ったアスカは、キョウコに手を引かれシンジの元に。。。
健やかなるときも、病めるときも、
喜びのときも、悲しみのときも、
富めるときも、貧しいときも、
これを愛し、これを敬い、
これを慰め、これを助け、
その命ある限り、真心を尽くすことを互いに誓い合い、指輪の交換を。
シンジとアスカは、至福の時にいた。
そして、腕を組み、ゆっくりとバージンロードを歩き出す。
(アスカと、一緒に人生を歩んで行くんだ)
(シンジと、一緒に支えあって行くの)
そんな想いを胸に、教会を出たところでシンジとアスカは、挨拶をした。

347: 16 2017/09/20(水) 23:28:17.46 ID:???
シンジ「本日は、ありがとうございました。
ボクたちは、これからふたりで力を合わせ、自分たちの歩く道を自分たちの足で探して歩んでいきます」
アスカ「たとえ、その道が平坦でなく曲がりくねっていても」
シンジ「雨に打たれ、風に巻かれ、凍える日があるとしても」
シンジ・アスカ「「ボクたち(アタシたち)の未来は、無限に広がっていると信じています。
ボクたち(アタシたち)ふたりは、一生懸命にがんばって幸せな家庭を築くことを誓います。皆様どうか、見守ってください。よろしくお願いします。
本日は、ありがとうございました」」
出席者「「「「「「「おめでとう!!!!」」」」」」

348: 16 2017/09/20(水) 23:28:41.98 ID:???
トウジ「早よ、せんかいっ!」
出席者「「「「「キィィ~ッス!キィィ~ッス!」」」」
シンジ「あはっ。。。。」
アスカ「・・・・もう、早くしなさいよ!」目を瞑って桜色の可愛い唇を差し出す。
シンジ「ねぇ、アスカ。ボクは、キミと出会って、キミを愛したおかげで、すごく幸せになった、大人になった気がするんだ。ありがとう、アスカ、愛してる」
シンジは、アスカへの感謝とこれからの幸せを願って静かに、熱いキスをした。
そして、そっとアスカの背中を包んで、いつしか強く抱きしめるように。。。。約10分間

「「「オオオォッ!!!」」」
「「「「キャッー!」」」
「おい、長すぎるだろ!」
「ええ加減にせんかぁ!」
「謹慎させるぞ!」

349: 16 2017/09/20(水) 23:29:01.83 ID:???
シンジ・アスカ「「・・・・ふぅ~。。。」」
シンジに抱きしめられていたアスカの表情は、例えようがないくらいにやさしさに満ち溢れていた。
それはシンジにだけ見せる、シンジの一番好きなアスカの表情だった。

「「「お~い。いつまで抱き合ってんだよっ!!」」」
シンジ・アスカ「「あ、みなさん。ありがとうございました」」ポッ////

そして、シンジとアスカが付き合うきっかけとなった、あの丘の上の公園で、ささやかなパーティーを催した。
この日、シンジとアスカは、多くの人たちからの祝福を胸に、未来へ向かって一緒に歩みはじめた。

fin.




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